2021年12月2日、年末に控えたコミックマーケット99用の同人誌原稿に明け暮れていたデビルアクマに、とある殺人サイボーグから1通の招待状が届いた……。

12月12日開催、「【ギルティギア ストライヴ】第3回 みんなでバトル!!杯 ~ギルーキーペア部門」……!!

つまり……2on2のオンライン大会ってことか!? 格ゲーの大会なんて、GGXrdが稼働していた頃に地元ゲーセンでたわむれに参加した週末大会以来だ。

おいおい、マシーナリーとも子よ。
たしかに最近身内で「ギルティギア ストライヴ(以下、GGST)」ブームが再燃していて、原稿の合間にコソ練を再開した。そろそろランクリーグにも手を出してみようかな~なんて思ってはいたけど、とはいえおれのコミケ原稿の締め切りは間近に迫ってるんだぞ?
進捗20パーセントも満たない状態でGGSTの大会に参加なんて……。

こういったお誘いの可否は、相手のためにも毅然とした態度でスパッと伝えてやらなくちゃいけない。すまないマシーナリーとも子、これがおれの答えだ。

大会に参加します。

やるぞ!!!!!!!!!!!!!!!

ゴールドルイス=ディキンソン

大会に向けてイチからの再出発ということで、キャラクター選びから新しく考えることにした。

過去作からの愛用キャラであるメイやソル=バッドガイを選択したほうが、大会の勝率が高いことは間違いない。しかしここはモチベーションを優先。いい機会なので、ずっと気になっていたGGST新規参戦キャラで練習することにした。

選んだのはゴールドルイス=ディキンソン……。GGSTでシリーズ初登場、ストーリーでも活躍する、アメリカ合衆国の現役軍人兼国防長官である。普段は呼びやすいファミリーネーム「ディキンソン」で呼んでいるけど、ここでは公式サイトにならってファーストネームのゴールドルイスと呼びます。

まさにアメリカンサイズな規格外のタッパに特徴的なリーゼント、眼帯風メガネ、鎖のついた巨大な棺桶の中からは青白い手……。新作でも相変わらずな攻めたデザインにギルティギア節を感じる。

いつものおれならジャック・オーやジオヴァーナなどのカッコ可愛い女性キャラや、満を持して登場したボスキャラのハッピーケイオスなど、他の新キャラを使ってたと思う。今までデカキャラをメインキャラにしたこともないのに、なぜこのでっけぇデブのおっさんを選ぶのか? それは、このキャラを体現する象徴的な技であり、コンセプトとも言える必殺技「ベヒモスタイフーン」にある。

見てよこの頭の悪いコマンド! 最初見たとき、あまりにも素っ頓狂な表記に頭上にはてなマークが浮かんだもん。

半回転コマンド自体はさまざまな格ゲーで採用されている汎用的なコマンドだ。しかし、半回転コマンドというと、後ろ・下・前方向に半回転させる「ヨガフレコマンド(1P側で41236)」と、前・下・後ろ方向に半回転させる「逆ヨガコマンド(1P側で63214)」を指すことがほとんど。

「ベヒモスタイフーン」は「任意の方向」……つまり8方向すべての半回転コマンドで必殺技が出るのだ。さらに、「ベヒモスタイフーン」は空中版もあるため、地上・空中あわせて計16種類もの半回転コマンドが存在することになる。初心者救済のためにコマンド入力を緩和する傾向にある格ゲー業界に、面白そうだからやってみましたと言わんばかりの特殊なコマンド、頭が悪すぎる、最高。

16種類の必殺技と聞くと複雑そうに感じるだろうけど、その実「半回転した方向に思い切り棺桶を振り回すだけ」のシンプルな必殺技だ。

方向ごとに役割と性能差があるものの、下から打ち上げれば対空になったり、上から振り下ろせば中段になったりと、直感的にわかる作りになっているのも明快で好感度が高い。

16種類で共通して言えるのは、どれも「破壊」に特化していること。その暴力的な攻撃力から複数の「ベヒモスタイフーン」をコンボに組み込めれば、2回のコンボで相手はほぼ瀕死状態になる。

さらに、中段・下段の「ベヒモスタイフーン」もちゃっかり備わっている。ガード崩し性能も高い上に、ガードをされても相手の体勢を大きく崩す「ガードクラッシュ」を誘発し、大振りな技の見た目に反して有利フレームを獲得できる。

ガードをさせたときの削りダメージもかなり高いことから、「ベヒモスタイフーン」はガードさせるだけでアドバンテージを取れる、とてつもない攻撃性能を持っているのだ。

ゴールドルイスはGGSTには珍しく、ダストアタック以外のリターンの高い中段を複数持っている。ヒットすれば起き攻めがループするため、ひとたびダウンを取れば下段・中段・裏回りとシンプルかつ多彩な崩しで起き攻めができ、その姿はさながら「太ったミリア」と言われたりも……

ぶん回した棺桶がヒットしたときの感覚、コンボしたときの目を疑うくらいの超火力。

あまりのダメージからか、相手が露骨に“恐怖”しているのが画面越しからわかることもあるくらいだ。

どんなに自分が劣勢だとしても、「ベヒモスタイフーン」が一回当たれば逆転が見える、GGSTでも随一のワンチャン性能……。あぁ、愉しい、中毒性がヤバい……「ベヒモスタイフーン」を振り回すだけで脳内から快楽物質が分泌される……!

この令和の時代に、単純明快かつ今までにいなかった新しいコンセプトでキャラ作りができるアークシステムワークスの開発力に脱帽しながら、1週間みっちり「ベヒモスタイフーン」を振り回し続け、なんとかランクタワー10階まで仕上げられた。

ハアハア、壊してえ、アンバサダーチームも真っ白なコミケ原稿も……全部、「ベヒモスタイフーン」で……コワす……。

いざゆけ「汚れた冷凍庫」

来たぜ「第3回 みんなでバトル!!杯 ~ギルーキーペア部門」……!!

本大会は公式アンバサダーさんたちのYouTube上から配信するため、すべての試合が配信されるわけではない。第1・第2回戦ともなると公式アンバサダーチームとアークシステムワークスチームの試合のみ流れる。できるだけ多く我々の雄姿を見せるには、これらチームと当たる運も必要になってくるわけだ。

そしてマシーナリーとも子の豪運のおかげか公式アンバサダーチームとの試合を引き当て、まさかの初戦は配信台行き!!

我々チーム「汚れた冷凍庫」も公式配信で「ゲームライターのチーム」とGAMEクロス冥利に尽きる紹介に与りながら、先鋒として席に座る……!

フッ、公式アンバサダーチームさん、普段から頑張ってるみたいだけどヨ、この純然たる“暴力”の前に勝てッかな……?

~~~~ッッッ!! ちゃんと負けちゃったッッ!! 「ベヒモスタイフーン」を振り回す前にちゃんと詰めてくるし、そこからの公式アンバサダーチームの攻めの練度が高い……ッ!!

事前のトレモではあんなにもグチャグチャにしてやりたいと思っていたのに、いざ試合がはじまると「相手の技を捌き切ってスマートに勝ちてぇ」という欲望に駆られ、防御主体で立ち回ってしまった。守りは得意じゃないのにそんなことするもんだから動きはぎこちなく、相手の苛烈な攻めに押し切られてた。

バカバカ、今回の大会は魂の1先勝負なんだから、無敵技ブッパしたりガンガン飛んで相手に押し付けなきゃ! そう思った頃には試合が終わっていた。

涙で濡れたタスキをマシーナリーとも子に託し、祈った。とも子、少しでも思い出してくれ……おれの使うメイとスパーリングをしたGGST発売当初のあの記憶を……いや、あのときおれがボコボコにしてた気がするな……大丈夫かな……。

マシーナリーとも子、激闘の末、公式アンバサダーチームに2連勝!! やったー!! とも子のラムレザル、おれが育てました。

おれも、マシーナリーとも子も、Discordで見守ってくれていたオーディエンスも、大接戦の末の2連勝によって大いに湧いた。なにせ、とも子が目標にしていたプレイングを実践できた上での勝利だ。互いに褒め合いながら圧倒的な満足感が「汚れた冷凍庫」を包む。

しかし、続く2回戦、のちの優勝チームである「格ゲー末期スマイル」チームに敗北。でも! 実は先鋒のポチョムキンにおれのゴールドルイスは勝ち星を上げていたんです。

ポチョムキンの代名詞である高火力コマ投げ「ポチョムキンバスター」を死ぬほど食らったんですが、負けじと応戦したこちらの火力が僅差で上回って勝てた試合でした。

ハァッ、ハァッ、良かった~。打たれ強く火力も高いポチョムキンにダメージ勝ちできたのは、ちゃんとゴールドルイスのコンボを練習した成果だと思う。明らかに同格以上の腕前の人だったので、全敗阻止できた上でいい試合もできて本当に良い大会だった。

いやぁ~っ、見せたかったなあ、おれの勇姿。配信台じゃなかったからな~ッ、見せられなくて残念だなぁ~(すみません、リプレイ保存するの忘れてました……)。

そうしておれたちの大会が終わった。誘われるがまま成り行きで参加した大会だけど、白熱してとにかく楽しかった。やっぱりこうした目標に向かって練習するのは良い行いですね。いつかまたリベンジしたいよ。我々「汚れた冷凍庫」は永遠に不滅です。とも子のレポもよろしく。大会の配信アーカイブもよろしく。

大会用のサブキャラとしてしか考えてなかったゴールドルイスは、想像をはるかに上回る面白さから、もうすっかり自キャラになってしまった。キャラの魅力は触ってみないとわからないとは常々考えていたけれど、こんなに面白いキャラだとは思わなかった。

ぜひトレモで一度触ってみてください。ほんと、めちゃくちゃバカなので、思わず笑みが漏れると思います。

公式アンバサダーの服部さん、アケコン使いなのにクセでゲームパッド描いちゃいました。サングラスの位置が左右逆なのはおれの髪型に合わせたからです