「eBASEBALLプロスピAリーグ」(@eBASEBALL_Pro)は一般社団法人日本野球機構(NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)の共催。12球団36人の代表選手が参加し、昨年12月にeペナントレースが始まりました。その結果をもとに「コカ・コーラeクライマックスシリーズ」が今月15、16日に開かれ、セ・リーグはリーグ1位の広島、パ・リーグはリーグ3位のソフトバンクが22日のコカ・コーラe日本シリーズに進出しました。

連勝中の両チームが激突

e日本シリーズに臨んだソフトバンクの選手たち

広島は、eペナントレースは驚異の勝率8割を記録して制覇。またeクライマックスシリーズでは2連勝で突破を決め、eペナントレースから合わせると9連勝中という圧倒的な強さを誇っています。

ソフトバンクはeペナントレース3位から巻き返し、eクライマックスシリーズではファーストステージから5連勝。チーム打率5割を誇る打線が活発で、勢いに乗ったままe日本シリーズに登場しました。

e日本シリーズ eBASEBALLプロスピAリーグ

全勝の男が牙をむく

注目の第1戦は、広島・渡邊太智(黒山羊)選手とソフトバンク・藤木斗頼(全ちゃん)選手が激突しました。渡邊選手はここまで無敗。藤木選手も先鋒では負けなしと、どちらの無敗神話が途切れるか。また両チームが連勝中ということもあり、どちらが先に相手チームの流れを断ち切るかが注目される一戦となりました。

先に試合を動かしたのは藤木選手。相手先発・野村祐輔選手の得意球である、サークルチェンジを物ともせずに弾き返します。先制ツーランホームランを放ち、お決まりのパフォーマンスを披露します。

それでも渡邊選手は冷静でした。次の回は得意のピッチングで三者凡退に抑え、反撃の体制を整えます。すると裏の攻撃、逆転のスリーランホームランを打ち、渡邊選手が使用した堂林翔太選手は4試合連続ホームランとなりました。このまま逃げ切り、見事勝利。個人では無傷での7連勝を記録し、チームに勢いを呼び込みました。

第1戦 ○広島 3-2 ●ソフトバンク

意地の同点打

第2戦は共に両リーグの奪三振王を獲得した、広島・桃坂剛司(やまだい)選手とソフトバンク・西山隆輝(Near)選手が火花を散らしました。桃坂選手はeクライマックスシリーズでは出番がなく、2週間ぶりの試合。一方の西山選手は、2試合続けて強制コールド勝ち(8点差以上で勝利)という好調ぶりが注目を集めました。

先制は桃坂選手でした。ブランクを感じさせないバッティングで、いきなり初球にヒットを放つと、タイムリーヒットでしっかりとランナーを返します。その後もリードを広げ、3点差と突き放します。

けれども、ここから西山選手が意地を見せます。最終回に投手を3人も起用。魂の継投で、最少失点で切り抜けます。

すると裏の攻撃、華麗な流し打ちのタイムリーヒットで同点に追いつきます。しかし反撃及ばず、同点で試合が終了。試合ポイントによる判定により、桃坂選手が見事接戦をものにしました。

第2戦 ○広島 4-4 ●ソフトバンク

コールドで頂点に立つ

優勝した広島の選手たち

1勝1分で広島が王手を掛けて迎えた第3戦は、広島・永久尚弥(ななせぇぇぇ)選手、ソフトバンク・吉田悦大(SiRoA)選手が登場。使用する先発投手は、広島が大瀬良大地投手。ソフトバンクが千賀滉大投手と、どちらもエースが起用されました。

流れを断ち切りたいソフトバンクは吉田選手が3点を先制。このままソフトバンクのペースで試合が進むと思われた裏の攻撃。首位打者を獲得した永久選手の攻撃力を見せつけます。ゲームでもユーザーからトップクラスの支持を集める千賀投手をノックアウト。9安打の猛攻で5点差をつけ、コールド勝ちを収めました。

第3戦 ○広島 8-3 ●ソフトバンク

最高のメンバーに誇り

日本一のチームを率いた石原慶幸・スピリーグ監督は、「3人とも本当にありがとう。日本一になることの難しさは身をもって経験しているので本当にうれしいです」と選手に労いの言葉の言葉をかけました。

渡邊選手は「最高のチームで最高のメンバーと頂点に立てたことを誇りに思います」。桃坂選手は「この3人で集まった時から、代表になっただけでは満足していない、日本一しか見えてないと話していて、有言実行することができたので本当に嬉しい」と優勝を喜びました。永久選手は「前の2人が2勝してくれて余裕があったので本当に楽な気持ちでバッティングができた」と振り返りました。

試合終了後には「eBASEBALLプロスピAリーグ」2021シーズンの表彰式が行われました。eペナントレースでの各タイトル個人賞をはじめ、各賞の受賞者が表彰されました。

eペナントレースを含めて、最優秀選手賞に輝いたのは広島・渡邊選手。最優秀防御率を獲得し、7勝0敗という圧倒的な成績を記録し、日本一に大きく貢献しました。「僕だけの力ではなく、永久選手と桃坂選手が後ろにいてくれたお陰です」と、チームメイトに感謝の言葉を贈りました。

12月4日に開幕した「eBASEBALLプロスピAリーグ」2021シーズンは、広島の制覇で終幕となりました。これまでの試合の模様はYouTube「パワプロ・プロスピ公式チャンネル」でアーカイブ配信中です。

【編集後記】高い技術力に脱帽

ハイレベルな予選を勝ち抜き、さらに最高の舞台を演出した36人の代表選手たち。プロの名に相応しい圧倒的な技術力。そしてその裏側に相当な練習量があっただろうと一人のプロスピAユーザーとして感じました。

昨今、ユーザーの多く悩ませているのは、外角の変化球です。昨年6月に、大きなルール変更となるアップデートが行われました。それは「外角の球を引っ張ると失速する」システムへの変更でした。以前まではポピュラーだった「全ての球を引っ張る」意識が覆されました。これにより、現在は外角を逆方向に流す高度な技術が必要とされています。少しでもタイミングがずれると、ファウルになってしまうことから、多くのユーザーが苦戦を強いられています。

この難易度を感じさせないところに、プロの技量、そして練習量を感じました。配信を見ている多くの視聴者を意識し、緊張やプレッシャーを感じることもあったと思います。

しかし多くの乱打戦が見られ、お互い一歩も譲らない展開が多かったことが、非常に大会を盛り上げる大きな要因になったと言えます。

また、チーム内での絆も見どころでした。多くの練習をともに行い、戦いを重ねることでチームワークが生まれ、大会では「チームメイトがいてくれたから」、「このメンバーと戦いたい」という言葉を多く耳にしました。こうしたフォア・ザ・チームの姿勢が、より大会を熱くさせたことでしょう。

(五十川遼太)