DGWは慣れ親しんだ「PUBG」からタクティカルシューター「VALORANT」に競技の場を移しました。PUBGと毛色の異なるVALORANTを選んだ経緯は? そして、部門が変わったことでどんな変化? DGWに所属するMelofovia選手SSeeS選手Machao選手によるオンラインでの座談会を実施。チームの現状や今後の目標を聞きました。

PUBGとは違った面白さを感じる

真剣なまなざしで試合に臨むMelofovia選手

――PUBG部門からVALORANT部門の移行に至った経緯を教えてください。

Melofovia PUBGからVALORANTへ移行した経緯は色々とありますが、一番は「競技シーンが盛り上がっているゲームにコミットしたい」というのが大きいですね。

僕たちはプロゲーマーとして活動している以上、試合に全力で挑む姿を通してファンの方々に還元する必要がある。その辺りを考えた結果、2021年6月にリリースされてから勢いをつけている「VALORANT」が次の舞台として候補に挙がりました。あとはもろもろのタイミングを調整しながらオーナーに相談したところ、「今までの実績もあるし、VALORANTに挑戦してみたら?」という言葉をいただき、本格的に部門を移すことになりました。

――実際にVALORANTの競技シーンへ挑むにあたっての所感を教えていただけますか?

Melofovia 自分は「VALORANT」がリリースされた直後にプライベートで遊んでいましたが、そこから数カ月は全くプレイしていなかったんです。だから直近の大会を見ていると、チームはもちろん、エージェント(キャラクターの呼称)やマップごとにセオリーと呼ばれる戦い方や一風変わった戦略なんかもあり、PUBGとは違った面白さを感じました。

でも、いざ自分が実際にプレイするとなれば話は別で。攻守問わず色んなタスクがあるし、自分が選んだエージェントに応じてしっかりと仕事をしないといけない。リリース当初に遊んだことはあったけれど、競技シーン参戦を踏まえて取り組むうちに難しさが浮き彫りになりましたね。今は手探りに近い状態ではありますが、メンバーと一緒に研鑽の日々を送っています。

――「競技シーンが盛り上がっている」と伺いましたが、隆盛の是非を判断するうえで具体的な基準はありますか?

Melofovia 個人的な意見になりますが、競技シーンが盛り上がっているゲームタイトルは「観戦やストリーミングが盛り上がっている」ことに直結すると思います。競技シーンに興味を持つ観戦者が多ければ大会の視聴者数も当然増えるし、配信プラットフォームのストリーミング放送も同じく盛んになるはず。その点、VALORANTはストリーマーからも人気が高いだけでなく、自分ではプレイしないけどプロゲーマーの試合に興味がある観戦者も多いので、大会の視聴者数も高水準をマークしています。

ゼロからのスタートでも「努力」あるのみ

DGWのMachao選手(左から)、Melofovia選手、SSeeS選手

――皆さんは「部門変更」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

Machao 例え話になりますけど、「通っていた学校が変わる」みたいな感じかもしれません。中学から高校に上がって周囲の環境が一変したイメージ。学ぶことが今までと全く違うし、自分が経験してきた世界と道理も異なる。正直なところ、戸惑う部分もかなりあります。

SSeeS 確かに環境は激変するけど、結局やるべきことの本質はそこまで変わっていないと思います。僕自身、最初は「バトルフィールド」シリーズからPUBGに移行しましたけど、最初はやっぱり上手くプレイできなかった。

それはしょうがないとして、「じゃあ何をするべきなのか?」と言えば、ただひたすら上手くなるために努力を費やすだけなのです。なので、PUBGからVALORANTへ移行したとしても、根っこのところで僕たちの使命は変わっていないのではないでしょうか。

――部門が変わると0からのスタートなので労力も相当かかりますね。

SSeeS そうですね。「変わらない」と言っても、やっぱりゼロからのスタートなので。

Machao そうだよね。あと自分の話で言えば、PUBGとVALORANTで「始めた当初の気持ち」に大きな差があると思っていて。PUBGは楽しく遊ぶ過程から「プロとして競合に負けたくない!」という気持ちの変化で苦労の連続でしたが、VALORANTの場合はそもそも最初からプロとして全力で挑まないといけなかった。

まずは理解度を深めるために落ち着いてシステム自体を見ないと駄目なのに、「何としても勝たないとだめだ!」、「このゲームでプロとして食べていくんだ!」という気持ちが先行しすぎた結果、今でも時おり切羽詰まることがあります。この焦りをどうやって味方につけるかは今後の課題かもしれないですね。

チームの実力は「未知数」今後の成長に期待してほしい

DGWのSSeeS選手(左から)、Melofovia選手、Machao選手、

――「VALORANT」の競技シーンへ挑むにあたり、チームで力を入れたいポイントを教えてください。

Melofovia 僕は5vs5のFPS、いわゆるタクティカルシューターだけで言うと「サドンアタック」などのプレイ経験があります。だから5人制のチームゲーム自体は一通りの動きが分かるし、基礎もそれなりにできている。もちろん各エージェントの性能やマップごとの戦略といった詰めるべき箇所も残っていますが、主戦略の部分は他のチームに後れを取らない自信があります。そうしたプレイスキル面を抜きにしても、まずは舐められないように全力で頑張りたいですね。

SSeeS 先ほどお話した通り、僕はPUBGの前にプレイしていたFPSがバトルフィールドなので、本格的に5vs5のFPSをプレイするのは今回が初めてなんです。だから今はみんなに追いつけるよう、必死でVALORANTの勉強をしています。

Machao 自分も同じくPUBGがプロゲーマーとして初めて取り組んだタイトルだったから、本格的なタクティカルシューターはやったことがありませんでした。今はSSeeSと同じように基礎を固めつつ、一から頭に詰め込んでいる状況です。幸いにも周囲の練習環境には恵まれているので、メロさん(Melofovia選手)をはじめ、上手い人たちからテクニックを吸収して頑張ります。

――「今はゲームの理解度を深める過程」だと伺いましたが、現状はどのように練習されていますか?

Melofovia チーム練習で基礎を重点的に確認し、国内チームとスクリム(練習試合)を組んで実際の動きも研究しています。ただ、ゲーム中の役割についてはハッキリと決まっているわけではありません。まだチームメンバーが全員揃っていないので、現状は練習をこなす上でおのおのがやってみたい役割を聞きつつ、その方針に従って練習……という形にひとまず落ち着いています。このため、今後のチーム構成次第では練習の仕方、および各メンバーの役割が大きく変わることもあるかもしれません。

Melofovia選手がDetonatioN Requish時代の「Alliance of Valiant Arms」ダイジェスト動画

目指すは「海外勢に負けないチーム」

――直近の目標を教えてください。

Melofovia 現実的なところで言えば、国内ベスト8~ベスト4に入ることができるぐらいの実力をつけることでしょうか。具体的には2022年の上半期までに実現させたいです。ただ、目指すところはもっと上だと思っているので、最終的な目標は高く掲げておきたいですね。

――国内・海外を問わず、参考にしているチームや選手はいますか?

Melofovia 国内の選手はいずれも能力が高くそれぞれ尊敬できるチームだと思っているので、特定の選手やチームを参考にはしていません。むしろ自分たちも国内トップ層を打ち負かし、そこから世界の強豪に立ち向かわないといけない。だからこそ、はっきり述べるなら「海外勢に勝てるぐらいの実力」をつけたいと日々考えています。

SSeeS 僕も誰かを参考にすると言うより、DGWを問題なく引っ張れるぐらいの強さと巧さを兼ね備えた選手になりたいです。そのためにもプレイスキルを磨くことが大事かなと。

Machao 個人的なプレイスキルの上達も含め、上半期に国内の上位チームに仲間入りを果たしたいですよね。熱い気持ちを語ってくれた2人と同じく、チーム一丸となってVALORANTの競技シーンにチャレンジします!