PUBG部門で2018年から4年にわたり活動していたDGWが新たな活動の舞台に選んだのはタクティカルシューター「VALORANT」。世界大会も開催され、注目を集めているタイトルです。そこで、DGWに所属するMelofovia選手SSeeS選手Machao選手によるオンラインでの座談会を実施。これまでの戦いぶりや、忘れられない試合やeスポーツ人生に変化をもたらした瞬間を聞きました。

素直に「チャレンジして良かった」と思える日々

――PUBG部門の活動を終えた今の率直な感想を教えてください。

Melofovia 僕はPUBG部門の前からプロゲーマーをしていましたが、フルタイムで活動を始めたのは今回が初だったんです。なので日中を通して練習に励む大変さや、結果を求められる環境を新鮮に感じましたし、プレッシャーに追われつつも楽しかったのは間違いないです。あと、PUBG部門として活動をする過程でたくさんの方々から声援をいただけたのも嬉しかった。改めて振り返ってみると、本当に新しい体験の日々でしたね。

SSeeS 僕はもともと人とコミュニケーションを取るのが苦手だったんですが、PUBG部門の活動を踏まえて以前よりは円滑にみんなと話せるようになったのかなと思います。そのきっかけをくれたチームメンバーに感謝していますし、自分としても成長を感じました。

Machao  僕もメロさん(Melofovia選手)やSSeeSと同じ感想です。色々と試行錯誤を重ねていくなかで「このやり方で合っているのか?」「この方法で自分は正しいのか?」といった迷いや後悔もありましたが、終わりを迎えると何だかんだで「PUBGの競技シーンに挑戦して素直に良かった」と。こうして振り返ると実感しますね。

――チーム内の雰囲気について教えてください。

Melofovia 僕たちは周囲から「いつでも楽しそうにプレイしている」と思われがちですが、実際は割とそうでもなく。「ああでもない、こうでもない」と話し合いを重ねてプレイしているんです。特にスクリムや試合の時が顕著かな。でも雰囲気が冷たいとうわけでは決して無く、しっかりとメリハリをつけて練習しているイメージです。和気あいあいとする時は楽しく遊び、逆に締める時はバシッと気合いを入れています。

Machao 確かに意見と意見がお互いにぶつかり合うもんね。例えばチームメンバー同士で考えが違った時は、すれ違いで終わらせずにちゃんとそれぞれの意図を都度はっきりさせています。そうしないと同じ場面でまた意見の衝突が起きるし、後々の消耗に繋がりかねない。だから意見が異なった時にお互いで話し合うのは大事ですよね。

――具体的に意見交換はどのタイミングで行うのですか?

Melofovia 一番多いのは試合が終わった直後です。戦い終えた後のミーティングで「あのシーンはこうするべきだった」とか「逆にこっちの作戦を採用した方がよかった」……という具合に、チームメンバーとコーチを含めた全員で意見のすり合わせを行います。最終的にオーダー(方針の決定)を出すのはMachaoですが、その前段階はみんな活発に気になるところを言い合っていました。

SSeeS そうそう。「ぶつかり合う」と言っても、感情むき出しで喧嘩するわけではないんです。むしろその逆と言うか、みんな3年近く一緒にやってきたからこそ、熱くなりすぎずに建設的に話し合える。試合後の反省会でもみんなが言いたいことを言い合える関係性が僕たちの強みだと思っています。

Machao ただ、「VALORANT」に関してはまだまだ手探りな状態でして。PUBGなら暗黙の了解で僕がある程度のオーダーを出していましたが、部門移行したばっかりなので今は色々と未知数です。

――ちなみに皆さんはお互いに聞いてみたいことはありますか?

Melofovia 改めて聞かれるとメンバーに聞きたいことはないですね。と言うより、結構プライベートなこともノータイムでみんなに聞いちゃうので(笑)。相応の事情が無い限り、みんな黙って内緒にしていることはないです。

Machao まじで無いよね。気になることがあったら僕もほとんどその場で聞いちゃいます(笑)。

優勝に感動し、自身の成長が風向きを変えた

「PUBG JAPAN SERIES WINTER INVITATIONAL 2019」ドン勝獲得シーン (C) 2021 KRAFTON, Inc. ALL RIGHTS RESERVED. | (C)2018 EXNOA LLC.

――これまでの活動で最も印象深い試合を教えてください。

Melofovia 嬉しくもあり、同時に印象深かったのは「PUBG JAPAN SERIES Season 6」です。順調に勝ち上がったわけでもなく、逆転優勝でチャンピオンになれた。競合チームとかなりの接戦だったし、優勝が決まった瞬間は本当に苦労が報われた気持ちになりました。

SSeeS あの逆転優勝は自分もすごく嬉しかったですね。個人的に印象深い試合を挙げるなら直近の「PUBG CONTINENTAL SERIES 5」。確かメロさんがメディアの取材を受ける前々日ぐらいに財布を落としちゃって、僕たちは「大丈夫?」と心配しつつもネタにしてイジっていたんです。そこから大会当日、試合中に誰かがフィールドで物資を漁っている時に「財布、見つけた!」って冗談っぽく言っていたのが面白かった。あの瞬間に大爆笑したのをはっきり覚えています(笑)。

Machao 印象深い試合はメロさんと同じだけど、「自分が活躍できて嬉しかった瞬間」という意味で「PUBG JAPAN SERIES Winter Invitational 2019」が印象深いです。プロゲーマーとして実力を出せなかった時期もあった中で、あの大会での一戦は自分の良さを最後まで出し切ることができた。結果的に競技シーンを戦い抜くにあたって良い方向に向くきっかけにもなったと思います。

――印象深い試合は必ずしも好成績を収めた瞬間ばかりではないのですね。ではこれまでの活動で特に苦しかった瞬間はありますか?

Melofovia 自分は2021年2~3月にかけて行われた「PUBG Global Invitational.S 2021(PGI.S 2021)」でしょうか。その大会は規模も大きく、それでいて賞金も高かった。だからいつも以上にゲーミングハウスでの練習にも熱がこもったし、意見を衝突させたりして激しめに取り組んだけれど、蓋を開けてみると結果が全然ついてこなかったんです。これは競技シーンを生き抜く上で必ず経験することかもしれませんが、自分たちの頑張りが確実に結果に結びつくとは限らない。「これだけ頑張った!」と思っても、結果がともなわいないことはザラにある。あの時は辛かったですね。

――結果が振るわなかった原因は何でしょうか?

Melofovia 戦った敵チームが強かったのもあるし、PGI.S 2021のルール変更に適応しきれていなかったのも原因の一つだと思います。

SSeeS メロさんと同じく、PGI.S 2021で結果が出なかったのは非常に残念でした。

――お二人ともありがとうございます。ではMachao選手の苦しかった瞬間を教えていただけますか?

Machao 僕は「PUBG JAPAN SERIES Season 6」のPhase1(Day1~3)、国際戦の出場権をかけた規模のでかい大会でした。当初は首位スタートで他チームに結構な差をつけることができたのに、最終ラウンドでコケまくった挙げ句に3位まで落ちたのがかなりの衝撃で。なんて言えばいいのか、試合が終わった後は放心状態に陥りましたね。自分は努力してきたつもりだったから、「なんで試合に負けた?」としばらくは現実を受け入れることができませんでした。

ファンの声援に祝宴の焼き肉、心に残った嬉しい瞬間

「PUBG JAPAN SERIES season3 Phase2 Grade1 Day6」総合優勝。 DGW世界大会進出 (C) 2021 KRAFTON, Inc. ALL RIGHTS RESERVED. | (C)2018 EXNOA LLC.

――今度は対照的にこれまでの活動で特に嬉しかった瞬間を教えてください。

Melofovia 今はコロナ禍でなかなか難しいですが、オフライン大会があった頃はファンミーティングでお客さんと交流できる機会があったんです。直近だと2019年あたりの大会でファンの方々と握手をかわし、サインを書く機会がたくさんあった。あの会場で自分たちのブースにズラリと並んでもらっている光景を目の当たりにした時は、「ああ、こんなにみんなから応援してもらえているんだ……」と感動した覚えがありますね。

SSeeS シーズン3の頃にDGWに加入した自分としては、その直後に行われた「PUBG JAPAN SERIES Season 3」で優勝できた瞬間がとにかく嬉しかったです。もちろんファンの皆さんの声援も本当に励みになりますし、いつも力をもらっています。

Machao 大会で優勝した後にオーナーに連れて行ってもらった高級焼き肉の味がいまだに忘れられません(笑)。確か恵比寿だったかな……。まあ良いお店のお肉ということを抜きにしても、やっぱり好成績を収めたあとなので気分も良いじゃないですか。色んな感情が乗っていたこともあり、あの焼き肉の美味しさは間違いなく人生トップレベルでした。

タイトルが変わっても熱い試合を届けたい

――DGWを応援するファンの皆さんへメッセージをお願いします。

Melofovia PUBGからVALORANTへの部門移行を発表した際、僕たちを支えてくださっているファンの方々から温かいメッセージをたくさんいただきました。そこで受け取った「ゲームが変わっても応援し続けるよ」という思いに応えるために、自分たちは模索の日々を繰り返しながら精いっぱいの努力をしています。皆さんに素晴らしいプレイングを披露できるように頑張っておりますので、引き続き応援していただければ嬉しく思います。

SSeeS これまでの活動で培った経験を生かしつつ、部門が変わってもたくさん応援していただけるように頑張ります!

Machao PUBG時代は視聴者の方々に熱い試合をお届けできたと思うので、タイトルが変わったとしても後れを取らず、見て下さる方々が興奮するような試合ができればと。今後とも応援をよろしくお願いいたします!