「ぷよ」人生のターニングポイント

めいせつ選手の目標はプロ大会の準優勝そして優勝

──めいせつ選手の「ぷよぷよ」歴はかなり長いと聞きました。特に印象に残っているできごとはありますか?

最初に触ったのは、2歳か3歳の頃です。人生の半分くらいは、「ぷよぷよ」とのかなり濃い付き合いをしてきたと思います。

本格的にやり込み始めたのは小学校5年生の時。

小さい頃からプレイしていたこともあり、それまでは正直「敵なし」という状況だったのですが、幼なじみの同級生の、同じクラスの、しかも近所に住んでいる女の子と対戦することになって、ボコボコにやられてしまったんですよね。当時私は6連鎖くらいは出来ていたのですが、折り返しつきの8連鎖を使われて、圧倒されました......。

心の底から悔しくて、確実に私の対戦人生を変えたと思います。負けず嫌いなので、悔しい経験なしには、燃えられない性格なのかもしれません。

──負けることが、次の戦いへのモチベーションにつながっているのですね。

モチベーションの波の上下は激しい方ですが、負けた時の悔しさは絶対忘れないです。

この時のプレイがなぜダメだったのか。では、どうすれば良かったのか。と、プレイ動画を見返して弱点を埋めるための手段を考えます。

癖もついていますしね。対戦相手の傾向によっても克服すべきことはあるので、原因は必ず探って、決定打となったミスや相手の攻め方などをチェックします。

「自分にはまだ伸びしろがある」ということを再確認できる作業でもあります。

── チャンピオンシップでの目標を教えてください。

「ぷよぷよチャンピオンシップ」ではベスト4になったことありますが、準優勝、優勝まで持っていきたいなと思います。プロである以上、強くなりたいと思います。惜しいところまで来ているとは思いますが、そこで妥協したら終わり。周りが強くても、「女性だから仕方ない」と思われるのが一番嫌ですね。

女性視点でも伝えたい「ぷよ」の楽しさ

個性を生かしていくことがめいせつ選手のビジョン

──プロになったのは、2018年からでしたね。プロになることへの決断は早かったのですか?

プロには、女性限定の「eスポーツMaXぷよぷよクイーン決定戦」での成績が認められ、推薦をいただきました。23歳くらいの時ですね。

プロになることは、実はすごく迷って、お断りしようかとも思っていたんですよ。他のプロが、YouTubeや対戦配信、イベント企画などで活躍されている中、自分には、「ぷよぷよ」コミュニティーのために何かを発信できるような、影響力が足りないんじゃないかと不安に思っていました。

考え抜いた末、回答期限当日、ギリギリのタイミングでお受けすることを伝えました。

最終的に「ぷよぷよ」が大好きな1人として、そして女性視点でもその楽しさを伝えていきたい。そのためにプロとして頑張りたいと思いました。

──プロになりたい方へはどんなアドバイスがありますか?

私自身は、好きなことには集中力を発揮するタイプで、ハマったものは飽きがこない。「楽しいは努力に勝る」。とにかく、楽しむことが一番強いのではないかと思っています。

プロを目指す方へは、「練習相手になるので、一緒に頑張りましょう!」と伝えたいです。

ただ、プロの生活は楽しさと同じくらいには、常にプレッシャーを感じていて。何度チャンピオンシップに出場しても、前日は遠足前の子供みたいに眠れないです。試合直前の今も、とても緊張していますよ。

──ライバル視しているプロ選手はいますか?

Tema選手ですね。勝敗の面ではライバルですが、よき先輩で目標という方が強いです。彼女は「ぷよぷよ」のプロ選手の先駆けのような方で、イベントあれば飛んでいくし、企画も面白い。行動力や発案力が優れていて、誰にもない魅力を持っていると思います。目指す方向として導いてくださる方ですが、自分では追いつけないとも思ってしまいます。

──「ぷよぷよ」は男女問わず人気ですが、eスポーツのプレイヤーとしてはまだ女性は少ないですよね。増やしていくためにはどんなことがあるとよいと思いますか?

eスポーツはゲーム内容が硬派なこともあり、上級者になるほど女性の数が少なくなる傾向はあると思います。でも、ライトな「ぷよぷよ!!クエスト」では男女比が逆転して女性が多く、「ぷよぷよ」に興味をもってくれる女性は沢山いらっしゃいます。

レディースカップを開催するのも良いと思いますが、必ずしもeスポーツそのものがきっかけでなくても良いのではないでしょうか。

「ぷよぷよ」はキャラクターが可愛いので、例えば「eスポーツ仕様のアルル」といったキャラクターを生かす展開もありだと思っています。私自身、幼い小さい頃からプレイしていますが、幼い自分にとって、ポップな世界観が好きだったことも長く続けられた理由の一つだと思います。

個性が生きるプレイを見せたい

性格は「負けず嫌い」と語るめいせつ選手

──プロとして、今後どのように活躍したいですか?

私自身の個性が生きるようなプレイスタイルや見せ方を極めていきたいと思います。得意なスタイルとしては、相手が動いてから対応する防御型です。隙きがあれば、こちらからも仕掛けますが、基本的には相手が動きたそうなところを狙って構えておく、堅めのプレイをしています。先の先を読んで、相手よりも大きい攻撃で迎え入れる。そんなカウンターが決まったときは嬉しいですね。

過去のデータからプロ選手の特徴を示す「スタッツ」では、セカンド効率が高いという分析結果でした。バラバラに残った「ぷよ」を、まとめて消していくのは得意分野です。

なりたい「プロ」のイメージとしては、「初心者に優しいプロ」ですね。初心者にとってのハードルが高い、というのは「ぷよぷよ」においては顕著な問題です。

連鎖の数が増えるとモチベーションも変わってきますので、私くらいの中堅プロが攻略法などを積極的に発信することで、初心者の方が「ぷよぷよ」を楽しんでもらえるきっかけになれたらな、と思っています。