松丸亮吾、桃月なしこ、からめる プロセカ1周年でチーム結成 音ゲーの「完成形」に夢中になる理由とは

リズム&アドベンチャーゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」のリリース開始から1周年を記念してたイベント「プロジェクトセカイアニバーサリーフェスタ2021」が9月25~26日、千葉・幕張メッセとオンライン上で開かれました。
会場で実施された「プロジェクトセカイ スペシャルチームマッチ2021」には、謎解きクリエイターの松丸亮吾さん(@ryogomatsumaru)、コスプレイヤーの桃月なしこさん(@nashiko_cos)、動画クリエイターのからめるさん(@purinharumaki)が「松丸チーム」として出場しました。熱心なプロセカファンという3人を試合直後に独占インタビュー。普段のプレイやプロセカの推しポイントについて聞きました。
――スペシャルチームマッチの感想をお聞かせください。
松丸 お客さんも多かったし、普段やらない場所でのプレイ、推しの日野森志歩役の声優・中島由貴さんもいる。緊張する理由しかなくて、最初は手がぷるぷるしていたんです。そんな自分を追い込もうと思い、「ミスったら『おい松丸』と言ってください」と始まる時に言ったら、見事にミスり、しかも、その後「おい松丸」がTwitterのトレンド入りしてしまって。
#セカフェス 1回戦が始まる前のぼく
— 松丸 亮吾 🍥 (@ryogomatsumaru) September 25, 2021
「僕がコンボ切るようなことがあったら責めてもらってもいいです」
1回戦が終わった後のTwitterトレンド↓ pic.twitter.com/E7b8ES7fMj
桃月&からめる (笑)。
松丸 ただ、それが功を奏して、逆に落ち着けたんです。2回目、3回目は楽しんでプレイできました。
からめる 僕も松丸さんと同じように自分を追い込もうとしました。「トラフィック・ジャム」をプレイする前にMCの柴田将平さんに「からめるさん、意気込みはどうですか?」と聞かれ、「AP(オールパーフェクト)を取ります!」と宣言したのですが、実は一回もオールパーフェクトをとったことがない曲で。
松丸&桃月 え、そうなの!?
からめる 「絶対にAPを取る」と息巻いていたので中盤まではオールパーフェクトでいきたかったのですが、いざ始まったら20コンボ目くらいで「GREAT」が出てしまって。素で「あ―――!!!」と叫んじゃいました。追い込み過ぎるのも大概にしないとな、と思った次第です。
松丸 からめるさんの作る動画と同じ叫び声で、「デジャブだな」と思って見てしまいました(笑)。
桃月 私はもともとプロセカが好きで、まさか仕事につながるとは思っていませんでした。しかも、私の推しである「天馬司」役の声優・廣瀬大介さんが見ているなかでやらせていただくなんて……。本当に緊張しました。チームで最初にプレイしたこともあって、指の震えも止まりませんでした。しかも、周りは私のような「親指勢」ではなくて全員「床置き」で、ガチゲーマーばかりだった。
私が任されたのは3人がプレイした中でも、簡単な楽曲「どりーみんチュチュ」でしたが、会場の雰囲気にのまれてしまいました。練習ではオールパーフェクトも出せている曲ですが、かなりGREATを出してしまって、悔しかったですね。
――普段のプレイ状況やスペシャルチームマッチに向けてどのような練習をされたのかを教えてください。
桃月 私は毎日プロセカをプレイしています。イベントに出演するのが決まってからは、追い込んで、皆伝のランク5(=難易度MASTERで70曲をフルコンボで得られる達成称号)を取りました。さすがに取っていないとスペシャルチームマッチの舞台に立つ資格はないと思ったので。
――松丸さんは、スペシャルチームマッチ直前にプロセカをプレイしている様子をYouTubeチャンネルで配信していましたね。
松丸 もともと、中学校から高校3年生の初めまでは学校が終ったらすぐにゲーセンに行くような生活を続けるほど、音ゲーは好きでした。高校3年生の時には全国大会の切符も手にしていたのですが、大学受験のために諦めました。こういった経緯があるので音ゲーは得意なんです。
ただ、やっていないとどんどん下手になってしまう。プレイを安定させたいという気持ちもあり、YouTubeでスペシャルチームマッチの課題曲の一つ「地球最後の告白を」のMASTERを「2回連続フルコンボをとれるまで終われない」という企画を配信しました。
視聴者の方もいたので、ある種本番に近い環境でした。加えて1回ミスったらもう一回やり直しになるというルールだったので、プレッシャーも大きかった。震えているときの手の動かし方は勉強ができたかなと思っています。
――からめるさんはスペシャルチームマッチで解説をつとめた三田皓介さんが「実力が未知数」と紹介していましたが、かなりの腕前でした。普段はどのくらいプレイをされているんでしょうか。
からめる 未知数というと強そうですが、本当のことを言うと、SNSにあげられるほどのスコアが出せないだけなんです。
松丸 彼、嘘ついてます。少なくとも「maimai」はめちゃくちゃうまいですよね。
からめる 確かにmaimaiは少しやり込みました。時期レーティングが全国1位だったこともあります。松丸さんは音ゲーの大会か受験かで受験を選んだと言っていましたが、自分は受験期になっても平気でゲーセンに通い続けて、音ゲーをやりまくっていましたね。だから音ゲーという枠組みの中では、かなりプレイしていますね。
――今回のイベントはプロセカ1周年を記念したものです。ここまでプレイしてきて、改めてその魅力をお聞かせください。
松丸 音楽ゲームの中で、プロセカは完成形。まず、曲がいいんです。僕らの世代ドンピシャのボカロPが作っている。書き下ろしもあって、新しいレジェンドの曲もどんどん生まれていく。しかも、キャラクターがかわいい。そして推せる。
桃月 わかる。
松丸 どのキャラクターにも感情移入できる。
桃月 わかる(笑)。
からめる ストーリーもいいんですよね。
桃月 そう、しかも、メインストーリーだけでなく、イベントのストーリーもめちゃくちゃいい。イベント後には「アフターライブ」という、登場したメンバーが舞台で踊っているかのように見られるバーチャルライブ機能も搭載されている。これが搭載されているアプリはいままでなかったんです。本当にキャラクターがいるかのように思えるこのアプリ、すばらしいんです。久々に二次元の推しができました。
からめる 主観で言うと、音ゲーの中でも本当に難しい曲から、みなさんができるような曲まで幅が広い。音ゲーを極めたい方でも、真剣にできるし、初心者でも楽しめる。その面でもいい音ゲーなのかな、と思います。
松丸 プロセカはちょうどいい難易度で、1カ月、2カ月前にできなかった曲ができるようになる。過去の自分を越えていく楽しさがあるんです。これが一番やりがいですね。僕らの会社の人たちもみんなやっています。
桃月 私も最近Twitterでつぶやきすぎて、同じ事務所の人や友達もプロセカを始めるようになりました。
からめる まだ11歳のいとこがプロセカをやっているんですよ。
松丸 英才教育!
からめる しかも11歳が「世界で~」(収録曲ワールドイズマインの歌詞)と歌っていて、楽曲がゲームを通して受け継がれているんです。
――今回のスペシャルチームマッチは団体戦での対戦が見ている側からすると非常に面白かったです。プロセカのeスポーツとしての魅力はどう感じましたか。
からめる eスポーツだとFPSなどを思い浮かべますが、プロセカはみんなで楽しめるモードもある。自分は協力プレイできる作品が好きなんです。そういう意味でもプロセカはいい作品だと思いました。
松丸 団体戦ならではの魔力を感じました。今自分が負けているから皆のためにも頑張らないと思い、普段出せない力が出せた。それが魅力かなと思いました。
桃月 団体戦と言えど、プロセカというゲーム自体が好きなプレイヤーが集まっていたので敵でも応援したくなってしまう。それが楽しかったですね。
――今回はリアルイベントでした。盛り上がりを感じながらのプレイはどうでしたか。
からめる 普段自分はスマホで一人でやるんです。まず会場でやる経験がない。かなり視線を感じながらやっているので緊張した一方で、応援のメッセージも感じ、力になりました。
桃月 見られるからこそ緊張も倍増もするのですが、うまくいったら拍手がかえってきて「もうちょっといいところをみせようかな」という気持ちにもなれる。リアルはいいなと思いましたね。もっとリアルイベントが増えていったらいいですね。
松丸 どれだけ実力があるプレイヤーでも本番はどうなるかわからない。そんな中でフルコンボやAPが決まった瞬間、会場に生まれる一体感。ドラマを見ているような感覚でした。生ものとしてゲームはやっぱりアツいし、今後もどんどん盛り上がっていくだろうと確信しました。
(文・小林たかし)