〈N1のメンバー構成〉
TOP:momo tqt(3年)
TOP:yunocy(3年)
JG:Acciy(3年)
MID:rre(2年)
ADC:NaiNa(3年)
SUPPORT:zyunia(3年)

磨き抜いた個人技と連係プレイで臨んだ決勝

大友 まずはSTAGE:0での優勝、おめでとうございます!

一同 ありがとうございます!

大友 大会に出場するにあたって、皆さんはどのくらい練習に取り組んでいましたか?

NaiNa チームメンバーが「League of Legends Japan League」(LJL)の「LJL 2021 Academy League」(アカデミーリーグ)の練習で忙しかったから、N1自体で練習するのは週1ほどでした。スクリム(練習試合)も月1程度だった反面、その間はみんな個人練習に励んでいましたね。試合ごとのコーチングでは、コーチのLillebeltさんから色々と指示を受けていました。

※N1の選手の多くがアカデミーリーグ(8/30~9/9)に参戦。大友さんもRJのメンバーとして参加

大友 ではN1で全体練習を行う際、意識していたポイントはありますか?

rre 今までは試合中に戦いたいタイミングが来る前にキルを相手に取られていたので、自分たちが戦うべきタイミングで戦えないというのが多かったんです。だからこそ、「ベストな戦闘タイミングが来るまでは無理に仕掛けないようにしよう」というのはみんなで常に心がけていたつもりです。

momo tqt あとは”コミュニケーションの仕方”ですね。僕たちはチーム全体の個性が強く、試合中の連携時に「あそこで俺がいれば……!」みたいに気持ちが強く出過ぎる部分があって。Lillebeltさんにアドバイスをいただいた後は、「自分が言ったことに対して相手の返事をしっかり待つ」という工夫を取り入れました。

大友 それは大事だね。答えが返ってくる前に仕掛けちゃう人もいそうだけど(笑)。

大天使と呼ばれる総監督が見せた”一回限りの叱責”

Lillebeltさん(中央奥)と試合前のミーティングをする選手たち(画像提供:N高等学校)

大友 ちなみに、Lillebeltさんから頂いたアドバイスで心に強く留めているものはありますか?

Acciy 正直に言って「全部」です。俺は全部忘れないようにメモを取っています。

momo tqt どれも印象深いと言うか、Lillebeltさんは僕たちのプレイに対する答えを持ってくれているんです。知識と経験が豊富だし、僕たちの疑問にきちんと向き合って答えを出してくれます。メンバーに優しく接してくれるのも嬉しかったですね。

大友 みんなのプレイに対して曖昧にせず、ちゃんと答えを出した上で導いてくれたんだね。

NaiNa 皆さんがおっしゃっている通り、”大天使”そのものですよ(笑)。でも一回だけ怒られたこともありましたね。

momo tqt とあるチームと組んだスクリム中のプレイが上手くいかず、チーム全体が不機嫌になってコミュニケーションも合わなくなったんです。「自分たちは勝てるだろう」と高をくくっていたのも原因だったと思います……。

NaiNa そのスクリムで2戦目が終わったあと、Lillebeltさんから「やる気が無いなら今日はやめとく?」とお叱りを受けました。普段から優しくしてもらっているからこそ、言葉に重みがあったと言うか。怒られたのはこの1回ぐらいでしたが、僕たちも「ちゃんとやらないとな」と気合が入りましたね。

大友 大天使なLillebeltさんだから、怒られた時の衝撃も相当大きかったんですね。

NaiNa とは言っても、基本的にはとても優しい方です。大会で優勝した際、配信終了後に抱きしめてくれたのは嬉しかった。

Acciy 大会が終わったあとに「あー良かった」ってホッとしながら弁当を食べてたのを思い出した。あれも見ていて和みましたね(笑)。

STAGE:0に出場したNaiNa選手とzyunia選手  (C)STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2021 実行委員会

戦況を左右しかねないメンタル管理の重要性

大友 チーム内で役割が決まっていると思いますが、コーラー(指示出し役)は誰が担当していたんですか?

NaiNa 基本的にAcciyとrreですね。Acciyが積極的にコールしていたり、間違ったコールがあればrreが止めています。メンタル管理のコールはmomoが出してました。

大友 momo君が? 私はrre君あたりだと思っていました。

momo tqt rreとかAcciyは気分の上下が激しいんです(笑)。メンタル管理を担うなら、やっぱり平常心を保たないといけない。僕はスクリムや練習時でそんなに気分の差は激しいわけではないので、いつも「まあまあ落ち着いて」という感じでコールを出しています。

大友 なるほど。じゃあSTAGE:0の本戦で事前に警戒していたチームはありますか?

NaiNa 「アートカレッジ神戸」(兵庫県)と「クラーク記念国際」(東京都)の2校でしたが、アートカレッジ神戸が初戦で「IDA」(沖縄県)に負けたのを見てビックリしましたね。僕たちの予想とは大きく反していたんです。

momo tqt たしか準々決勝あたりで、IDAが集団戦を的確に制して鮮やかな勝ち方をしていました。事前に「クラーク記念国際が決勝まで上がってくるだろう」という見当をつけていたのもあって、自分たちと当たった際に危ないんじゃないか?みたいな話も出ていましたね。

大友美有さん

決勝戦1試合目、熱狂を生み出したNaiNaの「英断」

大友 ここからは大会中のハイライトについて伺いたいと思います。決勝1戦目で逆転劇がありましたが、印象深い試合はありますか?

rre やっぱり決勝1戦目だよね。

momo tqt あれは凄かった!

NaiNa 決勝1戦目、僕が敵(クラーク記念国際高校/ブルーサイド)のラプター近くでフラッシュインからの4人にアルティメットスキルを当てたシーンです。「アフェリオス」を使っていたんですが、ダメージを出し切るか、それともスネアを当てるか。どちらを選ぶか迷った挙げ句、最終的に味方を信じてクラヴィタム(スネア効果を付与するアルティメット)を当てたのは英断だと思います。

STAGE:0の決勝1戦目 クラーク記念国際高校vsN高等学校 NaiNa選手がアルティメットを命中させたシーン

大友 その時ってボイスチャット(VC)の雰囲気は大丈夫だった?

momo tqt あの試合って両チームとも逆転が多かったじゃないですか。だから多少の落ち込みはありましたよ。でも試合は何が起こるか分からないので、誰かが落ち込んじゃうのは仕方ないことだと思います。僕は「いつも通りにやれば勝てるよ」とVCで伝えつつ、逆に集団戦が上手くいって盛り上がり過ぎたメンバーには「落ち着いていこう」と言っていましたね。

NaiNa ずっと「落ち着いてみんな!」って言ってたね。俺はあの瞬間、「めっちゃゴールド入った!」って喜んでた(笑)。

大友 ちなみに一番盛り上がっていたのは?

momo tqt 声のトーンだとrreとAcciyかな。NaiNaも嬉しそうでしたけど(笑)。いずれにしても、ネガティブな発言よりかはポジティブに、逆転された機会も含めて反撃のチャンスに繋げられたと思いますね。

N1の強さのカギは「練習量と質」 

STAGE:0に出場したrre選手  (C)STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2021 実行委員会

大友 改めて、N1の強さの由来やSTAGE:0を連覇できた理由について教えてください。

NaiNa 難しいですね……。「チームの連携力!」とか言ってみたいけど、みんなが強いとしか言いようがないです。それぞれ個人技に優れていた、だから一人一人が勝つことができて優勝に繋がったんじゃないでしょうか。

zyunia 僕はLillebeltさんの存在もあると思う。プロシーンを経験した人に教えて貰えたのは大きいよ。

Acciy 確かに。コーチングに助けられたよね。

momo tqt 個人的に述べると、他の高校と絶対的に違うのが”練習量と質”です。通信制高校のネットコースがあるN高は、そもそもの練習量が多い。なおかつ、Lillebeltさんや和葉さんのような競技シーン経験者が来てくださる環境作りが一番の要因だと思います。

大友 この冬に「第4回全国高校eスポーツ選手権」が開催されます。STAGE:0を踏まえて、これからはどのように戦っていきますか?

rre STAGE:0の決勝は危ない試合運びになってしまいましたけど、アカデミーリーグの経験も生かしつつ、全国高校eスポーツ選手権では危うげなく優勝を勝ち取りたいです。

NaiNa 自分は2年生の頃から入りたかったN1に今年やっと入ることができたんです。なので最後の1年で悔いを残すことの無いよう、好きな「LoL」の大会で優勝したいですよね。加えて出来る限り爪痕は残すつもりです。

momo tqt N1はアカデミーリーグを経験できるメンバーが多いから、もっと強くなった自分たちで次の全国高校eスポーツ選手権に取り組めたらと思います。正直、個人では負ける気はしません! STAGE:0と同様、勝ちに行きます。

Acciy 俺は環境に合わせたチャンピオンを使えるようにしたい。練習量を増やして「リーシンやニダリーと一緒にテッペン取ろうかな」という感じです。

zyunia チーム全体で次の大会でも優勝を目指したいのはもちろんですが、個人的にはもっとみんなに実力が追いつけるように頑張りたいと思います。

大友 ありがとうございました。私も陰ながら応援しているので、ぜひこれからも頑張ってください!

【大友美有】

おおとも・みゆう eスポーツプレイヤー・タレント。プロチームRascal Jester「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)部門」の練習生として、スターダストプロモーション デジタルメディア事業部に所属し、タレントとしても活動中。N高校在学時には、「KDG N1」の選手として「全国高校eスポーツ選手権」のLoL部門で連覇(第2回、第3回大会)を経験。高校対抗eスポーツ選手権「STAGE:0」でも、2020年のLoL部門で優勝を果たした。
◆Twitchチャンネル:https://www.twitch.tv/limitrear
◆ツイッター:@miyu00tomo