ソニー・インタラクティブエンタテインメントが昨年11月に売り出したゲーム機「プレイステーション(PS)5」の世界販売台数が、1千万台を超えた。同社のゲーム機としては過去最速だという。ただ、国内の店頭では品薄で入手しづらい状況が続いているほか、ゲーム事業の追い風になっていたコロナ禍による「巣ごもり需要」も頭打ちになりつつある。

 先月18日時点で、世界での販売台数が1千万台を超えた。2013年11月に売り出したPS4は9カ月で達成したが、PS5は1カ月早い8カ月で到達した。

 ソニーグループにとって、ゲーム事業は稼ぎ頭だ。22年3月期、同事業は営業利益3250億円を見込み、全体の3分の1を占める。PS5は発売2年目の22年3月期で、PS4の2年目と同水準の1480万台、23年3月期には歴代最高の2260万台を超す販売を目標に掲げる。4日の決算説明会で十時裕樹副社長は「ゲーム市場の規模が大きく広がっていると捉えている」と手応えを強調した。

 ただ、懸念材料も出てきた。世界的に広がる半導体不足でPS5の生産を大幅に拡大しにくく、店頭で品薄になっていても供給を十分に増やせていない。実際、4~6月期の出荷実績は230万台にとどまり、1~3月期の330万台からはペースが落ちている。

 巣ごもり需要の頭打ちも見えてきた。オンラインで世界中の人と対戦したり、毎月ゲーム数本を追加料金なしで遊べたりする会員サービス「プレイステーション・プラス」がコロナ禍で右肩上がりだったが、6月末時点で会員が4630万人となり、3月末に比べ130万人減った。十時副社長は「昨年の巣ごもり需要は大きかった。状況を注視すると共にエンゲージメントを深める努力をしたい」と話している。(鈴木康朗)=朝日新聞デジタル掲載2021.08.04

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