7月23日から8月8日まで開催中の「東京2020オリンピック」も、残すところあとわずかとなりました。今大会は史上最多となる33競技339種目が実施されています。日本人のメダルラッシュも続いており、20枚の金メダルを含めた30枚以上のメダル獲得数を誇っています(8月4日時点)。

タイトル画面には東京2020オリンピック期間中につき、「オリンピック開催中!」のメッセージが並ぶ

金メダリストのアバターを使って

前編に引き続き、東京2020オリンピック公式ゲーム「東京2020オリンピック The Official Video Game™」( 東京2020オリンピック ジ オフィシャルビデオゲーム)をピックアップ。ゲーム内に収録されている全20種目のうち、今回は「200m個人メドレー」と「卓球・ダブルス」、「ボクシング」の遊び方や魅力についてご紹介します。なお、執筆に際しては、PlayStation4版を使用しています。

このゲームでは、選手のアバターを自由に創作することができます。今回は上記2種目をプレイするにあたり、東京2020オリンピックで金メダルを獲得した大橋悠依選手、水谷隼選手、伊藤美誠選手、入江聖奈選手の4名のアバターを作成しました。

日本の競泳史上初となる2冠を達成した大橋悠依選手のアバター

「チョー気持ちいい!」と叫びたくなった「個人メドレー」

最初に紹介するのは、大橋選手が苦難を乗り越えて金メダルを獲得した200m個人メドレー。通常の個人メドレーと同様、バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎと泳法を変え、最後は自由形(通常はクロール)で1位を目指す……というのが基本的な流れです。予選から始まり、決勝戦で1位入賞を果たすことができれば金メダル獲得となります。

飛び込み時のスタートダッシュがパフォーマンスに大きく影響する

レース種目で大切なポイントと言えば、「いかに好スタートを決めることができるか」。その緊張感はゲーム内でもしっかりと再現されています。”TAKE YOUR MARKS"のメッセージを確認しつつ、表示が消え終わってからL2ボタンをプッシュ。そのままボタンをグッと押し込み、”Go!”の合図と同時に離すことで、他の選手よりも抜きん出たスーパーベストスタートを発動できます。

どれだけスタミナを温存できるかが勝利のカギ。慎重にスティックを倒して様子を見る

スタート後は各フォームに従って左右のアナログスティックを動かします。「同時に内回転」(バタフライ)、「下方向へ交互に倒す」(背泳ぎ)、「同時に外回転」(平泳ぎ)……という具合に、フォームごとに異なる方向へスティックを的確に傾けるのがコツです。しかし全力で傾けすぎるのは厳禁。プレイヤーのスタミナ残量を管理し、後半戦まで体力を温存できるようにスピードを調節すること。速さを求めてがむしゃらに突き進むのではなく、実際の競泳を意識したペース作りが求められます。

各フォームを繋ぐターンは、サークルを捉えてボタン入力のタイミングを把握すること

50mごとに訪れるターンは他の選手と差をつける(縮める)チャンス。円形のマーカーとサークルが重なるタイミングで☓ボタンを押すと、通常時よりもスピードがアップします。続けて潜水中に☓ボタンを連打することで、フォーム移行時のロスを減らすこともできます。一見細かく思えますが、CPUの強さに関わらず、金メダルを狙う上で必須の上級テクニックです。

スピードの速いクロールでラストスパートをかける。温存したスタミナを吐き出して1位を奪取

3つの泳法をこなせば、ゴールまでいよいよ残り50mです。ここはスタミナを温存する必要はなく、むしろ終了時にちょうど体力を使い切る計算で泳ぐのが正しいプレイスタイル。たとえ最終ターンで順位が沈んでいても、心配する必要はありません。スティックを上方向に交互へ倒し、全力のクロールで最速ゴール到達を目指すのみ。横並びの選手を次々と追い抜き、一心不乱に1位まで駆け上がる爽快感。画面前のプレイヤー自身も思わず「チョー気持ちいい!」と叫びたくなるはずです。

新記録を叩き出して喜ぶ大橋悠依選手のアバター

予選、準決勝、そして決勝とたった一人で挑み続け、時には敗北し、リベンジを重ねて優勝を目指す。この過程を踏まえる中で、プレイヤー自身の上達ぶりが数字として如実に反映されていきます。最初からトントン拍子で勝ち上がるのは容易ではありませんが、一連の努力(テクニック習得・スタミナ温存の感覚)の末に王座までたどり着く達成感こそ、この200m個人メドレーの魅力だと筆者は感じました。

隣に立つ仲間の尊さに気づいた「卓球ダブルス」

続いては「卓球・ダブルス」について見ていきましょう。東京2020オリンピックでは、水谷隼選手と伊藤美誠選手の男女ペアが中国陣営と対戦しました。同ペア相手に0勝4敗という敗北の戦績を塗り替えるべく、混合ダブルス決勝にて奮戦した水谷・伊藤ペア。激戦の末に中国ペアを打倒し、日本の卓球界に初の金メダルをもたらしています。

混合ダブルスで日本の卓球界に歴史を刻んだ水谷隼選手と伊藤美誠選手のアバター

本作の卓球においても、混合ダブルスはきっちりと収録済み。卓球台を挟んでラリーを続け、7ポイント先取したチームが勝利となります。なお、プレイヤーが操作しないもう一人のキャラクターは、CPUが制御を担当します。

サーブがバッチリ決まると、わずか数秒で得点に繋がることも。それだけに開始直後から油断できない

基本的な操作は、左右のアナログスティック及びLRボタンを使用。左スティックでキャラクターを動かし、右スティックでラケットを振るいます。サーブ時は頭上へ上がったピンポン玉の落下タイミングに注目。手元へ戻った瞬間に合わせて右スティックを傾けると、球威の強いサーブを繰り出すことができます。

トップスピンとバックスピンを打ち分けて相手をゆさぶる。返球時のミスを逃さずに打球を叩き込もう

ラリー時のポイントは「ショットの打ち分け」。返球時のコースは言わずもがな、ボタンとスティックの組み合わせで変化するショット選びも非常に大事です。ピンポン玉に前方向の回転を加える「トップスピン」(L1+右スティック)に対し、進行方向とは逆の回転を与える「バックスピン」(R1+右スティック)。この2つを交互に使い分けるだけでも、相手チームの返球ミスを誘い、試合を有利に運べます。それゆえに、何となく返球するのではなく、高速ラリーの最中に各種ショットを駆使する戦術眼が重要となるのです。

ド派手な演出が嬉しいスペシャルショット。球威も申し分なく、分かっていても返球は難しい

プレイヤー自身の分身であるアバターは、返球に応じて蓄積していくチームゲージ(画面左下)を消費することで、一撃必殺のスペシャルショットを利用可能。発動後は光を帯びたピンポン玉を真芯で捉え、スマッシュの要領で相手コートに叩きつけます。ピンポン球が高速で打ち出されるため、このショットに反応するのは相当困難。ここ一番で得点したい瞬間(マッチポイント等)を見極め、スペシャルショットの真価を最大限に引き出しましょう。

接戦を制して無事に勝利。水谷・伊藤ペアの嬉しそうなガッツポーズが映える

一時はマッチポイントまで追い詰められたものの、今回は9-7で何とかドイツに勝利できました。デュース合戦の最中で気づいたのは、「隣で一緒に戦ってくれる仲間の尊さ」。自分一人では絶対に拾えない打球をカバーする、先の展開を見据えてショットを打ち分ける……などなど、勝利に向かって共に歩む仲間の存在に、筆者は何度も助けてもらいました。お互いが手を取り合ってピンチをチャンスに変えていく。これは、各競技のダブルス種目にも通ずる尊い感覚ではないでしょうか。

攻防の読み合いにハマった「ボクシング」

相手のパンチをかわし、すかさずカウンターを叩き込む

最後に取り上げたいのが「ボクシング」。使用するアバターは、今大会の女子フェザー級で金メダルに輝いた入江聖奈選手です。こちらのルールも実戦とほぼ同様。リング上で対戦相手にパンチを繰り出し、規定ラウンド内に相手をKO(ノックアウト)する。もしくはラウンド終了後の判定によって勝敗が決定します。

プレイフィールを簡潔に例えるなら、「カジュアルに遊べる対戦格闘ゲーム」。左右のアナログスティックが両腕と対応しており、スティックを倒す方向でジャブ・ストレート・フック・アッパー……と攻撃方法が変化します。このパンチを防御するか、それともL2(R2)ボタンでステップ回避するかで攻防の展開が変わるのです。取っつきやすいゲームシステムながらも、試合中を通してひっきりなしに”読み合い”が発生します。

豪快な右ストレートが対戦相手の顔面にクリーンヒット。このカタルシスは唯一無二

画面左下の技ゲージ(試合中のアクションに応じて蓄積)を消費すると、相手に大ダメージを与える必殺パンチを使用可能。「渾身の右ストレート」、「スクリューアッパーカット」などなど、それぞれ段階ごとにモーションや威力が異なりますが、いずれも発動時の「決まった!」感は十分。スリル満点の攻防も相まってか、相手を豪快に吹っ飛した時の満足感は、おそらく唯一無二と言っても過言ではないでしょう。頻繁に読み合い生じるシステム上、見知った友人や家族といった”人間vs人間”が特に盛り上がるのではないかと感じました。

日本女子ボクシング界で初の金メダルを勝ち取った入江聖奈選手のアバター

熱く、楽しく五輪の雰囲気を味わえるゲームの魅力

前回の記事で述べた「駆け引きの熱さ」に加え、今回のプレイレポートを通して気づいたのは「プレイヤーの上達に基づく達成感」。競技に関わらず、本作のシングルプレイモードは決勝まで進むのに一定以上の実力が必要とされます。操作方法はシンプルなれど、突き詰めるなら上級テクニックの習得が必要不可欠。ボタンの押し加減やコンマ数秒のタイミングまで熟知し、自分との勝負に勝ってようやく限界を突破したスコアが叩き出せる……。オーバーな表現かもしれませんが、本作は晴れ舞台で己の限界に肉薄する「アスリート体験シミュレーター」と言っても過言ではないでしょう。

気ぐるみのソニックが競技場を疾走する光景。リプレイシーンのインパクトは絶大

冒頭で伝えたアバター機能を使えば、プレイヤーの思い通りに衣装を着飾ることも可能です。アンロック可能なアイテムには「ソニック」(セガの公式キャラ)や「ミライトワ」(東京2020オリンピック公式マスコット)も含まれるので、「トップアスリートが集う競技場を気ぐるみ姿で爆走」なんて楽しみ方もOK。真のアスリートらしく、ひたすらストイックに競技に挑む。お気に入りのアバターを使い、オンラインプレイで他のプレイヤーに存在感を知らしめる。いずれにせよ、本作に興味のある方は、ぜひ自分なりのスタイルでオリンピック公式ゲームを体験してみてください。

東京2020オリンピック The Official Video Game™

対応機種 : PlayStation®4/Nintendo Switch™/PC(Steam)
ジャンル : オリンピック公式スポーツゲーム
プレイ人数 : 1~2人 ※オンライン時は最大8人
※Nintendo Switch™版 ローカル通信プレイ対応:2~4人
発売・販売 : 株式会社セガ
公式サイト : https://www.olympicvideogames.com/tokyo2020/jp/

筆者がプレイした金メダリストのアバターと入力用コード

大橋悠依選手のアバターと入力用コード
水谷隼選手のアバターと入力用コード
伊藤美誠選手のアバターと入力用コード
入江聖奈選手のアバターと入力用コード