ユーザー規模1億人を誇る「リーグ・オブ・レジェンド」(LoL)。国内では2016年より公式リーグ「League of Legends Japan League」(LJL)が定期的に開催されています。現在は「LJL 2021 Summer Split」(LJL 2021 Summer)が開催中。アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」のメンバーであり、ゲーミングチーム「魚群」に所属する十束おとはさん(@ttk_philosophy)。プロチーム「Rascal Jester」(RJ)に練習生として参加し、タレントとしても活動中の大友美有さん(@miyu00tomo)。スーパーウィークと呼ばれる24日と25日の試合を前に、二人がLJL 2021 Summerの見どころや観戦時の楽しみ方についてトークを繰り広げました。

良い意味で大混戦 見どころにあふれたLJL 2021 Summer

――まずお二人がLJLを見始めた理由を教えてください。

十束 私は「LoL」を始めて少ししてから「プロリーグの試合を見てみたい!」と思い観戦したのがきっかけでした。最初はチームゲーム観戦の楽しさを知らなかったこともあり、新しい扉を開いた感じでワクワクしましたね。試合のすばらしさはもちろん、観戦しているみんなが一体になれる楽しさも知りました。

大友 知り合いが見ているのをきっかけにLJLを眺めていたんですけど、しっかりと向き合ったのは、私自身がプレイヤーとしてeスポーツ大会に出場したころ。「5人でチームを組むのは凄く楽しい」と気づいてから、自分のプレイ経験をもとにLJLを視聴するようになりました。

LJL 2021 Summer Week1の1戦目 DFMvsRJでRJが勝利した試合

――今シーズンは既にWeek4まで終了しましたが、お二人の感想を教えてください。

十束 一人のファン目線で語ると、今回のLJL 2021 Summerは良い意味で”大混戦”という印象です。ずば抜けて強いチームにスポットライトが当たるのではなくて、どのチームや選手も何かしらの部分でフィーチャーされている。選手の皆さんが切磋琢磨しているのが伺えますし、観戦する上で最高の機会だと思います。

大友 私も十束さんとだいたい同意見です。「このチームが1位に居座るんじゃないか」と思えば、予想を裏切る形で各チームが見事に健闘しています。個人的にはWeek1で行われたRJとDetonatioN FocusMe(DFM)の試合に燃えましたし、そのままWeek1でRJが2勝を収めたのが嬉しかったです。

「DetonatioN FocusMe」対「Rascal Jester」のハイライト(Week1・Game1)

――お二人は各試合を通して気になったピックなどありましたか?

十束 DFMのSteal選手がピックした「シャコ」ですね。ソロキューだとよく見かけますが、競技シーンでプロの方が使っているのをあまり見たことが無くて。Week3、Week4と立て続けにシャコをピックされていたので、ソロキューでうなされたあの悪夢を競技シーンで目の当たりにできました(笑)。競技シーンは全く違う世界だと思っていましたが、個人的には新発見でしたね。

「DetonatioN FocusMe」対「V3 Esports」のハイライト(Week4・Game5)

大友 確かに。シャコのようにチームゲームであまり使わないチャンピオンが選ばれたり、「これをピックするんだ」とか「意外と強い」といった発見もありますね。私はメイジサポートを良く使うのですが、RJの選手が同系統のチャンピオンを使ってくれると少し気分が高まります。

LJL 2021 Summer DFMがシャコをpickした試合

順位に限らず全チームが注目に値する

――お二人が選ぶお気に入りのハイライトシーンを教えてください。

十束 Week4のAXIZ対RJは、個人的に見どころ満載の試合でした。AXIZのNemoh選手のスキルショットの精度が良くて、なおかつ狙うべき相手を捉えた上で集団戦に持ち込む。そこにAXIZのHoney選手のジンクスが良い位置をとってダメージを叩き出していたんです。その猛攻に対処するRJの底力も素晴らしかった。改めて良い試合だったと感じています。

「AXIZ」対「Rascal Jester」のハイライト(Week4・Game4)

――大友さんはその試合をご覧になりましたか?

大友 はい、観戦しました。ADCは敵に捕まらないポジションからダメージを出し続ける必要がありますが、Nemoh選手はADCに毎回スキルを当ててから集団戦に繋げていたんです。RJを応援する身としては悔しかったんですけど、とても上手だったと思います。

――LJL 2021 Summerで気になった選手やチームはありますか?

大友 私はまず第一にRJの選手を応援しています。例えばトップレーナーのkinatu選手は私よりも年下ですが、最前線を担う形でLJLに出場している。今シーズンもDFMのEvi選手をソロキルしたりと、新人ながらベテラン選手を倒す活躍も見せているんです。

あとは、皆さんそれぞれ自分の練習がある中、練習生のスクリムを覗いてアドバイスをくれることもあります。hachamecha選手やRecap選手、同じくサポート担当のSecret選手……皆さん優しい方々なので、スーパーウィーク(Week5&Week6=7月24日、25日)での活躍に期待しています。

十束 シーズン後半は2週間ほど時間が空いていることもあり、調子の良いチームや選手が大きく変わる展開も十分に考えられます。そういった意味では順位が下のチームも躍進が期待できますし、注目できる選手が全チームに必ず1人はいると思うので、全体を通して見どころが多いと思います。

「DetonatioN FocusMe」対「Rascal Jester」のハイライト(Week1・Game1)

観戦のポイント 「BAN&PICK」は勉強の機会

――ここからは試合を観戦する際の注目ポイントについてお聞かせください。お二人が考える「LJLの楽しみ方」はありますか?

十束 LoL」の1プレイヤー目線でお伝えすると、BAN&PICKの時点で勉強になることがたくさんあります。チャンピオンの選び方や相性の良いチーム構成も把握できます。、特に自分のプレイしているレーンの選手に注目すると、タメになる情報がたくさん得られます。

あとはシンプルに、リアルスポーツと同じぐらい熱量がこもっている。集団戦の決着に一喜一憂したり、逆転劇に胸を打たれたり感情が大きく動くのも観戦の楽しみの1つだと思います。

大友 十束さんと同じく、BAN&PICKは私たち選手の間でも注目すべきポイントです。私も8月30日より開催される「LJL 2021 Academy League」に向けて練習をこなしているのですが、練習試合ごとに自分たちでバン&ピックの仕方を考えていて、試行錯誤を日々重ねています。

初心者の方でも分かりやすい見どころを挙げるなら、各プレイヤーのスキルの使い方、スキルショットの命中率に焦点を当てると、各々の上手い部分が見えてくるはずです。私の場合は「集団戦を仕掛けるイニシエーターの立ち位置」、「オブジェクトを確保するタイミング」、「視界の取り方(消し方)」なども試合中に考えながら見ていますね。

オンラインで対談する十束おとはさん(左)と大友美有さん

――大友さんは競技シーンに挑むプレイヤー目線で試合を分析されているのですね。ちなみに観戦時はメモ等をとりますか?

大友 コーチやチームメンバーからアドバイスを受けた時はメモをとるように心がけています。自分たちの強みや弱み、直したほうが良いポイントやレーニングの立ち位置……などなど、書き留めたメモをもとにADCの選手と相談し、カスタムマッチにこもってじっくり特訓することもあります。

十束 本当に偉い!私自身は時間が足りない部分もあって。LJLに出場する選手の皆さんや競技シーンの環境をメモしているんですけど、練習時間を捻出するのに苦労することもあります。

――大友さんから「LoL」の情報をインプットする上でアドバイスはありますか?

大友 私は試合を観戦する時に、リプレイ動画を2倍速で再生することが多いです。特に戦闘が起こりそうにない場面はスキップして、集団戦が起こるタイミングで通常再生に戻す。重要なシーンにフォーカスして試合を分析しています。試合にもよりますが、30分ほどの試合であれば20分ちょっとで観戦できるし、本当に速いと10分ぐらいで見終えることもあります。

十束 緩急をつけて試合を見るイメージですね。参考にさせていただきます。

まだ見ぬ新星に出会えるか アカデミーリーグに期待

LJL 2021 Summer AXIZvsRJの試合より

十束 先ほどスクリムに関する話題がありましたけど、試合前のミーティングや試合後の反省会を踏まえ、どういった流れになっているのか個人的に気になりました。

大友 私たちのチームは、今後のタイミング次第でコーチがVC(ボイスチャット)に参加してフィードバックや作戦を伝えてくれる予定です。それまでは自分たちでフィードバックを行い、反省点を洗い出した上でスクリムを回しています。

十束 しっかりサイクルに沿ってスクリムを行っているんですね。アカデミーリーグへの参加でチームの雰囲気は変わりましたか?

大友 みんなやる気は十分あると思います。私自身の経験があるので、大会に出場する際はメンバーそれぞれのやる気に合わせて練習しようと考えていて、自分なりにサポートできることに取り組んでいます。みんなの予定を聞いて練習を調整しますし、練習成果を図るためにスクリムも組みます。選手としてだけでなく、マネージャー的な観点からやる気を伝えようと頑張っているんです。

十束 サモナーズリフトを出てもサポート精神にあふれていますね!アカデミーリーグは盛り上がると思うので、まだ見ぬキラキラした選手に出会えるのをとても楽しみにしています。

大友 ありがとうございます!おとはさんの好きな「ニーコ」もサポートで使えるように練習しています。

LJL 2021 Summer Week1 DFMvsRJ kinatu選手がEvi選手をソロキルした試合

最後の最後まで目が離せない

――最後に、改めてLJLの魅力を教えてください。

大友 LJL 2021 Springを制したDFMが「Mid-Season Invitational 2021」で優勝候補チームを相手に健闘していた通り、国内チームは着実に実力をつけています。そんな中でLJL 2021 Summerは混戦が続いているので、「観戦するなら今しかない!」と言えるほどの白熱ぶりを見せています。加えて各チームの選手ごとにプレイスタイルの差があり、個人単位で焦点を当てるのもオススメだと思います。

十束 「LoL」は5対5のチーム競技なので、各プレイヤーが入り乱れて戦う「集団戦の盛り上がり」がお気に入りポイントです。その上で推しの選手やチームを見つけてもらうと、より楽しさがアップしますし、リアルスポーツに引けを取らない熱量を秘めています。今回のLJL 2021 Summerも言わずもがな、どのチームが勝ち上がるか分からないハラハラドキドキ感を味わいつつ、最後の最後まで注目してもらいたいですね。

大友 私目線でお話すると、おとはさんって「LoL」が大好きなのが伝わってくると言うか、ゴールド(ゲーム内ランク)に上がるまでやり込んでいるからこそ、「純粋にLoLが好きなんだろうな」という空気が分かるんですよ。LJL 2021 SummerのアシスタントMCとして就任された現在の意気込みはどうでしょうか?

十束 ありがとうございます……!本当にファンの代表であり、一人の『LoL』プレイヤーとして選手の皆さんの素晴らしさを伝えたい。試合後のインタビューで私が選手の方々にお話を伺うのも重大なミッションですね。いずれにしても、コミュニティの皆さんがLJLを楽しく観戦できるように準備を進めていますので期待していてください。頑張ります!

【十束おとは】

とつか・おとは 高い音楽性と歌唱力で数々の音楽ファンをうならせてきた最強の4人組アイドル「フィロソフィーのダンス」のメンバー。ゲーム、アニメ、自作PCをこよなく愛し、独特の電波アニメ声でグループのサウンドにスパイスを加える。現在は、LoLを始め、様々なジャンルのゲームをプレイ。
◆mildomチャンネル:https://www.mildom.com/12754641
◆ツイッターアカウント:https://twitter.com/ttk_philosophy
◆魚群ツイッターアカウント:https://twitter.com/gyogun_official

【大友美有】

おおとも・みゆう eスポーツプレイヤー・タレント。プロチームRascal Jester「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)部門」の練習生として、スターダストプロモーション デジタルメディア事業部に所属し、タレントとしても活動中。N高校在学時には、「KDG N1」の選手として「全国高校eスポーツ選手権」のLoL部門で連覇(第2回、第3回大会)を経験。高校対抗eスポーツ選手権「STAGE:0」でも、2020年のLoL部門で優勝を果たした。
◆Twitchチャンネル:https://www.twitch.tv/limitrear
◆ツイッターアカウント:https://twitter.com/miyu00tomo