目次

  1. 前シーズン王者・ぴぽにあ選手が序盤で敗退する波乱
  2. くまちょむ選手の「奇策」
  3. ベスト4の戦いは息を呑む大連鎖対決
  4. 初タイトルを争った決勝
  5. 1日12時間の練習が実り初優勝

「SEASON4」の開幕戦となった今大会に参加したのはプロ22人。セガ本社で無観客での開催でした。その頂点に立ったlive選手は昨年末の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA」に続く優勝となりましたが、チャンピオンシップでは初の栄冠でした。live選手には、来年3月に開催予定の年間王者決定戦「ぷよぷよファイナルズ SEASON4」への出場権が与えられました。

大会は、準々決勝までは1試合2先取の計2セット先取制。準決勝と決勝戦は1試合5本先取で、計2セット先取で勝敗を決定しました。後半戦では前シーズンよりも長期戦となり、より安定感と持久力が求められるシステムとなりました。

シングルイリミネーション方式のトーナメント戦

序盤最大の波乱は、前シーズン王者・ぴぽにあ選手の敗退です。シードで進んだ2回戦、ヨダソウマ選手との試合は接戦の上、最初のゲームこそ勝利したものの、その後4ゲームを連続で取られる結果となりました。

特に2セット目の最初のゲームでは、ぴぽにあ選手の連鎖がつながっていないことに気づいたヨダソウマ選手が、自身の4連鎖ダブルをぶつけて勝利。後のインタビューでヨダソウマ選手は「ぴぽにあ選手は『技術力おばけ』なので、そうじゃないかも(=連鎖がつながっていない、という自分の見立てが違う)という不安はあったのですが、やった、という気持ちです」と話しました。

2回戦 ヨダソウマ選手vsぴぽにあ選手

準々決勝のくまちょむ選手vsともくん選手の試合では、試合序盤に1個だけおじゃまぷよを降らせてから、かなり早いタイミングで「本線発火」というくまちょむ選手の「奇策」が成功し、あっという間に試合が決着。この電光石火の早業には、会場にいた関係者たちも驚いた様子でした。

試合後にはガッツポーズを見せたくまちょむ選手ですが、「相手プレーヤーの心理として、本当の序盤からおじゃまぷよを出されるのは上級者シーンではほぼありません。おじゃまぷよが入る要素が含まれると、やっぱり方針が崩れてくるはずです」と説明。「いろいろと研究を重ねるうちに、この技を発見するに至りました。今回は自信も継続して、練習どおりにブレずにやりたいことができました。勝っても負けても達成感あるやり方だったと思います」と振り返りました。

今大会は、SEASON3で「四天王常連」だった選手たちが相次いで敗退。ベスト4に駒を進めたのは、くまちょむ選手、ヨダソウマ選手、live選手、SAKI選手でした。

準決勝 ○ヨダソウマ選手vs●くまちょむ選手

準決勝1試合目はヨダソウマ選手vsくまちょむ選手。これは、くまちょむ選手が勝利した「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」の東京都代表決定戦と同じカードとなりました。

試合は紙一重の攻防が続く大連鎖対決となりました。序盤のおじゃまぷよや、同時消しといった「くまちょむ戦法」も炸裂しましたが、勢いに乗ったヨダソウマ選手が柔軟な攻撃でレジェンドに対抗。リベンジを果たしました。

試合後、ヨダソウマ選手は「くまちょむさんとの試合が1番しんどかった。誰も知らない戦法をやっているから、やるほうも、受けるほうもしんどい。仕掛けてくるとしたら序盤なんですけど、何事もなかったなと思っても、中盤で裏の裏の裏の裏の裏の……と先を読んでくるので、冷静に読み解く必要があります」と解説。「セオリー通りに対抗しても、うまいことをやられ、めちゃくちゃ疲れます」とその試合の激しさを語りました。

準決勝 ○live選手vs●SAKI選手

準決勝2試合目は、live選手vsSAKI選手。試合前、live選手が「今は25年のぷよぷよ人生で1番練習していて、実力も最高潮。普段どおりの力が出せれば勝てると思います」と語れば、SAKI選手も「チャンピオンシップのベスト4に残ったのは4回目。4度目の正直を達成したい」と意気込みました。

リードしたのは高火力な攻撃を仕掛けるlive選手。セカンド、ときにはサードまで続く熱いラリーに会場も釘付けとなりましたが、無駄ぷよのない高効率な試合運びでそのまま試合を制しました。

試合後のインタビューでは、ヨダソウマ選手に「SAKIさんにベスト4で当たって勝った人はみんな優勝しますね」と言われていたSAKI選手。「そのジンクスは次回でなくします!」と返しました。

決勝 live選手とヨダソウマ選手

決勝 ○live選手vs●ヨダソウマ選手

決勝戦のカードはlive選手とヨダソウマ選手の対戦。チャンピオンシップにおいては、どちらが勝っても初タイトルとなります。5本先取の長期戦ルールは、自身のプレイスタイルに合っていると話すlive選手は、言葉どおりの崩れない試合をみせました。

まずは3ゲーム目、十中八九ヨダソウマ選手の勝ちという状況から、live選手はカウンターを繰り出しリベンジを成し遂げます。さらに4ゲーム目もヨダソウマ選手の緊急発火の威力を瞬時に分析し対応するなど、「覇王」の貫禄を見せつけました。その後、ヨダソウマ選手が13連鎖ダブルでゲームを取り返すなどの接戦となりましたが、5-3で1セット目はlive選手に軍配が上がります。

2セット目も、live選手の安定感ある本線は火を吹き続けました。色の巡り合せも味方し、効率のよい連鎖でヨダソウマ選手を翻弄します。ヨダソウマ選手も喰らいつき2-2と並びますが、5ゲーム目で「セオリー外の全消し」が仇となり3-2に。その後はlive選手が寄せ付けない強さで畳み掛け、ゲームを連取。最終的には5-2でセットを取り、live選手が優勝を果たしました。

「ぷよぷよチャンピオンシップ SEASON4 STAGE1」を制したlive選手

優勝後のインタビューでlive選手は「普段どおりのことをやっただけ。逆に言えば、今まで普段どおりが出来ていませんでしたが、今回大舞台で実力を発揮できて、形になったのは嬉しく思います。今日は帰ってちょっと泣いてからまた、前に進もうと思います」と喜びを語りました。

現在、有志の仲間とも切磋琢磨しながら、1日12時間ほどを「ぷよぷよ」のために使っているlive選手。これまで、チャンピオンシップでは健闘しつつも、なかなか結果に結びついていませんでした。「今までは対戦相手に合わせてスタイルを変えてきましたが、練習を経るごとにスタイルが確立して、誰に対しても変えなくて良い、という噛み合うような感覚を得られています」。自身の中でも、ステップアップの手応えを感じているようです。

大会ベスト4のくまちょむ選手(左から)、ヨダソウマ選手、live選手、saki選手(雷 奏撮影)

大会を振り返り、「ぷよぷよ」総合プロデューサーの細山田水紀さんは、「live選手を倒そうという構図がSEASON4では生まれるのではないか」。解説のTomプロも「SEASON4はliveさんのシーズンになるかもしれないな、と思わされる、レベルの高さ」と講評しました。

挑戦者の立場から一転して追われる立場になったlive選手は「SEASON4は始まったばかり。負けることないよう研鑽を励みつつ、ファイナルズを見据えていきたい」と、早くも来春に目線を向けていました。

セガ公式プロ大会「ぷよぷよチャンピオンシップ SEASON4 STAGE1」