盤石のLV 確かな武器を手に入れたFAV

──まずはプロ対抗戦SPRINGシーズンの振り返りからお願いします。

k4sen トーナメント形式は1~2回負けると終わりですが、リーグ戦は負けても次があります。序盤負けていたSCARZやFAV gamingが後半に強くなってくる感じが面白かったですよね。前回プロ対抗戦が行われた「コール オブ デューティ ワールドウォーII(CoD:WWII)」のときも同じで、今は最強と言われるLibalent Vertex(LV)が序盤は苦戦していましたが、逆転優勝したんですよね。

──SPRINGシーズンの配信では解説の鈴木ノリアキさんと共に勝敗予想も発表されていましたが、後半はちょっと難しそうでしたね。

k4sen そうっすね。「もうわかんねぇ」って思っていました(笑)。

△熱戦が続いたSPRINGシーズンの終盤戦にはk4senさんもお手上げ

──そうした突き上げもありながら、終わってみればSPRINGシーズンではLVが全勝優勝を達成しました。この牙城を崩せそうな手掛かりは放送席から見ていてありましたか?

k4sen シーズン前のコミュニティー大会では苦戦するシーンもあったので「(他チームにも)チャンスがあるかな」と予想していたんですが、それも1戦目まででしたね。勢いがついてからは「全勝して30ポイント取るだろう」と思って見ていました。勝ち方もまだまだ手札がありそうというか、全てを出し切っていない感すらありましたよね。

──LVの選手に話を聞くと「上出来でした」「予想より上手くいきました」とおっしゃるんですが……。

k4sen 彼らはいつもそうなんですよね(笑)。でも、LVに限らず2位までがファイナル進出、3位までが賞金圏内、そして最下位が入れ替え戦というルールによって全チーム「順位を1個でも上げないと」とプレッシャーがあって、最後まで気の抜けない戦いだったと思います。

──その入れ替え戦に回ることになったFAVですが、プロ対抗戦参戦を目指して勝ち上がってきたチームを見事に退け残留を果たしました。

k4sen 個人的に、FAVはSUMMERシーズンでイチオシの存在だと思っています。SPRINGを戦いながらHARDPOINTルールを自分たちの武器として磨き上げていたので、これがどこまで通用するかですね。まだLVとCYCLOPS athlete gaming(CAG)の2トップを崩すには至らないかもしれませんが、最下位から一気に賞金圏内の3位以上へ浮上も狙えると思います。上位2チームは勝てそうなマッチアップを落とさない安定感があるので、前回中位のチームにどれだけ食らいつけるか、注目したいですね。

「毎年変わるゲーム性」に挑み続ける選手たちの魅力

2021年SPRINGのプロ対抗戦の配信で、勝敗予想について語るk4senさん(左)と解説の鈴木ノリアキさん

──さまざまなFPSタイトルをプレイされるk4senさんから見て「CoD」シリーズならではの魅力はどこにあると思いますか?

k4sen 他のゲームとの決定的な違いって、やっぱり「毎年新作が出る」ことですよね。ゲームエンジンが変わることも、体力が1.5倍になることもあるし、eスポーツルール面だとチームの人数が変わることもある。画面だけ見ると似ていますが、作品ごとに別のシリーズかというくらい感覚が異なるんですよね。

△「CoD全国大学生対抗戦」でも実況を務めるk4senさん

──それだけ変化がある中でも勝ち続けるチームは本当に強いということですね。

k4sen 本当、LVがどれだけ凄いかという話ですよね。eスポーツルールも3つあるので、ひとつのルールを極めるだけじゃなくて純粋な撃ち合い能力の高さと総合力が求められると思っています。今はバトルロイヤルや爆破系の「1回やられたら終わり」というゲームが人気なのでリスポーンありのルールも珍しくなりましたけど、「CoD」では倒されても撃ち合いに戻れますから。

──リスポーンが無制限のHARDPOINTルールでは「良い位置で倒される」テクニックもあります。

k4sen 言葉だけだと意味わかんないですけどね(笑)。でも仕組みを研究して、良い位置をキープするゲーム理解度も重要なんです。

──そうした研究量・理解度ではLVが抜きん出ている印象ですが、これは世界に通じるのでしょうか。

k4sen 海外プロリーグの仕組み上、なかなかチーム単位で世界のトップと対戦できる環境にないのが悩ましいですね。地域から代表が参加できるオリンピックやワールドカップのような大会が開催されたらいいですよね。

──それは面白そうですが、実現したら日本代表は勝てますかね?

k4sen アジアでは絶対勝てると思います。NAとEUが相手だと……まだ厳しいでしょうね。向こうは強いチームがそろいすぎていて、普段の試合から吸収できるものが違いますから。現状、日本のチームはAPAC圏を相手にものすごいPingでラグと戦いながら試合をするくらいしか経験値を積む舞台がないんですよね。

──いつか世界で活躍する日本チームの姿が見たいですね。

k4sen LVはずっと間近で見ているチームなので、世界の舞台で活躍して欲しい気持ちはありますね。あるいは、誰か英語が堪能なプレイヤーが現れて、「オーバーウォッチ」のta1yo選手のように個人でトップリーグに参戦するのもひとつの形だと思います。

──ずっと競技シーンを見てきたk4senさんだからこそ知る選手の一面などはありますか?

k4sen そうですね……やっぱり「ゲーム上手い人って何でも上手いんだな」って思います。LVだとSitimentyo選手は「チームファイト タクティクス(TFT)」のランクがかなり高くて、Inaba選手も「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」が上手いらしいんですよ。他のFPSが上手いのはまだ理解できますけど、全然ゲーム性が異なるジャンルでも強いんじゃんって。

──配信上のインターバルで流れる「選手の豆知識」も意外な一面が見られて面白かったですね。

k4sen 面白かったですねぇー! 俺はもうREJECT所属のGaliard選手の「鳥になりたい」の虜ですね。彼は本当に魅力ありますよ。

SPRINGシーズンで注目を集めたトリビアのコーナー

Galiard選手とは他チームの選手と一緒に仙台での公式イベントに出演したことがあって、皆で牛タンを食べに行ったんですよ。その時に皆が注文していく中でひとりだけ「特選の大盛りにするか迷ってるんですよねぇ……。ここまで来たし、大盛り頼むべきなんだよなぁ~」ってずっと決めないんです(笑)。「はやくしなよ」って言われながら10分くらい迷って、結局一番大きいのを頼んでました。

──イメージと相違ないエピソードですね(笑)。

k4sen そうなんです! 本当に優しくて、イメージのまんまの愛されキャラです。インタビューでも弄られている所が出ているので、そういう一面をもっと知ってもらえたら良いですね。

LVを倒す覚悟は本物か 試されるSUMMER

──最後に、開幕の迫るSUMMERシーズンへの見どころをお願いします。

k4sen 長くなっちゃいますけど良いですか?

──是非!

k4sen SPRINGの第3回で、REJECTがCAGを倒した試合があったんです。実況しているときは「REJECTがやったぞ!」とアピールしましたが、後になって本当にすごいのはCAGだったなって思うんですよね。あの時のCAGは「このままではLVに勝てないから、違う形で挑むんだ」と、Nicochaaaaaaaann選手にアサルトライフルを持たせるなど「本気でLVを倒すためのチャレンジ」をしていたんですよね。

その変化をつけたCAGに勝ったREJECTも凄いし、FAVがハードポイントを完全に武器として仕上げていたのも印象深い。それぞれのチームが本気でこれ以上LVに勝たせないために「どうやったら倒せるのか?」という課題について可能性を見出しつつあると感じています。SUMMERシーズンではここが注目ポイントになるでしょうね。

──やはり、LVを追う構図ですね。

k4sen ただ、そのLVも王者として追われる気持ちは一切ないんですよ。世界大会での敗戦を糧に、ずっと挑戦者の気持ちで練習に取り組んでいる。だから彼らは常に強いんです。

──その強さが勝るのか、打ち崩すチームが現れるのか。ですね!

k4sen SUMMERシーズンは「SPRINGで掴んだ手ごたえを本物にできるか」がキーになると思います。是非注目してください!

△SUMMERシーズンは6月13日(日)に開幕

大会情報

◆大会名

コール オブ デューティ プロ対抗戦 SUMMERシーズン

◆スケジュール

6/13 (日) 第1回
6/27 (日) 第2回
7/11 (日) 第3回
7/25 (日) 第4回 + ファイナル

◆配信チャンネル

YouTubeチャンネル「PlayStation Japan」にて配信。

第1回は下記にて配信予定。

「コール オブ デューティ プロ対抗戦」SUMMERシーズン 第1回