みなさんこんにちは!

ウェルプレイド・ライゼストというeスポーツの会社でお仕事をしています、「みどろく」と申します!普段は「REDEE」という、大阪の吹田市にあるeスポーツ体験施設の運用責任者をしています!

突然ですが、皆さんは「eモータースポーツ」という言葉を聞いたことはありますか? 字面の通りeスポーツの一種で、レーシングゲームによる対戦を競技として捉えた言葉です。

普段はeスポーツ界の中でもなかなかスポットライトが当たりづらいジャンルですが、先日は国際オリンピック委員会(IOC)が主催する初のeスポーツ大会「オリンピック・バーチャルシリーズ」の種目としてPlayStation 4用ソフト「グランツーリスモSPORT」が採用されました。いまeモータースポーツが話題を集めていると言えます。

そこで、REDEEで開催したGTSのオンライン大会で解説を務め、大阪のトッププレイヤーであるみっしゅ選手こと三宅陽大選手に、eモータースポーツの魅力を聞いてみました!

GTもレーシングカートも3歳から

REDEEでの大会に出演するみどろく(左)と三宅選手(右)

――まずは、三宅選手の自己紹介をお願いします!

三宅 年齢は21歳で、「グランツーリスモ(以下、GT)」シリーズ歴は18年くらい。最初にプレイしたのは「グランツーリスモ3」でした。「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ 2018」(※)ワールドファイナルのマニュファクチャラーシリーズに、ルノースポール代表として出場した経験があります。また、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA」には大阪代表としてブロック代表戦を勝ち抜き、関西代表として本大会に出場しました。

※FIA(国際自動車連盟)公認の「グランツーリスモ」世界大会。国・地域の代表選手による「ネイションズカップ」と、自動車メーカーの代表選手が争う「マニュファクチャラーシリーズ」の2つの大会で構成されている。

――3歳からGTをやっているのはスゴいっすね!

三宅 レーシングカートも3歳からやっています。カートでは大した実績はありませんが、2009年にブリジストンシリーズのカデットクラスで、年間2位になったことがあります。今は遊び程度に走っているだけですけど、キッズ時代はガチっていましたね!(笑)

――そんな昔からレースやGTに触れている三宅選手ですが、ここ数年で「eスポーツ」って言葉が流行りだしたことをどう感じていましたか?

三宅 最初は「本当にゲームがスポーツになるのかな?」と思っていました。でもレーシングゲームは実車とやることが同じなので、レースカテゴリーの一つとして、ゲームからのアプローチがあってもおかしくはないとも感じました。今は競技シーンが整備されてきたし、オリンピックの名を冠したeスポーツ大会も開かれるし、「スポーツ」のひとつとして市民権が得られてきたと感じています。

「大会に向けた練習」から生まれるコミュニティ

REDEEの大会で優勝した三宅選手

――ざっくりした質問ですが、GTSのコミュニティはどのように繋がりができるのでしょうか? たとえば格ゲーのコミュニティだと、ゲーセンとかオフ大会とかで他のプレイヤーと知り合う機会が多いんですよ。でも、GTSは基本的にオンライン対戦がメインですよね。

三宅 はい、オンラインでの活動が多いので、人の輪もオンラインで広がっていきますね。僕の場合、公式戦に向けた練習部屋(オンライン上に作られたルーム)で仲良くなることが多かったです。「誰か練習部屋たてていないかな~」って感じでリストを見て、フラッと入るんです。目的が同じだからやりたいことも同じなので、結構気軽に入りますね。それからルーム内チャットをしたり、VC(ボイスチャット)で話したりして仲良くなっていることが多いと思います。一緒に走るとその人がどんな人かわかりますし、「安心してバトルできる人だな」と思ったら、僕からもチャットで声をかけますね。

――その後は、お互いTwitterでフォローとかされるんですか?

三宅 そうですね。露骨に「登録しましょう!」とかは言わないですけど、Twitterで見かけたら登録しますね。アプデ情報とかもTwitter上でみんな共有しています。

――とは言いつつ、仲間でもあるしライバルでもあるじゃないですか。情報を共有することへの抵抗はあるのでしょうか?

三宅 一握りの超トップ層はそうかもしれません。でもほとんどのプレイヤーは、聞いたらだいたい何でも教えてくれますよ(笑)。

――ちなみに、他のレースゲームはプレイしてますか?

三宅 「iRacing」はやっています。「アセットコルサ」も少しだけ触りましたが、それくらいですね。GTSは競技シーンが一番大きいのでプレイしていて、iRacingは一番リアルなドライビングシミュレーターなので、実車を運転している気分になりたい時にプレイしています。

iRacingは世界的な大会賞金額ならGTSより高いと思うのですが、国内ではほとんど大会がないんですよね……。競技シーンがしっかりできているのはGTSしかないので、だからこそオリンピックバーチャルシリーズに選ばれたんでしょうね。

オフラインで交流できる機会はレア?

オンラインで取材に応じてくれた三宅選手

――コミュニケーションはオンラインが中心ですが、GTS関連のオフラインイベントもあるのでしょうか?

三宅 公式大会以外だと、GTSプレイヤーでリアルのカートオフをやったりしました。多い時で100人くらい集まったこともありますね。

GTSプレイヤーによるカートオフの様子

――GTSプレイヤーのカートレースはめちゃめちゃおもしろそう! でもやっぱり、「GTSをプレイする」っていうオフイベントはなかなかないんですね。他ジャンルのゲームの競技シーンだとメインはオフラインの大会やイベントで、オンラインだと盛り上がりに欠ける……といった声もよく聞くのですが、GTSコミュニティではどうですか?

三宅 確かにオフラインの大会の方がテンションは上がるので、できればリアルでやりたいですね。国内で一番大きい公式大会なら、会場には選手観客合わせて100人くらいが集まるような規模感ですから。

ちなみにオフライン大会の方がみんなテンションが高くなるためか、レースは荒れやすくなる傾向にあります(笑)。

――なるほど。オフライン大会やイベントは、他のeスポーツタイトルと比べると少ない印象を受けますよね。ちなみにオフラインで対戦できる場所として、REDEEのようにハンドルコントローラーを複数台常設している施設はあるのでしょうか?

三宅 REDEEほど大規模に設置されている施設はなかなかないですね。レアです(笑)。

6席の筐体が常設されている「AUTOBACS REDEE Emotorsports Stadium」コーナー

――やっぱりそうですよね~! でもオフライン会場だといつも使っているハンコンとは別の機種を使う場合もあると思いますが、それについてはどうでしょう? たとえば格ゲーのプレイヤーだとアケコンはかなりこだわってチューニングされているので、GTSプレイヤーも同じような感覚なのかも? と思いまして。

三宅 相当レアな機種じゃなければタイムにそこまで影響は出ないので、僕はあまり気にしていないですね~。

賞金が出なくても、レースが好きだから

REDEEでの大会の様子

――コミュニティ内のお話を聞きたいのですが、GTS勢ってどんな人が多いんですか?

三宅 年齢に関わらず、みんな車好きですね。車が好きだからGTSをやっている方が7~8割くらい。あとは、ゲーム好きだからGTSもプレイしている方ですかね。

年齢で言うと20代前半~中盤が一番多くて、トッププレイヤーもこの年代が多いと思います。スーパー耐久とかカートとか、リアルのレースで活躍されている人もGTSシーンの上位にいる印象がありますね。

――リアルのレーサーが、ゲーマーと同じ土俵で戦っているのはめっちゃいいですね! ただ先程も少し話題に挙がりましたが、GTSの大会って他のゲームのように多額の賞金は出ないじゃないですか。GTSでFIA公認の最高峰の世界大会「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」で優勝しても賞金は一切もらえない。だから「GTSのプロになって生計を立てていくぞ!」と夢見るプレイヤーが生まれてこないと思うんですけど、この点についてはいかがですか?

三宅 やっぱりお金が出ないと、ガチでやろうと思う人は少ないだろうなとは思いますね。ただ、それって実際のモータースポーツも同じなんですよ。実車の大きいレースでも賞金額って雀の涙なので。だからこそ、eモータースポーツの世界では専業プロが数多く生まれるようになればいいなとは願っています。他ジャンルの有名タイトルでお金を稼いでいる人を知っているから、自分もGTSでそうなりたいという羨ましさはあります。

――それでもGTSを続けるモチベーションとなるのは、何なのでしょうか?

三宅 名誉のため、優勝の肩書が欲しいためでももありますが……単純に、「レースが好きだからやっている」のが一番大きいですね。

――「好きだからする」というのは、ピュアなモチベーションでめっちゃめちゃいい姿勢ですね! 最後に、何か一言があればお願いします!

三宅 昔のGTにあった、安い車を買ってチューニングしてレースで勝って――と「レーサーのキャリア」を体験できるモードがすごく楽しかったので、また復活させてくれないかな~と思っています! ポリフォニーさん、お願いします!

* * *

【後書き】

「車が好きだから、気軽にレースをしたい」というプレイヤーも多いeモータースポーツの世界は、他のeスポーツタイトルと比べて、やや特殊だと思います。プロリーグなどの明確なプロシーンが存在しないからこそ、「レースが好き」という気持ちでプレイを続けている三宅さんは、とても眩しく見えました。

オリンピック・バーチャルシリーズへの採用や、今後もシリーズ新作・PlayStation 5用ソフト「グランツーリスモ7」の発売が予定されているなど、明るい話題が多いGTコミュニティ。今後ますますシーンが発展し、三宅選手のような方が活躍できる舞台が増えることを期待しています!

三宅陽大選手

みやけ・はると 3歳の時に親の影響でカートとグランツーリスモを始める。高校在学中、「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ2018」ワールドファイナル マニュファクチャラーシリーズにルノー スポ―ル代表として出場。「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA」では、『グランツーリスモSPORT』部門 一般の部にて大阪代表にも選抜された。
ツイッター:@mish12calsoYM

【著者】みどろく

高校卒業後、 2007年に株式会社かんでんCSフォーラムに入社。 コンタクトセンターのマネジメントを経て、 マーケティング業務に従事する。REDEEの設立と共にウェルプレイド(現・ウェルプレイド・ ライゼスト株式会社)に入社。 REDEE内ゲーム系コンテンツの運用責任者を務める。
ツイッター:@kwsk_zx6r

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