私がFF14に出会ったのは、22歳の時である。

「え!? ゲームにハマったの遅くない?」と思われる方もいるだろう。その通り。私はラジオなどではゲーマーを名乗りながらも、心のどこかで「まだまだゲーマーとは言えないのではないか?」と思っている。

漫画やアニメも好きだが「オタクを堂々と名乗れるか?」と自問しても、やはり即答できない。上には上がいることをよく分かっているからこそ、まだ私はその領域には程遠いと思っている。

かといって、22歳までゲームをしていなかったわけではない。幼稚園の頃から祖母の家でPS1の「ぷよぷよ」をプレイしたり、小学校の頃にはゲームキューブのソフトを集めたりしていた。父や弟と一緒に「ゼルダの伝説 風のタクト」をプレイしたときは私が攻略本係になり、攻略本の内容を全て暗記したり、自分でオリジナルの攻略本を作ったりもしていた。

幼少期からゲームには触れていたが、そんな私のゲーム人生を22歳で大きく変えたのがFF14である。

ファイナルファンタジーXIV

メスッテばかりのフリーカンパニー

当時の私は、東京で一人暮らしを始めたばかりだった。大学3年生の時に受けた全国オーディションで東京の事務所に所属することになったものの、初めての地である東京で、知り合いもいない。かといって毎日仕事があるわけではない。自由な時間が有り余っていた。

そこで友達が、もう捨てる予定だったPS3を譲ってくれて、FF14の世界を教えてくれた。このPS3が、私にとってFF14を最初にプレイした筐体だ。

初めてのオンラインゲーム。初めてのMMORPG。「MMO」の意味さえも理解していなかった私にとって、FF14の世界は「ものすごい!」が詰まっていた。始めは友達に教えてもらいながら一緒にプレイしていたが、しばらくするとフリーカンパニー(ゲーム内のチームのようなもの。以下、FC)に所属することになる。

きっかけは、エオルゼア(FF14の世界をそう呼ぶ)の街を歩いていたときに「うちのFC入りませんか?」と声をかけられたことだ。リアルの世界だと……いわゆるナンパのように聞こえるが、声をかけてくれたのは優しいマスター(FCの長をそう呼ぶ)だった。

そのFCに入ってみると猫の女性キャラクターを使っている人ばかりだった。メスのミコッテ(メスッテと呼ばれる)ばかりが所属していたのだ。私も例外ではなく、所属時にはメスッテを使っていた。マスターの好みが一目で分かってしまうようなFCだったが、それはそれでゲーム越しに人間味が感じられて面白かった。

メスッテばかりのFCだからといって、女性プレイヤーばかりではない。長い間メンバーと付き合っていると、チャットでの話し方から、男性か女性かなんとなく予想がつくようになる。結局、私の所属しているFCは、男女比が5:5くらいの感覚だ。あくまで私の推測であり、正解は分からない。

FCメンバーのミコッテとオソロコーデ

男性なのか? 女性なのか? 何歳なのか? どこに住んでいるのか? 何をされている人なのか? まったく分からないし、野暮なので聞くこともしない。分からないからこそメスッテとして、もう一人の自分として、FF14の世界で生きていけるのだ。

ちなみに私の場合は、以前深夜ラジオを担当していたので、夜の9時くらいにチャットで「今から仕事なので落ちます!」と報告していた。FCのみんなは、私が変わったシフトの仕事をしていたと今でも思っているのだろう……(笑)。

朝7時に「おやすみ」が返ってくる

夜中のラジオの仕事も苦ではなかった。というのも、私は昔から夜型人間だ。学生時代のテスト勉強も夜にならないと集中できないタイプで、今だって日が落ちてから活動し、日が昇るころに寝るというヴァンパイアみたいな生活を送っている。そんな生活リズムだったが故、学生のころから夜の時間のしゃべり相手はラジオだけだった。

それがFF14と出会って変わった。FF14のプレイヤーの生活リズムは十人十色だ。昼間によくログインしては、たまに旦那さんの愚痴をこぼしていた主婦だと思われるフレンドや、テスト勉強が大変だと言いながらも夕方くらいにログインしている学生もいたし、私のように夜中にログインしている人もたくさんいた。

自分と生活リズムが似ているフレンドも見つかり、夜中にクエストを周回し、他愛のない会話をしていたら日が昇ることもあった。朝7時に「おやすみ」と言っても「おやすみー!」と返事があることが私は何よりも嬉しかった。

この繰り返しで、同じような時間帯にログインする人と仲良くなっていくのは必然なのだろう。

フレンドとの交流が活発になり、PS3のパッド(コントローラー)でチャット入力することに限界を感じてキーボードも購入した。プレイを開始して1年が経った頃には、東京・名古屋の二重生活でも持ち運びができるようゲーミングノートPCを購入したし、エンドコンテンツ(難易度の高いミッションなど)に挑むためにネット回線を改善したりもした。

全ては「FF14をより良い環境で、より良いグラフィック(最高画質)で楽しむため」。ひとつのゲームのためにここまで行動できたことからも、私の人生がいかにFF14によって変わったか伝わったと思う。

「優しさ」を伝播させるFF14

誰かと繋がっている安心感。これがFF14最大の魅力だ。

初心者マークをつけて歩いていると「大丈夫?」と、どこの誰だか知らない人が声をかけてくれる。初心者の時にそうやって光の戦士(FF14プレイヤーのこと)の先輩たちに教えてもらえたからこそ、私も困っている人がいたら積極的に声をかけるようにしている。FF14は「優しさ」に溢れている世界なのだ。

以前、外国人プレイヤーの方が街中で「HELP!」とシャウト(チャットに発言)していた時には、「私がどうにかしてあげないと!」と思い、拙い英語とエモートでなんとか乗り切ったこともある。

リアルの世界で先輩が後輩に対して教え、上司が叱ってくれるように、FF14の世界にもそんな「人と人との繋がり」が詰まっている。その中で一喜一憂しながら一緒に成長していくことで、画面越しでも人の温かみを感じられる。

だから私はFF14が好きなのだ。

なお、FF14は月額1480円(税抜)でプレイできる。現在は無期限でLv. 60まで無料プレイできる「フリートライアル」も用意されているので、今から始める方はまずそちらを利用するとよいだろう。

ちなみに私は始めた当初「毎月約1500円って高くない!?」と思っていたが、その時にPS3を譲ってくれた友達が言っていた。

「映画を1本見るよりも安いのに、24時間×約30日分も1500円で楽しめるんだよ」

5年前に言われたこの言葉だけはずっと覚えている。今では、私が心の底から同じように思っているからだ。

ファイナルファンタジーXIV

【著者紹介】三浦優奈

みうら・ゆうな ラジオパーソナリティー/リポーター。ファイナルファンタジーXIVから本格的にゲーミング機器を集め出し、東京・名古屋の二重生活では3キロのゲーミングノートPCを持ち歩く。「ゲームをポジティブなイメージに」をモットーに、担当するラジオ番組では、ゲーム・アニメなどのサブカルチャーからeスポーツシーンについて取り上げている。スプラトゥーン2、クラッシュ・ロワイヤルなどもプレイ。最近ではApex LegendsにSwitch勢として参戦した。

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