こんにちは、「レインボーシックス シージ」(以下、R6S)のeスポーツ公式キャスターをしております、ともぞう(@tom85y)と申します。

今回は、先日発表されたR6SのYear 6のアップデート情報の中から、競技シーンに大きな影響を与えそうな「デス後のカメラ系ガジェット操作」について、深堀りして考察してみたいと思います。

※Year 6は既に開幕しましたが、今回解説する仕様変更はまだ実装されていませんので、ご注意ください。

直近のアップデートのポイントは、Okayamaさんが記事にまとめてくれているので、そちらをご確認ください。

情報戦が根底から覆る?デス後もガジェットを使用できるというアップデート

Year 6も1年をかけて、数々のアップデートが行われることが発表されました。

どれも魅力的で、6年目を迎えてもますますR6Sが楽しくなりそうな予感がしているのですが、その中でダントツに競技シーンへ(もちろん皆さんの普段のプレイにも)影響を与えそうな発表がありました。それは、「プレイヤーがデス後にガジェットを操作可能になる」というものです。

Year 5までの仕様を整理しておきましょう。

まずは攻撃側。攻撃側は基本的にオペレーターが生存していないと、固有アビリティのガジェットが使えませんでした。例えばThermiteがデスしてしまうと、ヒートチャージで補強壁を破壊することはできません。

Thermiteのヒートチャージ

デス後にできることと言えば、マップ上に展開されたドローンのカメラを確認することくらいでした。

次に防衛側。攻撃側と同様に、デスしてしまうとオペレーターが「発動」させなくてはならない固有アビリティは使えません。例えば、Pulseの心拍センサーなどですね。しかし、防衛側はいわゆる「罠オペ」と呼ばれるオペレーターが多いのが特徴です。JägerのADSなどは設置した後に自動で作動するため、オペレーターの生死を問わず、ガジェットは起動します。

Jägerのアクティブディフェンス

また、防衛側はデス後も固定カメラや防弾カメラなどを確認し、情報を取得することができます。

このように、デスしてしまうと最低限の情報収集以外、味方のプレイに関与できないのが、これまでのR6Sでした。それが、もしかすると変わるかもしれない。

Year 6の仕様変更で何が起こるか、少し考えてみましょう。

情報戦に変更を加える背景を考察

細かい考察を行う前に、まずはこのアップデートの狙いを推測したいと思います。

Year 6全体を通して、開発側が強く意識していると感じたのが、
・新規プレイヤーにとってのハードルを下げる
・プレイヤーがラウンド全体で「手持ち無沙汰」にならないようにする
・膠着状態に陥りづらくする
という点でした。

実際、R6Sはラウンドの最初にデスしてしまうと(いわゆるスポーンキルを受けてしまうと)、その後の数分間はほぼ何もできません。前述したように、攻防共に残っているドローンなり、カメラなりを確認するくらいです。これでは、まだゲームに慣れていない新規プレイヤーは操作ができない時間が多くてつまらないと思うかもしれません。

この課題に積極的に取り組もうという姿勢は、とても理解できます。

プレイヤーがラウンドを通してプレイに関与できれば防衛側は否応なくアクションを起こさなくてはならず、ラウンドが活性化します。そうすれば、新規プレイヤーでも常に試合に貢献でき、プレイをより楽しめる続けてくれると考えたのではないでしょうか。

攻撃側はデス後の「ドローン操作」で有利になる?

それでは、「デス後のガジェット操作」がどういった影響を与えるかを考えていきたいと思います。

攻撃側においてデス後も固有アビリティを使用できるオペレーターは実は少なく、代表格となるのはTwitchとZero。

Twitch(左)とZero(右)

Twitchはデス後もショックドローンを使い、防衛側の設置した罠を破壊できます。そして、Zeroのアーガスランチャーも1発のみのレーザーですが、同様の行動が可能です。

ただ、やはり攻撃側で最も大きく変わるのは、デス後も全員がドローンを扱えるということでしょう。相手プレイヤーの生死に関係なく、ドローンがラウンド中ずっと作動する状況は防衛側にとって脅威でしかありません。

防衛側は正確にドローンを破壊していくことでしか対応できないわけですから、特にラウンドの終盤、撃ち合いが激しく行われる中でデスしたプレイヤーにドローンを回され、情報を一方的に取られてしまうと人数有利も関係なくなってしまう可能性があります。

撃ち合いは活性化するでしょうが、むしろ「ドローンが終始使えることで、防衛側が不利になり過ぎないか?」という懸念すらあります。

防衛側は一部オペレーターのみが恩恵を受ける?

防衛側にも更に大きな懸念点があると感じています。オペレーターが持つ固有アビリティによって大きくデス後の行動が変わってしまうのです。その最たる例が、MaestroとEchoになります。

Maestro(左)とEcho(右)

現状、MaestroとEchoがガジェットを残してデスしてしまった場合、味方オペレーターはイーヴィルアイのレーザーを撃ったり、YOKAIドローンの超音波を放ったりはできませんが、ガジェットのカメラ機能だけは使えます。

Maestroのイーヴィルアイ
EchoのYOKAIドローン

これらガジェットはディフーザー設置時などに効果を発揮するため、防衛側はMaestroやEchoの生存を優先し、撃ち合いには消極的になりがちでした。デス後にもガジェットを使えるようになれば、ガジェットのためだけに生存を優先する必要はなくなります。

こうなると攻撃側のドローンと同様に防衛側にも大きなメリットがあるように思えますが、ここに大きな懸念が生まれます。それは、デス後に固有アビリティのアクションを起こせるMaestroやEchoなどが優遇されるのではないか、という点です。

オペレーターの生死に関係なく自動的に発動するガジェットに比べて、デス後もレーザーや衝撃波を撃てるオペレーターは相対的に強化されることになります。そのため、ピックの可能性が大きく上がることが考えられるでしょう。

攻撃側でも同じ現象が起こっているように思えますが、Twitch、Zeroんどのオペレーターが持つ固有アビリティは、ラウンド取得に対してそれほど決定的なものとなり得ません。むしろ攻撃側オペレーター全員が所持しているドローンの方が決定的な要因となり得るため、変更による影響はある程度フェアだと言えるでしょう。

まとめ

R6Sというゲームは、絶妙なバランスの上に成り立っています。
Year 6のアップデート情報の中で、デス後にガジェットを操作できるという要素は、これまでのゲーム性を大きく変えるインパクトがあると、私は強く感じました。

しかし、この変更が入ると、攻撃側が受ける恩恵が大き過ぎる上に、防衛側において、一部の防衛側オペレーターを贔屓してまうことになりかねません。

ただ、当然ながら開発スタッフの方々は、私が挙げたような懸念まで考慮しているはずです。ですので、これまでのゲーム性を保ちつつ、よりよいアップデートを実現してくれると信じています。

既に新シーズンは開始していますし、今後もとても快適にプレイできる環境にアップデートしてもらえたと感じています。

トップリーグも開幕し、今後ますますR6Sに注目が集まりそうです。ぜひ、皆さんと共に遊び尽くしたいと思います!

競技シーンを観戦したくなった、そんなあなたへ

競技シーンを観戦したくなった、そんなあなたへ。
R6S競技シーンをチェックするには、以下の視聴・閲覧をオススメします。

◆YouTube「レインボーシックスシージ ESPORTS」
主に国内大会を中心にお届けしている日本語版公式YouTubeチャンネルです。私もキャスターとして出演しています!

まずはここを見てもらえれば、「競技としてのR6S」の何たるかがが分かりやすいと思います。Six Invitationalなどの海外の大規模大会も、日本語での実況解説をお届けしています。

◆レインボーシックス公式Twitter
競技シーンの情報だけではなく、R6Sに関する全ての情報を提供してくれる公式Twitterアカウントです。R6Sをプレーしている方のフォローは必須ですね。

◆ともぞうTwitter
実は、海外の情報を総合的に取り扱っているメディアやTwitterアカウントはあまり見かけません。手前味噌ながら私のTwitterアカウントでは、不定期ではありますが国内・海外問わず、選手の移籍情報や試合結果をつぶやいていますので、一度覗いてみてください。

◆英語版YouTube「Rainbow Six Esports」
海外のトップリーグの大会を視聴できる英語版の公式YouTubeチャンネルです。実況が英語ですので、英語が聞き取れる方でないと、プレー内容などは理解しづらいかも知れません。

ぜひ、興味が湧いた方は「競技としてのR6Sの世界」を一度覗いてみてください!