「ぷよぷよ」プロ選手の年間王者を決するセガ公式大会「GigaCrysta Presents ぷよぷよファイナルズ SEASON3」が3月20日に開かれました。今季の公式大会で2勝をマークしていたぴぽにあ選手が優勝し、好調を維持してきたシーズンを年間王者という最高の形で締めくくりました。

大会の舞台となったのは、東京・神田の神田明神文化交流館にある「EDOCCO STUDIO」。無観客での実施となりましたが、シーズンの集大成となる“神前試合”の模様はライブ配信されました。

大一番に相応しく、オープニングでは出演者だけでなく選手もスーツ姿で登壇

大会にはお馴染みのMC陣に加えて、当初はファイナルズ開催予定だった宮崎県からoka選手がゲストとしてリモート出演。バーチャル背景を駆使して配信を盛り上げました。更に特別ゲストとして登場したのは「ぷよぷよ」シリーズでアルル役・クルーク役を務める声優の園崎未恵さん。選手コールを担当するなど熱戦に華を添えました。

シーズン上位のプロだけが出場可能なファイナルズ

ファイナルズへ出場できるのは、2020年9月に始まったSEASON3の「ぷよぷよチャンピオンシップ」STAGE1~3の優勝者に加え、ランキングポイント上位の選手を合わせた計8人。まず4選手ずつが二つのブロックに分かれて総当たりのリーグ戦を行い、各ブロック1位のプレーヤーが王者を決する最終戦へと進出するシステムでした。

ブロック分け抽選は試合直前に行われ、今季ベスト4に複数回名を連ねた「四天王常連」の選手が各ブロックに2人ずつ入る組み分けに。これには解説を務めたTomプロも「綺麗に真っ二つになった」と表現するほど混戦が予想される顔ぶれになりました。

ルールもファイナルズは特別仕様です。チャンピオンシップでは2本先取を1セットとして、2セット先取制という短期決戦型が恒例ですが、ファイナルズでは10本先取を1セットとして対戦。大幅に試合本数が増加します。ブロックは1セット先取制、決勝は2セット先取制でした。試合を重ねる中で、どれだけ安定したパフォーマンスを発揮できるのかも大きなポイントです。

前シーズン王者を破り、SAKIがAブロック勝ち抜け

前年度SEASON2の年間王者であるともくん選手が入ったAブロック。しかし、このブロックを突破したのは今季のチャンピオンシップ全てでベスト4入賞を果たしているSAKI選手でした。

SAKI選手は大会の開幕戦でもあった初戦で快勝スタートを切ると、幸先よく2連勝。そして迎えたともくん選手との全勝対決は「勝者が決勝戦へ進出」という条件になりましたが、大会後に「相手の行動を素早く見切って対応できた」と振り返った通り、迷いのない攻めを展開して突き放して見事に勝利を掴みました。

これでAブロックは3勝のSAKI選手が勝ち抜け。初の2年連続ファイナルズ優勝を狙うともくん選手は無念のブロック敗退となりました。

Aブロックの試合結果

ぴぽにあ、右肩上がりの試合でBブロックを突破

対するBブロックでは、今季2度の優勝を誇り「優勝候補筆頭」と目されるぴぽにあ選手に「四天王」の一角であるfron選手らが立ち向かう構図に。しかし、この日も強さをぴぽにあ選手が強さを見せます。

初戦こそ「ブレずに自分の形を変えてこない相手で、揺さぶりが効かずやりづらかった」と振り返ったタイタン選手にマッチポイントを握られますが、ここで焦らず見事な逆転劇で10-9と僅かな差でこの試合を制します。

解説のTomプロも絶叫の熱戦となったタイタンvsぴぽにあ

するとその後は徐々に安定感を取り戻し、fron選手に10-5、ヨダソウマ選手に10-4と余裕を持ったスコアで勝利。こちらも全勝でのブロック勝ち抜けを決めました。

Bブロックの試合結果

SAKI、「四度目の正直」ならず

年間王者の座を争う決勝戦は、SAKI選手vsぴぽにあ選手の顔合わせに。実は今季のぷよぷよチャンピオンシップでも3度実現し、全てぴぽにあ選手が勝利しているという因縁の対決です。試合前にはSAKI選手が力強く「リベンジ」と口にすると、ぴぽにあ選手も「お互いの理想のぶつかり合いになると思う」と真っ向から受けて立つ構えを示しました。

決勝戦は五分五分の展開でスタートするも、中盤で僅かにSAKI選手がリード。しかし、ぴぽにあ選手が4連取で逆転すると、追いすがる相手を振り切り10-9で1セット目を獲得します。

2セット目も序盤はSAKI選手が優位に試合を進めます。しかし、試合後にぴぽにあ選手が「追い込まれても焦らずに逆転できる強みが出せた」と振り返れば、SAKI選手も「途中から変化をつけてきて、それに対応する段階でミスが出た」と悔やんだように、徐々にぴぽにあ選手が詰め寄り逆転。10-8で2セットを連取し、見事に年間王者の座を手中に収めました。

トロフィーを手に、笑顔のぴぽにあ選手(配信より)

大会を見届けたゲストの園崎未恵さんも「間近で見られて幸せでした」とコメントするほどの白熱した勝負を制したぴぽにあ選手。インタビューでは「優勝しか考えていなかったですし、負ける気もしませんでした。(賞金100万円の使い道は)チャーハンを食べます」と笑顔を見せました。

優勝し副賞を受け取るぴぽにあ選手(右)と特別ゲストの園崎未恵さん

今シーズンの途中、システムエンジニアとの兼業から専業プロへと転身したぴぽにあ選手。「最強リーグ戦」(株式会社EAD主催)に参加するなど「ぷよぷよ」の魅力を発信するために精力的に活動しています。今季を総括して「ぷよぷよでやって行こうと決めたので、大会で勝つんだという覚悟があった。ずっと勝ち残れたのは、ぷよぷよの神様が自分に『全力で頑張りなさい』と言ってくれているのかな」と振り返りました。

敗退選手たちが見せたトッププロの技

一方、敗退した6選手も見せ場を作って大会を盛り上げました。

Aブロックで3敗となってしまったlive選手ですが、試合はいずれも接戦に。複数の積み方を駆使するなど持ち味の多彩な連鎖技術を披露し、実戦での使用は非常に珍しい「ペルシャ」と呼ばれる土台も使用。勝敗以外の見どころにも配信は大いに盛り上がりました。

「ペルシャ」と呼ばれる土台を組みあげるlive選手(画面右)

Bブロックでは勝利数こそfron選手が2勝をマークしましたが、タイタン選手のパフォーマンスも特筆に値するものでした。常に動きやすい形を組み続けてどの対戦相手にも見事な対応を見せつつ、今大会で最大となる15連鎖を放つなど好守にハイレベルなプレーを見せ、改めてトッププロのレベルの高さを示しました。

ただ、この日やや運に見放されたと言えるのはfron選手。試合では「待っている色が引けない」という展開も多く見られましたが、このツモとの兼ね合いもあらためて「ぷよぷよ」の面白さであり、技術と魅力がたっぷり詰まった見どころ十分の大会となりました。

2021年はSEASON4を開催へ

公開されたSEASON4のスケジュール。新規プロを選抜する大会も久々に開催予定

配信中にはSEASON4のスケジュールも発表され、ぴぽにあ選手は「理想のレベルに少しでも近づけるように、今後も練習を続けて行きたい」と決意を新たにしていました。

ここまでのシーズンではファイナルズを連覇する選手は未だに出ておらず、来季以降のぴぽにあ選手もその勢いを維持できるのか。注目と期待が集まります。