Switch勢が見た「Dead by Daylight」公式大会 ロマンあふれるパーク構成に感激

2月末に行われた「Dead by Daylight(デッドバイデイライト)」初の公式大会「Dead by Daylight Japan Championship」。普段はNintendo Switchで「DbD」プレーしているリポーター/ラジオDJの三浦優奈さんが、ロマンあふれるパーク構成や意外な立ちメメ対策など、大会の魅力を語ります。
2月末に行われた「Dead by Daylight(デッドバイデイライト)」初の公式大会「Dead by Daylight Japan Championship」。普段はNintendo Switchで「DbD」プレーしているリポーター/ラジオDJの三浦優奈さんが、ロマンあふれるパーク構成や意外な立ちメメ対策など、大会の魅力を語ります。
私、三浦優奈(@miurayuna)は……何を隠そう……「Dead by Daylight」(以下、DbD)、Switch勢だ。
PCやPS4などのリリースから遅れてSwitch版が出たので、Switch勢の多くは「DbD」プレー歴も浅い。また根っからのエンジョイ勢が多いことも、デッドバイデイライターの間では広く認知されている。
私のデッドバイデイライター仲間には、キラー側をプレーするときに「Switch勢っぽい奴から狙う」という人もいるくらいだ。
そして2月に行われた「DbD」日本初の公式大会「Dead By Daylight Japan Championship」は、全試合アジアサーバーの PS4 と PS5 で行われた……ということで、Switchでプレーしている以上私には大会へのエントリーの資格もなく、公式大会発表からエントリー開始までの1カ月弱でPSアカウントを新たに作ってプレーヤーランクを赤帯まで上げ、予選に参加する実力もない。
PC勢の方々がPSに移行して、ランクを数日で赤帯まで上げて出場したという話もある。ただ、普段プレーしていないプラットフォームでのエントリーが命取りになる場面も多々あったのも確かである。
そんなSwitch勢で初心者デッドバイデイライターの私が、「Dead By Daylight Japan Championship」をエンジョイ勢目線で語りたい。
今回の大会ルールに「パークの禁止」がある。「各サバイバーはそれぞれ違うパークを使用しなければならない」というものだ。よって、サバイバー陣は4人×4種類、計16種類のパークを使った構成となる。観ている側としては、いつもは使われないパークやあまり日の目を見ることがないパークが出てきて結構ワクワクした。
また、「アイテムの禁止」ルールもあった。サバイバーは鍵を持ち込んではいけないが、チェストから出るアイテムは自由に使用して良いというものだ。
これによって、サバイバー陣営のうち1人はチェスト要員として、チェストを見つけやすくする「コソ泥の本能」、トーテムを消費してチェストのアイテムを変えられる「査定」と、鍵を見つけることに特化したパーク構成にする戦略が見られた。普段プレーしていたらなかなか出会わないパーク構成だが、今回の大会ルールではこのパークを付けた人が「カギ」を引き当てる瞬間が、意外と盛り上がるのだ。
パークで言うと「仲間意識」も、私は今まで使ったことなかったパークだったので、目新しかった。
このパークが輝いたのは、「as」vs「cake」の3位決定戦。
ラウンド2の後半、as_fuji_shiro選手が吊られ、キラーのカニバルがキャンプ。他のサバイバーはキャンプ中に発電機を回すことが定石だったりするのだが、as_Burt0n選手が発電する手を止め吊られているas_fuji_shiro選手に近づいて行った。
「助ける気なのかな?」と思いきや、as_fuji_shiro選手の「仲間意識」のパークを発動させ、通電までの時間を稼ぐ作戦だった。
ここで1つ仮説を思いついた。もしかしたらas_fuji_shiro選手は自ら吊られにいったのではないか? ミスでロッカーに吸い込まれるように捕まったが……他の人にヘイトが行くくらいなら? カニバルだからキャンプだろうし? 「仲間意識」を持っている自分が吊られた方が良いのでは? みたいなことを思っての行動だったのでは!? と。
試合後に選手へのインタビューなどがなかったため正解は分からないけれど、こうやって考えることで次に自分がプレーしたときはこういう立ち回りをしよう、と思ってしまう。言うは易し行うは難しではあるが……だからこそロマンを感じざるを得ない。
ロマン溢れるパーク構成は、なにもサバイバーに限った話ではない。。準々決勝第2試合「kp」vs「as」ラウンド1後半、KPチームのキラー、kp_Anne_Hathaway選手のパーク構成は、「貪られる希望」「破滅」「霊障の地」「報復」だった。まさかの全て呪術、オールトーテムパークで参戦だったのだ。
ノーパークになりうるリスクを背負いながら、この構成を公式大会という大舞台で使う心意気……素直にカッコいい。試合が始まる前から「トーテムどうなるの?」「どの順番で壊されたらマズイの?」など、観戦者側としてもワクワクさせられっぱなしだ。
結果まさかのトーテム破壊なしで3人逃げとなってしまったが、チャレンジャーでもありエンターテイナーでもあったナイトメア(通称フレディ)使いのkp_Anne_Hathaway選手には脱帽だ。
大会では、デッドバイデイライターなら「真似してみたい!」「検証してみたい!」と思ったプレーも多く見られた。準決勝第1試合「PYD」vs「as」ラウンド2後半の「立ちメメ対策」だ。
キラーがシェイプ(通称マイケル)で内なる邪悪Ⅲ+墓石系アドオンの「立ちメメントモリ(立ちメメ)」を警戒して、Ⅲに入った瞬間サバイバー側の「PYD」チームはロッカーに入るなどの対策を取った。
そんななかPYD_Pika選手は、攻撃を受けた瞬間に自分の持っていたアイテム(医療キット)を置いて「作業中」判定を強引に作り出し、立ちメメ対策をしたのだ。そんな立ちメメ対策があることに驚きだった。「as」は準々決勝でも立ちメメのマイケルを使っていたから、準々決勝から準決勝までの1週間で対策を徹底してきたのだろう。
タイミング良くアイテムを置くことで即死を免れるという対策……チームの練習量を感じたシーンだった。
「Dead By Daylight Japan Championship」はキラーもサバイバーもレベルが高く、色んな駆け引きに魅せられた大会だった。特に3位決定戦・決勝戦は、3本先取のなか2ラウンドまで引き分けており最後まで勝敗が分からなかった。参加チームの実力が拮抗していたのは明確だ。
接戦を制して優勝したのは「RH」で、私が特に注目していたのはサバイバー・エロディー使いのRasta_mao選手だ。この方のチェイスが半端なく上手い! 駆け引きも上手い! 「スマートな着地」パークを使うタイミングも上手い!!
キラーがRasta_mao選手を追っていると、コメント欄に「エロディーは追うな! うまいから!」というコメントがあがってくるくらい。それもそのはず、大会で公表されていた情報によるとサバイバー総プレー回数14000回越え。1日10試合したとしても、3年以上かかる。「継続は力なり」を感じた選手だった。
一方私はと言うと……まだプレー歴半年の新米デッドバイデイライターだ。
プレーし始めたときは「しなやか」「デッド・ハード」など華やかチェイスパークを使いたがっていた。だが最近では、自分自身がビビりでチェイスできないことがわかってきたので(これについては本当に悔しい限り……泣)、「有能の証明」を積んでいき、隠密しつつ発電機をひたすら回す役に徹している。
ただ今回の大会を観戦し、貯めたイリデスントシャードを使ってまずはサバイバー「エロディー」を買い、「スマートな着地」を積んでみたくなった。とりあえず形から入るタイプの三浦優奈はデッドバイデイライターとして、今回学んだことを生かしてこれからも楽しんでいこうと思う。
今回の大会はPSアカウント限定だったが、PS、PC、Switchとせっかくクロスプレーができるようになったのだから、色んなハードでも楽しめる大会があると良いなと思う。もちろん、ハードが違うと大会運営が難しくなることも承知だ。PS、PC、Switchでのアカウントを紐づけられたり、違うハードに自身のアカウントを移行できる機能などが追加されると良いなと、個人的には思っている。
そして何よりも……次回の公式大会に参加できるよう、私もプレースキルを磨く努力をしなくてはならない。
最後に、優勝したチーム「RH」こと「Rasta_hagure」の皆さん、改めておめでとうございます!
みうら・ゆうな ラジオパーソナリティー/リポーター。ファイナルファンタジーXIVから本格的にゲーミング機器を集めだし、東京・名古屋の二重生活では3キロのゲーミングノートPCを持ち歩く。「ゲームをポジティブなイメージに」をモットーに、担当するラジオ番組では、ゲーム・アニメなどのサブカルチャーからeスポーツシーンについて取り上げている。Dead by Daylightの他にも、スプラトゥーン2、クラッシュ・ロワイヤルなどもプレー。最近ではApex Legendsに、もちろん(?)Switch勢として参戦した。
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