自分が所属しているau デトネーションは、今季の「RAGE Shadowverse Pro League」(RSPL)である20-21シーズンで、レギュラーシーズン(8チームによるリーグ戦)を2位で通過。2月14日に放送されたシーズンセミファイナルでAXIZに勝利、リーグチャンピオンシップへと駒を進めました。

目前だったリーグ1位

20-21シーズンでは、自分(Spicies)が「運命の神々」カードパックMVPを獲得、ミルさん(@bbq_mill)がレギュラーシーズンで6戦以上戦った選手のうちの最高勝率(18勝7敗=72%)、cross7224さん(@cross7224)も2Pick勝率2位(12勝9敗=57%)など、素晴らしい戦績を残すことができました。最終弾「十天覚醒」での3戦を残して、他チームと勝ち数で差をつけており、リーグ1位は目前の状況でした。

ところが、結果としては「十天覚醒」環境において3連敗。1位を逃してしまう結果になってしまいました。シーズンセミファイナルでAXIZに勝利し、リーグチャンピオンシップへの出場は果たしましたが、1勝分のアドバンテージを福岡ソフトバンクホークス ゲーミングに握られた状態での対戦となります。

現在のプロリーグの構築戦ルールでは、お互いが提出した5デッキの中から1デッキずつ選択し、同じデッキは使えないというルールで3~4戦を行います。デッキの出し順で大きな不利を背負った対面を作られてしまった試合が連続したことが大きな要因でした。

同ルールで開催された19-20 2ndシーズンでは、結果こそ振るわなかったもののデッキの出し順に関してはいい結果であったと思っており、相手チームの思考のレベルが上がった、あるいはこちらの考えを読まれるようになってきたと考えられます。実際に、シーズンセミファイナルの試合後にAXIZのRumoi選手から「Spiciesの気持ちになって考えた投げ順が全部当たった」というような話を聞きました。

リーグチャンピオンシップ、あるいは来期以降のリーグ戦でより良い成績を残すため、一段上の読み合いを目指すことを目標として頑張っていきたいと考えています。

勝負を動かす急所を意識したシーズン

力強くポーズを決めるSpicies選手

20-21シーズンを個人として振り返ると、「運命の神々」カードパックMVPという分かりやすい結果はありますが、それ以上に新たに浮上した課題と向き合うことを求められたという印象が強いシーズンとなりました。

自分のこれまでのShadowverseのプレースタイルは、「序盤からの盤面の継続的な制圧を中心とした攻撃型」でした。しかしここ最近では、突然に強力すぎる盤面を展開するカードや、それに対応していかなる盤面にも対処できるカードなどがどんどん登場してきています。盤面の優勢が必ずしも次のターンの有利を保証してくれるものではなくなり、これまでのプレースタイルが通用しにくくなりました。

そこで、様々な勝ち方を試すことをより意識するようになりました。たとえば、MVPを獲得できた「運命の神々」カードパックの期間は、11戦で7リーダーを使用して戦いました。いろいろな戦術に触れるうえで、特定のカードが使えるようになるタイミングなど、「勝負を大きく動かす急所」をより意識するプレーを身に付けました。

具体的には、第15節のたばた選手との「清浄ビショップ」ミラーにおいて、自分が<聖なる守り手・ユカリ>をあまり持っていないことから、相手の<《世界》・ゼルガネイア>の攻撃時能力を発動させずに長いゲームレンジに持ち込むことを選択しました。

【第15節】vs G×G たばた選手

また、同じ「清浄ビショップ」を使っていても、第17節のふぃる選手の「ロキサスエルフ」との対戦では相手の盤面をあえて残すことで強力な動きができるタイミングを遅らせるなど、大事なポイントをおさえることを重視しています。

【第17節】vs 横浜F・マリノス ふぃる選手

「Stories of DetonatioN Gaming」で初めて自分が書いたコラムで述べた「Shadowverseの奥深さを伝えたい」という目標を果たすために、まずは自分ができる限り奥の奥まで掘り進め、見ている人々にShadowverseは面白いと思ってもらえるようなプレーを続けられるように頑張っていきたいです。

今も思い出す悔しさを胸に

au デトネーションがプロリーグの年間王者を賭けて戦うのは、これで2度目となります。前回は、自分が初めてプロリーグに参加した2018 2ndシーズンで優勝した際のレバンガ☆SAPPOROとの対戦でした。このときは個人としてもチームとしても負けてしまうという結果でした。「何かもっとできることはなかったのか」という悔しさは今でも昨日のことのように思い出されます。

改めて当時を振り返ると、Shadowverseに対する捉え方など、この2年間で変わった部分も多くありますが、au デトネーションを「日本一強いチームにしていきたい」、そして試合内容を通して試合をみてくれている皆さんに「Shadowverseの奥深さを伝えたい」という思いは変わることなくより強まっていると感じています。

2月28日に開催されるリーグチャンピオンシップ。今度こそ年間王者になるべく、福岡ソフトバンクホークス ゲーミングに挑みますので、応援よろしくお願いします!

Spicies(スパイシーズ)

1999年生まれ。2018年9月、DetonatioN Gamingにau デトネーションのメンバーとして加入。現役東大生プロゲーマーとして、学業とShadowverse競技シーンでの活動を両立している。その頭脳を活かしたミスの少ない緻密なプレイスタイルが特徴。RSPLの19-20 1stシーズンではベストバトル賞を受賞するなど、チームのエースとしての力を見せた。

Shadowverse(シャドウバース)

株式会社Cygames が開発・運営を行うスマートフォンで遊べる対戦型オンラインTCG(Trading Card Game)です。「フォロワー」、「スペル」、「アミュレット」という3種類のカードで40枚のデッキを編成して戦い、相手リーダーキャラクターの体力を0にしたら勝利となります。2020年現在、日本語を含む9言語が世界にリリースされ、累計ダウンロード数は2,200万を突破しています。 競技性の高さを生かし、優勝賞金1億1,000万円の世界大会開催やプロリーグ設立など、eスポーツシーンにも参入しています。