「ハマのエース」2人が語る極意 今永昇太×河合祐哉 DeNA投手とeBASEBALL選手が夢の対談!

日本野球機構(NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が共催するプロ野球eスポーツリーグ「eBASEBALLパワフルプロ野球 2020」(パワプロ)でプロプレイヤーが競う「eBASEBALL プロリーグ」。2020シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてポストシーズンが延期されていましたが間もなく再開します。
2月27日と28日にはセ・パ両リーグの「コカ・コーラ eクライマックスシリーズ(eCS)」が、そして3月6日にはeCSを勝ち抜いたチームによる「SMBC e日本シリーズ」が開催され、今季の「eBASEBALLプロリーグ」の日本一の球団が決します。
2月中旬、そんなポストシーズンを目前に控えた「eBASEBALLプロリーグ」プロプレイヤーとプロ野球選手の対談が実現しました。
eBASEBALLからは横浜DeNAベイスターズの代表選手として2度目のセ・リーグ優勝を果たした河合祐哉選手(@ao4649_sw23)。そしてプロ野球界からは、同じくベイスターズで2年連続の開幕投手を務めるなど先発投手として活躍する今永昇太選手。インタビュアーは私、eBASEBALLでゲーム解説者を務めるハル飯田が担当しました。
eスポーツとプロ野球。舞台は違えども共に「ハマのエース」としてチームを牽引する両選手がたっぷりと語り合いました。
──本日はよろしくお願いいたします。今永選手はキャンプ中にも関わらず、応じて頂きました。ありがとうございます。
今永 横浜DeNAベイスターズの今永昇太です。よろしくお願いします!
河合 ハルさんとは昨年末のプロリーグの会場以来ですね。
──河合選手は3年連続でベイスターズ代表に選ばれ、2020年シーズンはキャプテンとして見事にセ・リーグ優勝を果たしています。
河合 eBASEBALLベイスターズ代表選手の河合です。2018年シーズンでもリーグ優勝させて頂きまして、2年ぶりの優勝になりました。
今永 すごい!(拍手)
河合 ありがとうございます! 今日はeCSを前に現役プロ野球選手の今永さんと対談させていただけるということで、めちゃくちゃ楽しみにしてきました。
──まず、今永選手の「パワプロ」歴はいかがでしょうか。
今永 イベントでPlayStation 4の「パワプロ」をプレイさせてもらったこともあるんですけど、ものすごく滑らかですよね。僕は「ニンテンドー64世代」なので、今の操作に慣れなくてカーソルを動かし過ぎてしまったりします。操作方法自体はシンプルだと思うんですが……苦手ですね。
──逆に、以前は結構プレイされていたということでしょうか。
今永 もう「2000」とか「2002」はかなりプレイしていましたね。あの頃は変化球って途中までストレートのようでストーンと曲がっている感じだったんですけど、今はどの変化球も軌道と回転がリアルに近いですよね。
河合 そうですね、打つときはボールのスピンを見て球種を判断しています。
今永 大学の時に同部屋だった先輩が「パワプロ」が得意で、回転を見るために画面に顔を引っ付けてプレイしていたのを覚えています。「ナックルカーブは引っ張って打った方が良い」とも言ってました。そんな特徴もあるんですね。
河合 そんなに近くでですか(笑)。確かに変化球は飛びやすいのでストレートとは打ち方が少し変わります。
今永 球種によって「こう打つのが良い」という考えがあるんですよね?
河合 特に最新のバージョンではストライクからボールゾーンへと変化する球の見極めが凄く大事ですね。
──そんな最新のデータでも、今永選手はかなり強力な投手です。
今永 本当ですか?
河合 本当です。今年のeBASEBALLで僕が出場した5試合全てで今永選手を先発で起用させて頂きました! ありがとうございます。
今永 こちらこそありがとうございます。今はシーズンの成績で能力データが変わって行くんですよね、僕は落ちるんじゃないですか?
〈2020年の今永選手は故障もあり、プロ入り後最少の9試合登板に留まりました〉
河合 確かに、アップデートでスライダーの変化量は小さくなりましたね。
今永 あー、それはもう技術でカバーしてください。
河合 でも今永投手は「球持ち」と「緩急」の特殊能力がかなり強力なので、変化球が多少小さくなってもストレートでゴリゴリ押していく現実通りのピッチングができるんです。
今永 3連覇、4連覇としてもらえる能力になるように頑張らないとですね。
──ゲーム内の今永投手は変化球の持ち球がスライダー、スローカーブ、チェンジアップです。こちらの構成はいかがですか?
今永 そうですね、たしかによく投げる球種です。僕はシュート系とかカットボールが投げられないので、投げられたら良いなとも思うんですが。
河合 スライダーとカットボールを両方投げられる投手は「パワプロ」でも強いですね。
今永 じゃあKONAMIさんよろしくお願いします!
──中でもこだわりのある変化球はどれですか?
今永 やっぱりストレートのキレっていうのが一番求めているところですけど、「緩急」の特殊能力を頂いているならチェンジアップをもっと現実でもゲームでも打ちづらい球にしていきたいですね。
──実はチェンジアップというのはゲームの中では少し投げづらい球です。
河合 ストレートとの球速差はあっても上級者になると球種を判断してからタイミングを合わせてくるので多投は出来ないですね。落差もあまりないので。
今永 当てやすいってことですか? そんな特徴もあるんですね。
──今永選手なりに、チェンジアップはこう使うと良いとかありますか?
今永 いやー、プロ同士の駆け引きがあると思うので僕の考えが参考になるかは分かりませんが、敢えて「まさかここに来るわけないだろう」というめちゃくちゃ打ちやすい所に投げるとか。
河合 相手をビックリさせるってことですか。
今永 現実でも、抜けて甘い所に行ってしまった変化球をバッターが空振りしてくれることがあるんですね。投げている僕らも予想していない球で打ち取れることもあるので、そこを逆手に取って真ん中高めに投げるとか。
河合 「パワプロ」でも時々あることですが、現実でも抜け球が打たれないことってあるんですね。
──今永選手のアドバイスを受けて、eCSでの河合選手の投球にも注目ですね
今永 点差がついたタイミングで試してださい。10点くらいリードしている時でお願いします。
──eCS以降は3人のプレイヤーがリレー形式で試合を行うルールです。先発投手として活躍されている今永投手には「後ろに選手が控えている」時の心構えを聞きたいです。
今永 とにかく「勝つチャンスを後ろに残す」ことですね。1点先制されても追いつくまで我慢する、2点取られてもそこで我慢する。チャンスを保ったまま後ろに繋ぐことを意識すると「失点することがすべて悪いことじゃないよ」と思えるようになります。
──河合選手も、やはり普段の「ひとりで1試合5イニング操作」という形式との違いは感じますか。
河合 そうですね。3イニングずつの分担なので、4回や7回から操作する選手は自分のイメージしている展開で回ってくるとは限らないんです。
試合の流れによっては良い準備が出来ないまま試合に入ることにもなりかねないので、後続のメンバーのモチベーションを保つ意味でも「勝つチャンスを残す」ことは重要だと感じていました。通ずるものがある、というのは勉強になりますね。
今永 ちなみに河合さんは何回の担当ですか?
河合 一応決まってはいるんですが、この記事が出るタイミングではまだ発表されていないんじゃないですかね。
〈ベイスターズが出場するFinalステージのロースターは1stステージ終了後で発表される予定です〉
今永 機密情報ってことですね! じゃあ秘密で良いです。
河合 やっぱり個人で得意な選手はあるので、出場順も重要なんです。僕が操作するタイミングでは今永投手は警戒されると思いますし、他のチームメイトなら別の投手が対策されるんじゃないでしょうか。
今永 そこも駆け引きになるんですね。
──ちなみに河合選手、あくまで「パワプロ」的に今永選手がこうなったら良いのにな。という考えはありますか?
今永 そういうのくださいよ!
河合 良いですか? じゃあ、今の最高球速が151キロなので是非そこを156キロぐらいに……。
今永 やっぱりゲームでも速ければ速いほど良いんですね。150キロと160キロでは違いますか?
河合 全然違いますね。最速163キロの佐々木朗希投手(千葉ロッテマリーンズ)は現実では(昨季は)ほとんど登板がありませんでしたが、ゲーム内では主力として活躍しています。そういうケースもたまにありますね。
今永 そんなに違うんですね。
──では今永選手、球速プラス5キロの球速アップお願い出来ますか?
今永 分かりました! では球速アップのトレーニングに励んで肩の故障が再発したら今回のインタビューのせいにして良いですか?
河合 そうなったらここはカットしてください(笑)。
今永 その場合は優勝していただいて、賞金の半分は僕にお願いいたします。
河合 頑張ります(笑)。
* * *
今永選手からのエールを胸に、河合選手率いるDeNAが突破を狙う「eCS」は2月27日にセ・リーグ、28日にパ・リーグの試合があります。無観客での開催となり、試合の模様はライブ配信されます。果たしてシーズン最後の舞台となるe日本シリーズへと駒を進めるのはどのチームなのか。是非ご注目ください。
(C)Nippon Professional Baseball (C)Konami Digital Entertainment
河合祐哉選手
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河合祐哉選手
河合祐哉選手
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