ゲームの進化を目の当たりにしてきたラッキーな世代

――山里さんにとって「ゲーム」とはどんな存在ですか?

1977年生まれの僕にとってゲームは、子供の頃からずっと「すぐ隣にいる存在」という感じです。ゲーム&ウオッチから、ファミリーコンピュータ、PCエンジンの時代から今のPS5や(Nintendo)Switchまで、僕らはちょうどゲームの進化を全部目の前で見てきた世代です。

大人になるまでゲームはずっと進化し続け、それに感動し続けている。新しいものが次々に出てきて、それをプレーする度に「こんなにすごいんだ」って毎回感動できる、とんでもなくラッキーな時代にいるなと思います。

――印象に残っているゲーム体験はありますか?

初めて買ったのは、ファミコンのエキサイトバイク。自分でコースを作れるのが楽しくて、親から止められるまでずっとやっていましたね。

また、昔のファミコンには「ディスクシステム」といって、一つのディスクにA面B面でソフトを書き換えられるシステムがあったのですが、兄に「A面に『スーパーマリオブラザーズ2』のディスクを買ったから、B面に何か入れてこい」って言われて。

それで「謎の村雨城」を入れたんですけど、「謎の村雨城」って、プレーするのにA面とB面のどっちも必要なんですよ。結局「スーパーマリオブラザーズ2」はプレーできずに終わっちゃって、兄にこっぴどく怒られたことが記憶に残っています。今とは仕組みも全然違いますよね。

プロゲーマーへのリスペクトの幅が広がった

「プロゲーマーは魅了する力を持っています」と話す山里亮太さん

――「ReAL eSports News」のメインキャスターの仕事を通して、感じた意識の変化はありますか?

一番はプロゲーマーの方々の「すごさ」に対する認識。リスペクトの幅が広がった、という感じです。それまでも「すごいなあ」とは思っていましたが、いやいや、そういう話ではないと。

このeスポーツの世界でプロとしてやっていくのに、そこに行き着くまでにどれだけの努力と苦労があったのかと。番組にもたくさんのプロゲーマーの方にご登場いただきましたが、聞くほどにストイックですし、アスリートなんですよ、みなさん。

勝負に向けた準備とか覚悟とかが、段違いに違う。ゲームで楽しもうと思ったときに10時間くらいAボタンとBボタンのタイミングを合わせる練習ができるか、っていう。それは普通できないですよね。プロだからできる努力で。勝ちへのこだわりがやっぱり全然違うんです。

―― ストイックさは本当にリアルスポーツの選手と変わらないですね。

はい、そしてアスリートであると同時に、めちゃくちゃエンターテイナーであるということもリアルスポーツの選手と共通していると思います。

ゲームそのものは、一つのエンターテインメントとして、これまでもずっと存在してきたと思います。でも、個人で楽しむだけでなく、ゲームで戦う姿を見せることで人を楽しませて、熱狂させてっていうのはこれまでにはないエンターテインメントであって、そうやって「魅了する」力をプロゲーマーの方々は持っているんです。

番組内の企画でプロゲーマーの方と対戦もさせてもらいましたけど、技術の桁が違うんですよ。メジャーリーガーが草野球の人にプレーを見せてくれているって感じで。対戦とはいえ、ただプレーをみて感動するだけ。そういう技が次々に繰り広げられているのを見ると、本当にすごいなって思います。

――エンターテインメントど真ん中の芸人さんにも、ゲーム配信に積極的な方が増えてきました。

番組にも来てくれたGAG宮戸とか、R藤本なども「ゲーム好き芸人」ですね。ただ、彼らは突然、「ゲーム好き」になったわけではなく、本当はずっと好きだった。実際、芸人にはゲーム好きが多いと思います。

「ゲームのコトを世の中で発信するのは、いいことなんだ」っていうのをプロゲーマーたちが教えてくれて、それで芸人たちも自信をもって発信できるようになった、ということなんだと思います。

「将来の夢」になったゲームカルチャー

ReAL-eメインキャスターの山里亮太さん

――ご自身の子供時代と比べて、今のゲームカルチャーをどう考えていますか?

「好きなゲームでお金が稼げる」って、僕らが子供の時には「夢」だったと思うんです。でも、お客さんがたくさん入った大きな会場のど真ん中で活躍して、信じられない賞金も稼いでいるプロゲーマーの姿というのは、全然想像がつかなかった。

むかしは個人で楽しんで、家でやりこんでうまくなって、それで友達に自慢するのがゴールでしたが、今は「これだけうまいんだったら、プロになって活躍する」という新しい道もある。

「かっこいい」って、そういう漠然とした憧れだったものが、今は憧れの先に、将来につながるものとしてゲームがあると思うんです。

―― ゲームに対する考え方が、世の中としても大きく変わりましたね。

僕らの頃とは違う「夢」が、子供たちにはあっていいんじゃないかなって思いますし、そういう時代に変えてくれたのは、今、eスポーツの世界で戦っているプロゲーマーの方々なんだと思います。

実際に、日本を代表するプロ格闘ゲーマーのふ〜ど選手が「自分たちの成功や、やっていることを『かっこいい』と思ってもらえることが、次の日本のeスポーツの力を上げることにつながる」っておっしゃっていたのが印象に残っています。

――そうした中で、eスポーツ番組のキャスターとしての役割をどのように捉えていらっしゃいますか?

まだ、「eスポーツ」というものが、言葉としても普及していない頃からずっと前線で戦っている、その方々がつくってくれたものがあって、彼らに憧れた人たちが増えてきて、全体のレベルが上がっていく。eスポーツはそうやって皆が築き上げ、つないできた大切な文化だと思います。

僕も、eスポーツ番組のキャスターとして、彼らの活躍と思いをしっかりと視聴者のみなさまにお伝えすることで、文化が広がっていく、そのアシストができたら光栄だな、と思っています。

山里亮太

やまさと・りょうた 1977年、千葉県出身。吉本興業所属。
ツイッター:https://twitter.com/YAMA414
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ReAL eSports News

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