おすすめのゲーミングチェアは? ソフマップに聞く賢い選び方

GAMEクロス共同編集長のクラタによる連載コラム。ホラーゲームは誰よりも得意なのに、対戦ゲームではめっぽう弱いクラタが、対戦で負った傷を癒やすために色々と書き連ねていきます。第3回のテーマは「ゲーミングチェアがほしい」。
GAMEクロス共同編集長のクラタによる連載コラム。ホラーゲームは誰よりも得意なのに、対戦ゲームではめっぽう弱いクラタが、対戦で負った傷を癒やすために色々と書き連ねていきます。第3回のテーマは「ゲーミングチェアがほしい」。
GAMEクロス共同編集長のクラタ(@ChiefKurata)です。最近の悩みは腰の違和感です。
原因は在宅勤務。コロナ禍の影響で家での作業が多くなり、1日の大半を自宅の椅子の上で過ごすようになったんですよ。最初のうちは特に問題なかったのですが、在宅勤務が始まって半年以上が経ち、いよいよ腰に違和感が。調子の悪い日は、少し痛むようにもなってきました。
椅子を共用している妻も「ゲームを長時間プレーしていると腰が痛くなる」と言っており、これは倉田家のピンチだと思い、ついに買い替えを決意しました。
eスポーツメディアに携わっているんだからゲーミングチェアを……と思ったものの、いざ自分で買うとなるとどれが良いのかさっぱり分からん。てなわけで、ゲーミングチェアの品揃えが豊富で、その場で試座もできる「ソフマップAKIBA2号店 パソコン総合館」(東京・秋葉原)のスタッフさんに賢いゲーミングチェアの選び方を教えてもらいました。
椅子を買うならゲーミングチェアにしたいと短絡的に思ったものの、それだけでは妻は納得しません。妻からは「お値段以上のところとか、スウェーデン発とかの安い椅子で良いじゃん」と、至極もっともな意見も頂戴しました。
妻を説得せねば……という思いから、まずはゲーミングチェアとオフィスチェアの違いについて聞きました。
AKIBA2号店に置いてあるゲーミングチェアの主な価格帯は3~6万円程度。可動範囲が広い肘置き(アームレスト)や背もたれのリクライニング機能はゲーミングチェアなら当たり前! と思うかもしれませんが、オフィスチェアなら6万円以上の製品に実装されているような機構だそう。
ケチな僕からすると、これだけでゲーミングチェアええやんと思ってしまいますが……カネだけじゃないんですよ。
ゲーミングチェアの多くはレーシングカーの座席のような「バケットシート」と呼ばれる形を採用しています。これはデザインがカッコいいから……ではなく「長時間座りやすいデザインだから」とのこと。実際に座ってみると分かるのですが、背もたれに身を預けると背中を包み込んでくれるような感覚になります。腰部分のクッション(ランバーサポート)があるモデルも多く、背筋が伸びやすい。
座面も硬めで前方が少し上を向いています。このおかげで、ゲームプレー時に少し前のめりになっても自然と背筋を伸ばしやすい。椅子って深く腰をかけて試座しがちですが、ゲーマーなら前のめりな姿勢も試して「ゲームをするときに座りやすいか」も試しておいた方が良さそうです。
また、個人的な印象ですがゲーミングチェアは座面の奥行きが狭いモデルが多いように感じました。狭い方が足を床につけやすくて座りやすいですし、それでいて椅子の上であぐらをかきにくい。腰にくるので、物理的にあぐらをBANできるのはとても嬉しい!
傾向として、合皮チェアが多めなのも特徴的です。高級感のある見た目ですし汚れをサッと拭けますが、布張りやメッシュ素材と比べて通気性は劣ります。また、合皮は空気中の水分を吸収して劣化しやすいというデメリットも。合皮、布張り、メッシュなどいずれも一長一短あるため、「体質と財布に相談するしかない」とのこと。
汗かきな僕としては通気性が良いメッシュを選ぶべきなのでしょう。でも、背もたれや座面がメッシュになっているオフィスチェアはやっぱり高い。僕にとっても妻にとっても、ここが分水嶺になりそうな気がするな……。
さらに、ブランドによって重視している部分や細かな仕様が異なります。それぞれのブランドにどのような特徴があるのかも聞いてみました。
※リンクはソフマップの製品紹介ページです。
AKIBA2号店で最も人気なのは「AKRacing(エーケーレーシング)」とのこと。本田翼さんがイメージキャラクターを、ケインコスギさんがオフィシャルアンバサダーを務めているブランドです。
最も大きな特徴は、(記事執筆時)すべてのモデルで「最大180度リクライニング」ができること。座面と背もたれがフラットになるんです。オットマン(足置き)さえあれば、仮眠とかではなくマジで眠れます。
4万円台で180度リクライニングするモデル(写真手前から二つ目の「Nitro V2」など)は、少なくともAKIBA2号店には他に無いとのことでした。
AKRacingに勝るとも劣らない人気を誇るのが「DXRacer(デラックスレーサー)」。DetonatioN Gaming、DeToNator、SCARZ、忍ism、Rush Gamingなどなど、名だたるプロゲーミングチームをサポートしているブランドです。
DXRacerの特徴を聞くと「サイズが豊富で自分に合ったモデルが見つかりやすい」とのこと。DXRacerの各モデルに座ってみると、身長176cmの僕には肩のあたりが狭く感じたり、逆に座面が広すぎるように感じるモデルもありました(もちろん、ちょうど良い大きさのもある)。
当たり前のことですが、体型や好みによって「自分に合う」と思える椅子は違います。さらに僕の場合は自分にも妻(身長156cm)にも合う椅子を探さなくてはなりません。色々な大きさのモデルがあるということは、椅子を誰かと共用する場合もちょうど良いサイズを見つけやすそうです。
僕には大きすぎましたが、大きめのゆったり感が特徴の「DRIFTING SERIES」(写真一番手前)とか、他のゲーミングチェアだと狭さを感じてしまう人にこそぜひ試してもらいたいですね。
「一番コスパが良いモデルを教えてください」と聞いて出てきたのが「COUGAR(クーガー)」のモデル。AKIBA2号店に置いているゲーミングチェアの中では最も安いのですが、アームレストの位置は調整可能で、180度ではありませんがリクライニング機能も備えています。
上の写真右側の「Armor One」は税込み3万円を切っているし、黒ベースにオレンジのロゴがワンポイントで入っているデザインが良い感じ。なんだかカッコいいので、オンラインミーティングの時にドヤ顔できそうだなと思ったり。
「一番高いブランドを教えてください」と恐る恐る聞いたら、「noblechairs(ノーブルチェアーズ)」を紹介されました。これ、メルセデス・ベンツとコラボしてたやつじゃん……。そら高いわ……。
※コラボモデルは販売終了しています。
座ってみると、確かに外車に乗ったような感覚になります。「お前、外車乗ったことあんのか」と言われそうですが、あります。他人のやつだけど。
具体的に言うと、写真右から2番目の「EPIC」はクッションや皮が厚め・硬めで、深く座ってもほとんど沈み込みません。これを「硬い」と感じるか「しっかりしている」と感じるかは人それぞれでしょう。布団は硬め派な僕としては結構しっくりきました。さすが、5万円超えちゃっているだけあるぜ……。
おすすめブランドの特徴はを色々と聞きましたが、「結局どう選べばいいの?」と思われる方も多いはず。店員さんの言葉を借りて答えると「とにかく自分で座って決める」のが一番良さそう。
オンラインショップであれば、価格、大きさ、機能性、デザインなど様々なスペックで比較できると思います。しかし、重要なポイントである「自分の体に合うかどうか」はオンラインでは分かりません。AKIBA2号店のように実際に座れる店舗へ行き、自分で試してみるのが一番です。(新型コロナウイルスの感染防止は徹底したうえでね!)
と宣言してしまった手前、僕も一度妻をAKIBA2号店に連れて行かねばならなさそう……。AKIBA2号店さん、またそのうちお世話になります!