2020年を振り返って コロナ禍、注目の次世代機、そして躍動する10代

2020年もあとわずか。この1年、eスポーツやゲームに関する主なできごとを振り返りました。(12月10日付の朝日小学生新聞で小学生向けニュースとして掲載した「今年の3大ニュース ゲーム編」の記事をもとにしています)
2020年もあとわずか。この1年、eスポーツやゲームに関する主なできごとを振り返りました。(12月10日付の朝日小学生新聞で小学生向けニュースとして掲載した「今年の3大ニュース ゲーム編」の記事をもとにしています)
eスポーツはプロ野球やJリーグといったプロスポーツと同様に、会場でその熱狂を味わうことに魅力があります。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大はeスポーツ界も直撃。大会やイベントは中止か延期となりました。同時に「オンライン」に次々と切り替わりました。
ゲームの新作などが発表される「東京ゲームショウ」も今回初めてオンライン開催でした。秋ごろから、ようやく無観客の会場で試合を行い、その様子をライブ配信する大会も相次ぐようになりました。10月に千葉市で開かれたレインボーシックス シージの大会「レインボーシック Japan Championship」がその一つです。
コロナ禍はなお続いています。プロ選手たちも、ファンの目の前で対戦できる日が戻ることを待っています。
今年秋、話題のゲーム機が相次いで発売されました。
一つがソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が開発したPlayStation 5(PS5)です。PS4から7年ぶりの次世代機で、データ読み込みがPS4に比べて100倍速いほか、最大で8Kでの映像出力に対応。さらにコントローラーには「ハプティック(触覚)フィードバック」技術を採用しており、振動を通じて「沼地を走る感覚」や「砂嵐の中を進む感覚」などをよりリアルに体感できるようになっています。
もう一つが、アメリカのマイクロソフトが出した「Xbox Series X」と小型版の「Xbox Series S」です。PS5と同じくデータ処理が速いほか、「Series S」の販売価格がディスクレス版のPS5よりも安く設定されています。また定額で複数のゲームタイトルが遊び放題になるサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」も提供しています。
こうした「次世代機」は家で過ごす人が増えた「巣ごもり」効果もあり、注目を集めました。
10代を対象にしたeスポーツ大会が盛り上がりを見せています。2回目を迎えた高校生大会「STAGE:0(ステージゼロ)」には、「フォートナイト」など3部門に全国約1800校近くが参加。全国7地区のブロック予選を経て決勝が行われました。その模様はテレビ番組でも特集されました。
秋には、群馬県などでつくる実行委員会の主催で、リーグ・オブ・レジェンド(LoL)による「U19eスポーツ選手権」として、13~19歳を対象にした大会も初めて開かれました。全国61チームが参加し、中には、競技となったゲームを「始めたばかり」という人もいました。この大会には、STAGE:0で活躍した選手たちも参加。群馬県高崎市の会場で開かれた決勝は、STAGE:0の優勝、準優勝を経験した選手たちの対戦となり、見応えのあるものでした。
このほかにも、高校生大会としては、春にかけて現在開催中の「全国選手権」もあります。「いつかあの大会に出たい」という目標を持つ子どもたちが増えそうです。
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朝日小学生新聞は朝日学生新聞社(https://www.asagaku.com/index.html)が発行する小学生向けの日刊紙です。