レジェンドと呼ばれるベテラン世代のプロ選手が数多く活躍する「ぷよぷよ」界で、輝きを放つ10代のプロプレーヤーがいます。

それが「現役高校生プロぷよらー」こと、ともくん選手(@tomokunblue)。6月には「ぷよぷよファイナルズ SEASON2」を制して2019年度シーズンの年間王者に輝くなど、弱冠18歳にして数々の実績と抜群の安定感を誇ります。

正確でミスの少ないプレーにはミステリアスな雰囲気さえ感じさせるともくん選手。そんな高校生プロゲーマーの素顔に迫りました。

プレーで語り合うコミュニケーション

「『ぷよぷよ』を始めたのは小学校2年生の頃です。家族の中で一番強くなって、さらにプレーするようになりました」

隙のないプレースタイルから受ける冷静なイメージの通り、インタビュー中もあまり表情を変えないともくん選手。決して言葉数が多い方ではありませんが、試合中には納得いかないプレーに首を傾げたり、勝利のタイミングには安堵の表情を様子を見せたりと、気持ちの動きが豊かに感じられます。

プロ大会では自分よりも年長者の選手に囲まれての戦いとなりますが、本人が「皆さん仲が良いですし、もうかなり慣れました」と語るように、臆する様子は見られません。

「ぷよぷよ」界では同じプレーヤー同士でも普段から何十試合と練習試合を繰り返す文化があり、そうした交流を通じて言葉を交わさずとも仲が深まっていくこともあるそうです。

「自分が配信にコメントをして何度も試合をしてもらったfronさんとは特に仲が良いです」とのエピソードを明かしてくれたように、18歳の若武者にとって「ぷよぷよ」は世代を超えたコミュニケーション言語にもなってるようです。

重圧に負けない「普段通り」が勝負の決め手

大会で出せる実力は「8割くらい」だそう

意識している選手を聞くと、名前が挙がったのはレイン選手。SEASON2のファイナルズでは最終決戦でフルセットに及ぶ激戦を繰り広げた相手です。

「大きな大会では緊張感から、普段通りのプレーができない人が多いんです。でもレイン選手はいつも通りのプレーをしてくるので、やりづらい相手です」

短期決戦の試合形式が多い公式の舞台では、どうしても勝負を急いでしまうケースが目立つ中、いかに実力を発揮できるかが勝負の分かれ目。実際、ともくん選手が上位に進めた試合では「8割くらいは、普段通りのぷよができているかなと思います」と自己分析しています。

本番でも落ち着いたプレーを披露する姿には既に百戦錬磨の感も漂います。それでも、年間王者となった「ぷよぷよファイナルズ SEASON2」の優勝インタビューで「あんまり覚えていないです」と、全力を出し尽くしたことを感じさせる印象的なコメントもありました。

「最近では、10月のぷよカップは初めてオンライン上で開催されたの公式大会だったので緊張しました」と、内心ではプレッシャーを感じることもあるのだとか。ちなみに「取材を受けさせていただくことも最近増えたんですが、やっぱり緊張します」と素直な本音も明かしてくれました。

まだ10倍上手くなれる

向上心あふれるともくん選手

ともくん選手のプレーの特徴は、何と言っても無駄のない連鎖の組み方。「効率の良いプレーは、自分のこだわりがある部分です。普段の練習から無駄の無い置き方を意識して、連鎖に活用できないぷよを作らないようにしています」

大会でも1つ残らずぷよを消す「全消し」を連発し、「全消し王子」と称されることも。取材日に行われた「ぷよぷよチャンピオンシップ SEASON3 STAGE2」でも見事優勝を果たし、この技術を武器に公式大会で高い勝率をキープしています。

戦績にはかなり満足しているのではと思い、「ぷよぷよの強さの最高到達点を100とすると今の自分はどれぐらいですか?」と質問すると、ともくん選手は悩んだ末に「10くらいですかね」と意外な数字が返ってきました。

「上達度という点では、今が一番苦戦しているかもしれません。『ぷよぷよ』でも他のゲームでも、よく自分のプレーを見直して悪い所をチェックするようにしています」

取材日の大会で優勝後に発した「めちゃくちゃ嬉しいです」とのコメントは決して高いトーンではありませんでしたが、高い志があればこその心から出た言葉だと感じられました。「まだまだ連鎖も駆け引きも、全ての面でスキルアップできる余地があると思います」と、向上心は尽きません。

そんなともくん選手は現役高校生トッププロであると同時に、今は受験生。「勉強をしていても『ぷよぷよ』をプレーしたくなるタイミングがあって、その時は思い切って遊んで気持ちを切り替えるようにしています」と笑います。

新しいことに挑戦したい

最後に今後の抱負を聞きました。「新しいことに挑戦してみたいです。でも、『ぷよぷよ』ももっと上手くなりたいです」

まだまだ未来の選択肢は無限大にある10代のぷよらー、ともくん選手のプレーに注目です。