お久しぶりです。DetonatioN Gamingの大乱闘スマッシュブラザーズ(スマブラ)部門のにえとの(Nietono)です。

厳しい状況が続く中、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 今回は、今年のゲーム業界だけではなく、世界中を混乱の渦に巻き込んだ新型コロナウイルスがスマブラ界にどんな影響を与え、そしてその空白の時間に私が何をしていたのかを語っていきたいと思います。

オフライン対戦がなくなった厳しい現実

Nietono にえとの スマブラ
オフラインでの対戦に臨むaMSaさん(左)とにえとの選手

スマブラは、オンライン対戦とオフライン対戦では「別ゲー」と言われるぐらいゲーム性が変わります。そして、僕たちプロゲーマーの主戦場はオフライン対戦でした。コロナの影響でそれが半年ぐらい無くなってしまったわけで、じゃあどうするのか、という現実をいきなりたたきつけられました。

まあ、オンライン対戦もゲーム性が変わるだけで練習としては十分なのですが、コロナが流行し始めた当時は、いつ終わるかもわからないこの期間をオンラインの練習だけで過ごして良いものかと悩まされました。幸い僕は、スマブラ勢とルームシェアをしているので、大会が無くてもオフラインの環境で対戦ができることもあり、オンラインを増やしつつ、ルームメートとオフラインでも練習をしていました。

ピンチをチャンスに変える

ただ、やっぱり、日々の練習においてもモチベーションっていうのは大事なんですよね。
次のオフライン大会がいつ開かれるのかもわからない時に、モチベーションってやっぱり続きにくいと思うんです。

ここ最近ではオフライン大会も少しばかり復活していますが、当時はいつまで自粛が続くのかまるでわからない現状でしたから。

実際、僕の周りの上位勢も自粛で外に出られないのでオフライン対戦がそもそも出来ないし、大会もいつ復活するかわからないしでモチベーションが下がってたみたいで、この機会に、と違うゲームを触っている方が多かったです。

そこで僕は「これは逆にチャンスだな」って思いました。この大会が全く無い期間に強くなれば目標である世界最強に大分近くなるなと。

もちろんモチベーションが続いている人との差はあまり変わらないかもしれないですが、少なくともモチベーションが下がっている人に対しては有利に立てるなと考えました。

幸いにも僕はスマブラというゲーム自体が好きなのと、最終的に世界最強になれればいいっていう考えなので、大会が無くてもモチベーションを落とさずにちゃんと練習が出来ました。

差し返し中心の立ち回りに

Nietono にえとの スマブラ
対戦画面に向かうにえとの選手

では実際にこのコロナ期間にどのような練習をしてきたのかというお話をしましょう。
先述した、「オンライン対戦を増やしつつ、オフライン対戦も取り組む」という部分の内容ですね。

まず、この期間は大会の予定が見えないという、普段ならあり得ないオフシーズンというわけで、自分の中の動きを大きく変えられるなと思いました。出場すべき大会が適度にあると、自分の中の動きを大きく変えるのは結果に響いてしまうので、なかなかできることではありません。


自分が主にやった練習は「差し返し」(※1)を意識してプレーし、納得できるレベルにすることでした。今まで自分は「ガーキャン」(※2)主体の立ち回りだったのですが、それをこの期間に差し返し中心の立ち回りにしました。

これは相手の攻撃をギリギリで避けて攻撃を入れる必要があるので、キャラの理解、間合いの管理、そして反応速度などが必要です。

キャラの理解を深める

キャラの理解については、オンラインで色々なキャラと対戦したり、自分で使ったりすることで理解を深め、オフライン対戦で「ガードを減らし、避けて差し返す」という間合い管理の部分を意識しながら、ひたすら対戦しました。

相手の技の間合いギリギリを保ち、相手が技をスカしたらそれに反応して反撃を入れるといった感じの練習ですね。

後はトレモとかで技を避けた後、どれぐらいのタイミングでダッシュを入れたら反撃を取れるのかも調べました。速すぎるとその技に当たりますし、遅すぎると技の隙を狩ることができないので。

やり始めた頃はひたすらに技を食らい続けてしまい、以前と比べて対戦で負けも増えたのですが、今はそこそこ形にはなってきたなと感じています。

筋トレやランニングも

後は自身の体を鍛えました。筋トレやランニングなどです。週3で筋トレとランニングの日を作りました。

スマブラの大会は海外では2、3日に渡って開かれることが多いのですが、日本は基本的に1日だけで全部やるんですよね。なので、国内大会では朝早くに起きて夜に終わるって感じで、後半疲れちゃって集中力とか続かないなって思って、今のうちにある程度体力をつけようと考えました。

実際、僕は大分痩せているので、筋肉をつけるための増量が一番辛いですが……。無理やり3食を食べて、1日で取るカロリーも今までの倍以上に増やしました。

今ではコロナ対策もしっかりと意識されたオフライン大会とかもちらほら出てきているので、少しずつ普段の日常に戻っていくのかなと思っていますが、先述した練習は続けています。

スマブラでは個人的に新たな課題も見つかりましたが、そろそろ完成が近いなと感じています。ファンの皆さん。期待して待っていてください。

〈用語説明〉

※1 差し返し=技を避けてその後隙に技を入れること
※2 ガーキャン=ガードキャンセルのこと(スマブラ用語)

にえとの(Nietono)

1992年生まれ。ライトノベル「灼眼のシャナ」に登場する武器「贄殿遮那(にえとののしゃな)」が名前の由来。膨大な知識を持つことから、「スマブラの教科書」と称されることもある。国内屈指のピチュー使いとして活躍する。様々な格闘ゲームを得意とし、テレビ番組に出演した際は「ストリートファイター」で出演者とバトルを行い、そのレベルの高さを見せた。