銃爪は□ボタンで引け

「機動戦士ガンダム EXTREME VS. マキシブーストON」(タイトル長っげ!)で久々に「ガンダムVS.」シリーズが移植されたな〜。私のTwitterタイムラインでも、マクギリスやリボンズによる煽り合い宇宙が展開されています。

ガンダムの歴史はロボットアニメやプラモデルの歴史でもあると同時に、対戦ゲームの歴史でもある。みんなも「ガンダムVS.」シリーズに限らず、「ガチャポン戦士」系ゲームや「戦場の絆」「カードビルダー」などで争ってきただろう。私もご多分に漏れずいろいろやってきたし、テレビゲームからガンダムにハマったみたいなところあるんだよね。今日はそんなガンダム対戦ゲーム、もといガンダムeスポーツゲームからお気に入りのタイトルを紹介しちゃいます。

ナツメのゲームは名作です

私が今でも気に入っているのは、ナツメ(※現在の社名はナツメアタリ)が開発した格ゲー「ガンダム・ザ・バトルマスター」シリーズだな。初代「ガンダム・ザ・バトルマスター」は1997年にPlayStationで発売された。MSを追加し、システムが多少変化した続編「ガンダム・ザ・バトルマスター2」も登場したな。あとはパイロットをゲーム独自のキャラから原作のキャラに変更し、ウイングガンダムを追加した北米仕様の「GUNDAM BATTLE ASSAULT」、「Gガンダム」と「ガンダムW ENDLESS WALTZ」のMSが使用可能な「GUNDAM BATTLE ASSAULT 2」。「GUNDAM BATTLE ASSAULT 2」を分割、日本向けにローカライズした「機動武闘伝Gガンダム THE バトル」「新機動戦記ガンダムW THE バトル」。「ガンダムSEED」をテーマにし、北米にてゲームボーイアドバンスで発売した「MOBILE SUIT GUNDAM SEED BATTLE ASSAULT」、それを日本向けにしつつ「ガンダムSEED DESTINY」要素を追加した「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」、PlayStation 2にて発売し、グラフィックがドット絵から3DCGになった「BATTLE ASSAULT 3 FEATURING MOBILE SUIT GUNDAM SEED」などなど……。って列挙したら思ったよりたくさんあったな! ローカライズ移植とかも多いとはいえ。

今回は、特に独自の世界観が魅力的な初代、2について話したい。
ガンダムものの格ゲーといえば、ストリートファイターやサムライスピリッツのフレーバーを感じるアルュメ開発の「機動戦士ガンダムEX REVUE」や、1996年発売ながらガードダッシュやブーストジャンプ、ホバー、ガードバックダッシュなどを備えて格ゲーとして素でおもしろい「新機動戦記ガンダムW ENDLESS DUEL」(これもナツメ開発だ)などが思い出される。正直「ガンダム・ザ・バトルマスター」はそれらに比べると知名度的には一歩譲るものがあるんだが、ガンダムゲーとしてはなかなか唯一無二なところがあってめちゃオススメなんだわ。

僕らが求めたキャラ選だ

本作の一番の魅力は今見ても「スッゲ!!!」って思えるビジュアルのカッコ良さ。各MSはカッチョいいドット絵で描かれたパーツを多層に重ね合わせることでグリグリ動く。このグリグリウネウネ感がめちゃめちゃカッコいい! MSの描かれ方も変にしゃっきりしておらず、面に色気があってとってもセクシーなんだよな。これが見てるだけで悶えるほどカッコいい。

さらにダメージを喰らえば喰らうほどパーツも傷を負っていくというロボット好き垂涎のシステムも実装。どんなにダメージを喰らっても腕がもげたり武器が壊れたりはせず、ただターミネーターのように表面が剥がれていくダメージ表現は冷静に見ると「なぜだ……?」と思わないことも無いんだが、まあそれはそれとしてカッチョいいから問題はまったく無いです。

ダメージに応じて外装が剥がれる! カッチョいい!

MSのセレクトも魅力的だ。ガンダムやZガンダム、ザクにサザビー、νガンダムといった顔ぶれは「順当やね!」という感じだが、そこにクィン・マンサやハンマ・ハンマ、ハイゴッグにアッガイ、ノイエ・ジールまで出てきて「なんだこのゲーム!?」という戸惑いが出てくる。登場MSのある種の無軌道さは、ガンプラが飾られた棚をひっくり返してランダムにつまみ上げたような楽しさがあって、ガンダム好きであればあるほどワクワクしてくる。っていうか私がこのゲームを買ったのは、クィン・マンサが使えるからだからね。クィン・マンサが使える格ゲーなんてこの世に「ガンダム・ザ・バトルマスター」しか存在しないからな!

クィン・マンサVSノイエ・ジールなんてカードも実現する。両者とも当時は立体化やアレンジデザインの機会が少なかった機体だけど、本作でのメリハリがあるプロポーションの妙、パネルラインの入れ方のセンスはすごい

他にもゲームオリジナルデザインながら浮いた感じがしない、絶妙なカッコよさのサイコガンダムMk-Ⅲ、知る人ぞ知る存在ながら発売当時最新ということでラスボスに抜擢されたハイドラガンダムなど、マジでどうかしてるキャラクターセレクトだ。それこそEXVSあたりからガンダムに触れた人でも「ウギャ!!!!」ってなってくれること間違いなしですごいぜ。ハイドラガンダムなんて肩から伸びるアームとかジオングみたいなホバーモードとかもちゃんと再現されてて泣けるんだぜ。

超愉快だわ……

さらに本作独自の世界観とキャラクターがまたいい。舞台は地球外の開拓された惑星、そこに住む賞金稼ぎたち、それを宇宙から管理する軍、抵抗するレジスタンス……といった塩梅で、風合いは異なるもののどことなく「機動新世紀ガンダムX」を彷彿とさせる設定だ。「2」だと月から地球に大量に隕石が落下して地上が崩壊してたりしてますますそれっぽい。発売時期と放映時期も近いし、多少意識してるのかしら?

各MSに搭乗するキャラクターのずらし具合も絶妙で、フルアーマーZZガンダムにまだ年端もゆかない少女、νガンダムに筋肉バカ、ジ・Oに金持ち美女、サザビーに陽気なラッパー……と元ネタを知ってると「なにそれ!?」な組み合わせでおもしろい。農場を経営してるおっさんのラルゴに至っては、核を発射するガンダム試作2号機に搭乗しているなどもはやブラックジョークの域に達している。環境を考えろー!

サザビーのパイロットがこいつというのがすごい。ファンネルも平気な顔して飛ばしてきます

そしてまたキャラデザがカッコかわいくていいんだよね。クィン・マンサのパイロットはサイボーグ(やった〜!)なんだけど、生身でもザクくらいならぶっ壊せそうな重厚なデザインでめちゃめちゃ良いです。

これらの個性あるキャラクターが操るMSの動きも先述のグリグリアクションと相まってものすごくおもしろくて、腕をヨーヨーみたいに操るジオングや、音楽にノリノリのリズムで回転かかと落としやスライディングを仕掛けるサザビーは新鮮かつ魅力的。特にフィン・ファンネルで殴るνガンダムは衝撃的すぎる絵面だ。誰がこんなこと考えたんだよ!!!

フィン・ファンネルを直接ぶつけるνガンダムの衝撃。GNファングかな?

もちろん突飛なアクションばかりが目立つわけでなく、ちゃんと隠し腕を駆使するジ・Oや、「2」ではお腹のハイメガキャノンも放てるようになったフルアーマーZZ、シールドから機雷を放つハンマ・ハンマなど、原作や設定に準拠したアクションももりもりやってくれるので本当に触っていて楽しい。ボタンを押すとキャラがカッコよく動いてくれて楽しい! という格ゲーの良さをものすごく活かした良ゲーだと思うぜ。

現行機移植なんてあるのかな

ただ、惜しむらくは格闘ゲームとしては若干大味なんだよね〜。ガードを巡る攻防とか少なくて、対戦でもガッツンガッツン殴って先に殺せ! みたいなところがあって、ヒリつくような読み合いとかは無い感じが。一応全キャラにガード不能攻撃があったりとか工夫してる感もあるんだけど……。対戦ツールとしてはもう一歩な感じが惜しい。

とはいえガンダム好きならゲラゲラ笑いながら遊べる良作eスポーツゲーなことには偽りないので、新作は無理でも現行機向けに配信するとかしてもらって、現代でも遊びやすい環境ができるといいな〜と願うばかりだぜ。

また、今から本作を中古で買って遊ぼうという人たちにはちょっと注意しておきたいんだけど、どうも「ガンダム・ザ・バトルマスター」も「2」も、PlayStation 3だとBGMが正常に鳴らない不具合があるっぽい。この記事を執筆するために久々に起動したら全然音楽鳴らなくてビックリしちゃった。遊ぶなら初代PlayStationかPlayStation 2で遊ぶのがオススメです。BGMもめちゃめちゃカッコいいからさ、このゲーム……。

ほんじゃ珍しくガンダムについてペラペラ喋り倒してしまったけど、本日はこの辺で。