朝は早起きしてゲームをした少年時代

DetonatioN Gamingの大乱闘スマッシュブラザーズ、略してスマブラ部門のNietono(にえとの)です。生まれは広島、育ちは福井です。

親の仕事先の関係でゲームに身近な環境があり、生まれる前から自宅にはスーパーファミコンがありました。そのため、物心つく頃にはゲームを触っていたようです。

おかげで、小学生の頃からゲームにはどっぷりとハマりました。1999年に初代スマブラである「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」が任天堂から発売されました。対戦ゲームはこれが初めてでしたが、当時から負けず嫌いな私は「対戦」という部分にガッツリハマってしまいました。

ただ、親には早寝早起きをするよう言われていました。夜遅くまでゲームをしてはいけなかったので、とりあえず寝る時間までゲームをして寝ると、朝は親より早く起き、学校に行く前にリビングでゲームをするぐらいのゲームっ子でした。

「福井最強」のはずが……井の中の蛙

プレー画面を見つめるNietono選手

ガチで競技を意識し始めたのは、高校1年生だった2008年に発売された「大乱闘スマッシュブラザーズX(スマブラX)」からです。スマブラXからネット対戦が可能となったのが大きいです。

その時、地元では「最強」を名乗っていた自分が「井の中の蛙」だったことを知りました。たぶん福井県内でも最強ではなかったのでしょう。

そして、負けず嫌いだったことで、「大好きなスマブラでは一番じゃないと嫌だ!」という理由のもと、ひたすら対戦と反省と予習を繰り返し、まさに勉強のようにスマブラをしていました。ちなみに学校の方の成績は良くなかったですが……。

ただ、福井では大会が全くありませんでした。スマブラをガチでやりたいと思い、大会が盛んな東京へ行くことを決意し、東京の大学に進学しました。

上京が転機に、プロへの道

当初、スマブラ界では予選落ちぐらいの実力でしたが、1年かからずにオフ大会(ヌマブラ)で優勝できるようになりました。その次の年に行った初めての海外大会である「Apex2012」では、 「大乱闘スマッシュブラザーズDX(スマブラDX)」で準優勝をすることができたのです。

そして、14年に「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS(スマブラ3DS)」が発売されると、初めての大会(ウメブラ)で優勝することができました。そして、DetonatioN Gaming(当時は「チームDetonatioN」)に声を掛けていただき、14年11月に加入。それ以来、プロとして活動をしています。

プロになってからは国内の大会で上位入賞や優勝を経験。18年には、格闘ゲームの国際的な祭典である「EVO」で3位に入賞しました。18年発売の「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(スマブラSP)」でも日本の最前線を走りました。19年のEVOでは惜しくも9位でしたが、世界の舞台で戦っています。

友だちとわいわい楽しめる魅力

スマブラシリーズは、たくさんの友達とわいわい楽しめるという点でゲームの入り口の敷居がとても低く、誰でもこのゲームを楽しむことができます。自分も競技者ですが、一人のスマブラファンなので、アイテムあり乱闘などで遊んでいます。そのおかげか、競技人口は他の格闘ゲームよりとても多いと言えます。

ゲームを軽く触ったことがある人なら、顔なじみのキャラたちが戦っているのは観戦する側もとても盛り上がると思っています。競技として見る1対1は、自由度がとても高く、やればやるほど難しいことを要求されるような深みがあります。また今作からはエフェクトなどが派手になり、攻守がわかりやすくなりました。

「教科書」は妥協を許さない

プロゲーマーとして大切にしていることは、世界最強になるために日々ストイックに過ごすことです。ルーティンを組み、それに沿って日々練習しております。スマブラの研究や精神面、肉体面でも強化を図っています。プレーもスマブラの深みを見せるために、妥協は許さず、自分のできる範囲は全てやろうと思っています。

ただ、現在のスマブラ界はオフ大会やオフ会が全くない状態です。オフでの対戦ができないため、技術面の向上が難しいです。

このため、自粛期間中はメンタルや肉体の強化に力を入れていました。実際、メンタル面の強化を感じるのはオフ大会が開催された時にわかりますが、肉体面は日々の筋トレで鍛えられていると思っています。大会は一日中行われることも多いので、トーナメントの上の方で集中力を保つには体力は欠かせません。

人事を尽くして天命を待つ

座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」です。「できることはやり切った上で、その結果がどうなるかは天に任せる」ということです。逆に言うと、人事を尽くしていないのであれば天命すら待てないと思います。常にスマブラのためにできることをやり切ることを意識して過ごしています。これこそがスマブラ愛です。

コロナ禍が落ち着き、大会がまた頻繁に行われるようになったら、キャラ対策を進めたいですね。自分はキャラ対策には自信があり、対策ができているキャラにはまず負けません。対策を全て完成させ、人事を尽くしたいと思っています。

YouTube動画【DNG PLAYERS】の一場面より

Nietono(にえとの)

1992年生まれ。ライトノベル「灼眼のシャナ」に登場する武器「贄殿遮那(にえとののしゃな)」が名前の由来。膨大な知識を持つことから、「スマブラの教科書」と称されることもある。国内屈指のピチュー使いとして活躍する。様々な格闘ゲームを得意とし、テレビ番組に出演した際は「ストリートファイター」で出演者とバトルを行い、そのレベルの高さを見せた。

【DNG PLAYERS】#7 ショートドキュメンタリー Nietono編 ~プロゲーマーのメンタルコントロール~