シンプルにうれしかった

――e日本代表に選出されたときの気持ちを聞かせて下さい。

本当は代表選考会があったのですが、コロナウイルスの影響でなくなってしまったので、複雑な面はありましたけど、初めてのサッカーe日本代表になれたというのはシンプルにうれしかったです。

――名前のNasriの由来を教えて下さい。

元フランス代表のサミル・ナスリ選手です。中学生くらいのころからマンチェスター・シティが好きだったので。プレーはもちろんなんですけど、問題児な感じもなんか憎めないというか。もったいないじゃないですけど、「THE天才」という感じの選手が問題児というのも、唯一無二な感じであこがれる一面でしたね。

――では、その名前で活動しているのは誇らしいことですか?

そうですね。でも、ちょっとややこしくて申し訳ないなあと時々思いますね(笑)。

――FIFAを始めたのはいつぐらいですか?

「FIFA 15」からなので5年前ですね。家電量販店の体験コーナーみたいなので初めてPS4のFIFAを友達とやって。全員実名だし、演出もすごいし、ということでひかれて。これは買いたいなと思って。バイトしてお金貯める期間があったので、購入まで結構時間がかかっちゃいましたけど。

コロナの影響があっても「運が良かった」

岡崎慎司選手(右)とともに国際親善試合に出場したWeb Nasri選手

――コロナ禍での代表活動は予想とは違っているのではないでしょうか。いまの状況をどう思っていらっしゃいますか?

例えば僕の場合、4月に岡崎慎司選手とタッグを組んでアジア4カ国・地域による国際親善試合「StayAndPlay eFriendlies」に出たり。普通のスポーツがやっていない間はeスポーツが逆に普段より注目されて、いろいろ取材を受けたり番組に呼ばれたりというシーンが前に比べて多かったので。その面に関しては運がよかったのかなと思います。マイナスではなく、プラスにとらえています。

――岡崎選手と出た大会が、サムライブルーを着て出場する最初の試合だったと思いますが、あのユニホームを着ると気持ちは違いますか?

あのときは全く実感がなかったので、なんか日本代表だという感じはしなかったですけど。岡崎選手としゃべったりしたときに、日本代表だから、というのがあったので、すごく緊張しましたね。

――代表としての心構えなど、岡崎選手から学ぶことはありましたか?

とにかく人柄が良かったです。偉そうにどっしりしている感じではなくて。自分も人によって態度を変えずに、ということは考えましたね。

――SNSなどの反応はご覧になりましたか?

はい。でも、あの大会はFIFAをやってる人というより、リアルサッカーを応援している人が見ていたという感じだったので、ツイッターとかではあまり反応は見かけなかったのですが、生配信中のYouTubeのコメントとか見たら、いつも見てくださっている層とは違う層の方が見てくださっていたなと。新しい層の方に見て頂けたのかなというのは感じました。eスポーツ・サッカーを知らない人に見てもらういい機会だったと思います。

世界のトップと何が違うのか

国際親善試合に出場したWeb Nasri選手

――大学生活もあるなかで、日々の練習はどうされてますか?

練習というと少し違うのですが、基本的に誰か分からない人と対戦するのがFIFAはほとんどで、時間が合えば強い人たちと練習試合を組むという感じ。付き合ってくれる人を探して時間が合うときにたまに、くらい。やるときに1、2時間という感じです。

――それでどうしてそんなに強いんですか?

強くなってからはこんな感じですけど、強くなる前はずっとやっていましたから。

――自分の性格をどう思っていますか?

本当に真面目じゃないな、と思いますね(笑)。時間にルーズなのは分かっているんですけど、直らないところとか。ちょっとふざけちゃうところとか、真面目にやらなきゃいけないところで。よくない、って分かっているんですけど直らないです。

――世界で戦う上で、足りないとか必要だと思っていることは?

1月に出た大会もベスト16でしたし、負けた相手も2位、3位みたいなトップの中のトップの選手だったので、運悪くという感じでした。実力差という意味では、十分戦えるのかなと思うんですけど。場慣れとかトップの中のトップにどう食い込めるかが、いまの課題なのかなと思っていて。ただトップの中のトップの選手と何が違うか本当に分からなくて。なぜか強い、何か特別なことしていないのに、なぜかアイツ勝ってるなという感じなので、そこを頑張って研究してというのが課題ですね。

1月の大会に初めてコーチを連れて行ったのですが、そこでうまく出来た。コーチが必要だなというのは前から思っていましたし、いてよかったなというのが感想でした。代表でも必要だと思います。大会によってはe日本代表の3人目、リザーブの選手がコーチ役を担うかもしれません。

課題は集中力とメンタル

e日本代表のWeb Nasri選手(左)とfantom選手

――同じe日本代表のfantom選手はどういう存在ですか?

すっごい真面目なので、託せるというか、タッグを組んだとしても頼りになるだろうなという存在です。

――fantom選手は日本のエースはNasri選手、とおっしゃっていました。

(小さな声で)そうかも知れないですね・・・。今のところは、はい、自分で言うのもあれなんですけど(笑)。

――2人でどういう話をされるのですか?

2人というより、何人かで集まってなのですが、以前は戦術の話や練習試合をするとか。大会予選とかアジアで戦うんですが、そのときは勝った負けたの報告とか、こいつはどうだったとかどういう強さだったとか、どういうプレーばかりしてくるとか、お互いプラスになるようなことを話しています。

オンラインインタビューに応じるWeb Nasri選手

――世界大会で海外の選手と対戦して感じることは何でしょうか?

世界の普通の選手には、まあたぶん勝てるくらいの印象でした。ただ、トップの中のトップの人には自分のディフェンスの人数がなぜか足りないという場面を作られるので、そういうところはすごいなと思います。自分の課題としては集中力だったりメンタル面だったりとか、もったいない負けというのをなくさなきゃなというのは世界大会で思いました。

――改善点があるということは、まだ強くなれるという感じていらっしゃるんですね。

はい!

――日本代表として今後の活動や思いは?

本業というか、e日本代表としてFIFAの大会に出たい、というのが一番にあるのですが、それがなくともe日本代表としていろんなメディアに露出することは、もっと頑張っていこうかなと思っています。

――プレッシャーは感じませんか?

一応、リザーブ含めて3人いるので分散されるって感じで。その分、プレッシャー少なくできてますね。

サッカーe日本代表

5月に開催予定だった24カ国の対抗戦である「FIFA eNations Cup 2020」のために創設されたサッカー日本代表の新たなカテゴリー。代表選手は国内予選で決定する予定だったが、予選大会の中止に伴い、「EA SPORTS FIFA 20 GLOBAL SERIES」ランキングで上位だったWeb Nasri選手とfantom選手の2名が選出された。

Web Nasri選手は鹿島アントラーズ所属で、主な戦績は以下の通り。

FIFA18シーズン: Global Series Playoffs(世界大会)ベスト4、FIFA eWorld Cup 2018本戦出場

FIFA19シーズン: SONYコンチネンタル杯日本予選優勝、本戦ベスト8、Licensed Qualifier Event(世界大会)準優勝

FIFA20シーズン: FUT Champions Cup #3(世界大会)ベスト16