DetonatioN FocusMeが優勝し、4連覇を達成した「LJL 2020 Spring Split」決勝からはやくも1ヶ月がたち、「Summer Split」の開幕が近づいている。

「League of Legends」のプロシーンにおいて、Summerの重要性はSpringとは比べ物にならない。理由はもちろん、Summerには世界大会「Worlds」への出場権がかかっているからだ。とりわけ今年はSpring優勝チームが参加する国際大会「MSI」が中止になり、LJLのチームが世界の強豪とガチで戦うチャンスはWorldsだけ。Summer優勝の重要性はますます上がっている。

各チーム、成長の余白あり

LJL 2019 Summer Split最下位となったSHG(LJL公式Instagramより)

まずはSummer展望の基盤となるSpringの順位を確認しておこう。

1位:DetonatioN FocusMe(DFM) 12勝2敗
2位:Sengoku Gaming(SG) 9勝5敗
3位:V3 Esports 8勝6敗
4位:Rascal Jester 7勝7勝
5位:AXIZ 6勝6敗
6位:Crest Gaming Act 5勝9敗
7位:Burning Core(BC) 5勝9敗
8位:Fukuoka Softbank Hawks Gaming(SHG) 4勝10敗

1位でレギュラーシーズンを駆け抜けたDFMはプレーオフ初戦でSGに敗れたものの、再戦となった決勝では危なげなく勝利を収めた。やはり地力では頭ひとつ抜けた存在と言える。その他のチームを含めても、パフォーマンスと順位が大きく乖離したチームは見当たらない。つまり、Summerを予想する上でもこの順位がベースとなる。

それを踏まえてSummerの状況を予想していこう。

まだWeek1のロスターは発表されていないが、スタメンレベルで現時点で判明している変更はBCのMID、Rokiの引退。韓国人選手を相手に一歩も引かない稀有な日本人MIDレーナーの1人だっただけに影響は大きそうだ。

チームのもう1人のMIDレーナーEugeoはSpringがLJLデビューかつまだ18歳の若さながら、昨年のScouting Groundsでもチャンピオンの幅とフィジカルに対する評価は軒並み高かった。活躍のハードルは低くはないが、同時に期待を感じさせるプレーヤーだ。

その他のチームの中で、Summerで大きく順位を上げる可能性を秘めているのはSHGだろう。上位予想する人も多い中で、Springはまさかの最下位と期待に応えられなかった格好だが、2人のルーキーと1人のコンバートを抱えてスタイルの確立に苦しんだと考えれば、成長の余白は8チームの中でも大きいはずだ。エースDasherをどう活かすか、まずはその形を見つけたい。

SG、V3は台風の目となるか

LJL 2019 Summer SplitでのSG Blank選手(LJL公式Instagramより)

上位争いは、依然DFMがリードを保っていると考えるのが自然だろう。

たしかにプレーオフで直接対決したSG、V3ともにDFMからゲームを奪っているし、SGは一度は勝利している。どちらのチームにも、そして4位以下のチームにも一発勝負でDFMに勝つポテンシャルはある。7位、8位のチームですら1つの戦略、1つのミスを生かして上位陣を倒す可能性があるのが今年のLJLだ。

それでも、Springの優勝カップはDFMの手に収まった。

実は筆者は、準決勝・決勝の前に1ヶ月期間が空くと聞いた時、その時間は1年半同じメンバーで連係を深めてきたDFMよりも、今年から組むメンバーが多いSGやV3に有利に働くと考えた。

しかし結果的に、その時間を最も有効に使ったのはDFMだった。

プロシーンでチームの戦術の幅を広げるには時間がかかる。チャンピオンプール1つとっても、プレーヤーがそのチャンピオンを使えるだけでなく、チームメイトがそのチャンピオンのできること、できないことを正確に把握する必要がある。そしてDFMにはそういう「とっておき」がいくつもある。

Spring決勝でいえば、Ceros選手のハイマーディンガーやジグスはもちろん、Steal選手のキンドレッドなどがそれに当たる。レギュラーシーズンに一度も使っていなかったものを大一番に向けてスムーズに準備できるのは相互理解の深さと広さのなせる業であり、積み上げた時間のアドバンテージはそう簡単には崩れない。

月並みだが、Summerも上位争いの中心はDFMになるだろう。それに対して他チーム、特にSG、V3らの上位チームがどう挑むか。目の前の1戦1戦に勝ちながら、プレーオフのために長期的に地力を上げていく作業を続けた先に、下剋上が待っているだろう。

LJL公式サイトより

Summerは13日から7週に渡って開催されます。8~9月にプレーオフが開かれ、決勝戦は9月6日に行われます。Week1はオンラインで開催され、以下のチャンネルで視聴できます。

【配信チャンネル】
・Mildom

・OPENREC.tv

・Twitch