研究目的でも絶対に見返さない試合

――練習ではバッティングとピッチングの2軸を大切にされているとのことでしたが、マインド面で大切にされていることはありますか?

チームでの練習以外だと、感想戦に近い反省会を大切にしています。試合を振り返って、反省点を洗い出しつつ、それぞれの良かった点なども言い合います。

反省点を洗い出す作業って、突き詰めて考えると殺伐としてしまうじゃないですか。どうしても至らなかった点やミスを見つける作業になるので、どうしてもチームの雰囲気に悪影響を与えます。かと言って、反省せずに妥協するなんて絶対にあり得ません。

だから、お互いの良かった点もしっかり言い合うようにしています。モチベーションの調整も重要な要素だと考えているので。

――では、今このタイミングでこれまでの試合を振り返ったときに、最も記憶に刻まれている「悔しかった出来事」というのは何でしたか。

2018シーズンのeリーグ代表決定戦で負けたことですね。かなりボコボコにされてしまったんですけど、あれは本当に最悪でした。

僕は基本的に負けた試合を自ら見返そうと思うことは無いんですが、それでも研究のために必要なら見返します。ただ、あの試合だけは絶対に見返しません。

――それほどまでに悔しい試合だったと。

個人的に、自分は「eBASEBALL プロリーグ」のプロプレーヤーの中でもトップ層にいるっていう自覚があるんです。そして相手も「eBASEBALL プロリーグ」のトッププレーヤーだということも強く認識しています。

その関係性の中で勝ち続けられることはほぼあり得ません。もちろん全ての試合に勝つ気で臨んでいますけど、全勝することは現実的には難しい。ただ、たとえ負けたとしても、僅差で負けたいんです。「良い試合をしたい」という思いがあります。

しかしあの試合は違いました。圧倒的な試合内容で負けてしまった。もう、ボロ負けです。2018シーズンも2019シーズンもボロ負けの試合は一切なかったので、やっぱり今思い返しても悔しいです。

――逆に最も記憶に残っている「嬉しかった出来事」についてはいかがでしょうか。

一番嬉しかったのは、2018シーズンのeドラフト会議で、ジャイアンツにドラフト1位で指名されたことですね。昔からジャイアンツが大好きだったので、指名された時のことは絶対に忘れられません。

2019シーズンで優勝したことや、MVPに選ばれたことももちろん嬉しいんですけど……「ジャイアンツのドラフト1位」っていう響きが感動的で。だって、日本一はもう1回獲る機会がありますけど、ドラフト1位指名は人生で1回しか無いですから。

これからも「パワプロ」一筋

舘野弘樹選手、自身のコントローラーが展示されている野球殿堂博物館で

――ちなみに舘野選手は色々なゲームを嗜まれると聞きます。「パワプロ」以外のゲームでも活躍する自信はありますか。

いやー、無いですね。昔はそれこそ色んなゲームを一日中ひたすらプレーしていましたけど、今はちょっとできません。「パワプロ」を離れてた時期は他のゲームもやっていましたが、「パワプロ」以外のゲームを極めるほどの自信はありません。

そういう意味でもチームメイトのたいじ(吉田 友樹)さんは「パワプロ」と「スプラトゥーン」で活躍したので、やっぱりすごいなって思いますね。

――となると、やはり今後も舘野選手は「パワプロ」一筋ということですね。

もちろんです! 2019シーズンは優勝して、MVPも取れて、成績が凄く良かったわけですが、何よりも今は皆で楽しくゲームができたのが本当に幸せでした。

仲間同士でほぼ毎日、通話しない日はないみたいな感じで。シーズン中もずっと喋ってプレーしていましたが、プライベートでも一緒にご飯を食べたりして。シーズンオフ中はチームの垣根を越えて、別チームのプレーヤーとも付き合ったりもしているので。楽しくてしょうがないです。

僕自身が決められることではないですが、今後「eBASEBALL プロリーグ」をやっていけるのであれば、ずっとジャイアンツでやっていきたい願望はあります。僕の家族も一緒に楽しく応援してくれていますし、「パワプロ」は僕にとって最高のゲームです!