マレーシアでは「ゲーム実況」が脚光

3月16日に「活動制限令」が発表され(在マレーシア日本大使館からの説明はこちら)、国民の外出や企業の経済活動などが罰則つきで厳しく制限されているマレーシア。
クアラルンプール在住のりつ(Ritsu Lee)さん(23)によると、ゲーム実況などのコンテンツに注目が集まっているそうです。

りつさんは、日本語、中国語、マレー語、英語、広東語の5言語を使いこなす中華系マレーシア人。
クリスク・マレーシアで、東南アジアを軸としたウェブマーケティングのディレクターを務め、コラムでマレーシア情報を伝える仕事をするかたわら、プライベートではご自身でゲーム実況動画を配信しています(りつさんのYouTubeチャンネルはこちら)。
4月1日付のコラムでは、世界と東南アジアのゲーム実況事情について書かれていました。

日本もそうですが、人との対面のつながりが制限されている現状。
ゲーム実況は、ネット経由で人とのつながりや交流の場を作れることから注目されているそうです。
老若男女問わず、幅広く楽しめる多様性のあるコンテンツがそろっていることも、大きな魅力の一つだと言います。

「私は外出ができないので、好きなことに費やす時間が増えました。読みかけだった小説を読み終えたり、半年前にクリアできなかったゲームを攻略情報を見ながらクリアしたり。特に私の場合、YouTubeの視聴時間とネットサーフィンの頻度が増加し、普段は1日あたり平均4時間ほどだったのが、今では7時間以上、ネットと向き合っている日もあります」と語ります。

マレーシアでも、コロナウイルスの影響で仕事が少なくなった芸能人やインフルエンサーが、YouTubeに動画を出したり、Instagramでライブをしたりと多くのプラットフォームで活動の幅を広げているそうです。
そのような中、もともと知名度のある彼ら彼女らがゲームを一緒にプレーすることを呼びかけると人が集まりやすく、よりゲーム動画への注目度が上がる、という背景もあります。

PUBG、フォートナイト、そして本田翼

マレーシアのゲーム実況ではもともと、「PUBG」「フォートナイト」などFPS/TPS系のものや、「モンスターハンターワールド」が特に人気でしたが、りつさんは在宅時間が延びたことをきっかけに、国内でますますプレーヤーや実況視聴者が増えているように感じているそうです。

マレーシアのゲーム実況動画の第一人者のLaowu老呉さんも、「PUBG MOBILE」の動画をアップしている

りつさん自身がよく視聴する実況や、注目する実況者についてもうかがいました。
「私自身がよく視聴するのは、明日香チャンネルの『スーパーマリオメーカー2』、NRG Aceuの『Apex Legends』、はんじょうの『スプラトゥーン2』の実況動画です。特に明日香チャンネルは、人気がとてもあります」

タレントの本田翼さんのゲーム実況動画が人気を集めていることもご存じでした。
「もともと、本田翼さんのことは日本のエンターテインメントを紹介している中国語ウェブニュースサイトで知っていましたが、ゲーム実況の活動を始められてからは、さらに注目するようになりました。マレーシアで日本の実況動画に興味を持っている人でしたら、多くの方が知っている存在だと思います」
りつさんが日本語に堪能であるという事情もありますが、ゲーム実況が言語や国の壁を越えて多くのユーザーに届いていることが垣間見えます。

りつさんによると、そこでしか知り得ない裏技や攻略法などの情報を発信している実況、更新頻度が高く、毎日情報を更新している実況がマレーシアで人気となっているそうです。
「今までいろんな実況を見ましたが、日本人の実況動画は裏技情報なども多く、私は最も頻繁に視聴しています。マレーシアには中華系以外に、マレー系、インド系などの住民がいますが、中華系やインド系の配信者は話術で笑わせる方が多い一方、マレー系の方は表情だとかもう少し素朴な面白さを特徴としている方が多い印象です」と話しています。