10代、20代の若手が次々と現れるプロゲーマーの世界で、40歳を超えてなお戦い続けているのが、日本で3番目にプロとなったsako選手です。マネジャーを務める奥様のakikiさんとともに、sako選手のゲーマーとしてのルーツをうかがいます。

始めてプレーしたTVゲームは「ロマンシア」

――sako選手は大阪での活躍が有名ですが、生まれもそちらなのでしょうか?

sako:いえ、生まれたのは鹿児島なんですよ。
3歳までそこで暮らして、親の仕事の都合で大阪に引っ越したんです。
そのまま20年近く住んでました。

akiki:私は2016年まで関西方面にいて、2017年は埼玉、2018年からは東京です。

――sako選手がゲームを始めたのはいつごろなのでしょうか?

sako:初めてゲームを遊んだのは3歳の時ですね。
家から歩いて1~2分のところにゲームセンターがあって、そこによく姉に連れていってもらっていました。

akiki:お義母さんからうかがったんですけど、スマートボールっていう1回10円のピンボールみたいなゲームをやらせたら一気にはまってしまったそうなんです。
「あれが間違いだったと思うのよ」っておっしゃっていました(笑)。

――間違いではないと思いますよ!

akiki:結果としては良かったですよね(笑)。

sako:家庭用だと自分が幼稚園くらいのころに、うちのおとんが「MSX」っていうパソコンをゲームやるために買ってきたんです。
でも、あまりにも難しくて全然やらなかったんで、「やらへんなら俺がやるわ」と「ロマンシア」(注1)っていうゲームを半年かけてクリアしたんですよ。
攻略本無しで(笑)。

――あの難しい「ロマンシア」を幼稚園のころにクリアしたんですか!?

sako:家族は横から口出しするだけで、9割くらい俺が「ああちゃうか、こうちゃうか」ってやってました。
他にも「ザナドゥ」(注2)ってゲームをやったかな。

――小さいころから筋金入りのゲーマーだったことがよく分かりました(笑)。

sako:今もあんまり他人のプレーは見ないで、自分で考えて戦略を組むのが好きなんです。
格闘ゲームもそうやけど、RPGとかもひとまずクリアしてから攻略本を見て、知らない情報があったら「こういうのがあったんや」と次のプレーで採り入れたりしています。
単に本を読んで決まった道順に進むんじゃなく、自分で本を作るようなスタンスでゲームをやってきたので、発想力はもともとあったんかなって思います。

チームのトレーニングルームでプレーするsako選手
チームのトレーニングルームでプレーするsako選手

「ヴァンパイアセイヴァー」で有名に

――sako選手と言えば「ヴァンパイアセイヴァー」(注3)での活躍が有名です。特にバレッタ(注4)のコンボの中にはsako選手しか出来ないものがあります。

sako:バレッタのコンボはあまりにも難易度が高すぎて、存在は知られていたんですが誰も実戦でやろうとはしなかったんです。
それでどうやったら実戦で組み込めるのかを考えました。
連続技だけずっと家のセガサターンで練習して実戦で試すことを繰り返して、形になったのが2~3年後でした。
で、同じゲーセンにもう一人、めっちゃ強いkajiくんっていうプレーヤーがいたんですが、彼がすごく顔が広い人で、「うちのゲーセンに面白いバレッタ使いがおるで」ってふれ回ってくれたおかげで、猛者たちが集まるようになったんですよ(笑)。
そのメンバーと仲良くなってコミュニティーができて、武者修行のために東京遠征もしました。
そういう流れで200人くらいが参加した大会に出場して、2位になって一気に有名になりました。

――遠征というのはネット対戦の無い時代ならではですね。

sako:どこにどんな強い奴がいるのかわからなかったので、道場破りみたいな感じですごく楽しかったですね。
地元のゲーセンだったら勝てるんですけど、違うところに行くと心をボコボコにされるくらいやられたりして、それが逆にモチベーションになったりしていました。

akikiさん
akikiさん

配信は思いついたままやるのが結構楽しい

――最近はTwitchで様々なゲームのプレー動画を配信されていますが、タイトルはどう決めているのでしょうか?

sako:自分のやりたいゲームを思うままにやってるだけですね。

akiki:本来、テーマはあった方がいいと思うんですよ。Twitchさんは「いま話題のゲームをやったらどうか」とアドバイスを下さったりするんですけど、「俺はやりたいゲームしかやらない」と(笑)。

sako:懐かしいゲームとか急にやりたくなるじゃないですか。
思いついたままにやるのが結構楽しいので。

――最高のポリシーですね(笑)。

akiki:配信を見てくださるファンの方から「sakoさんがやりたいゲームをやらせてあげてください」というDMが送られてくることがあるんですよ。
でも大丈夫です。
配信しているゲームが、いまsakoがやりたいゲームです(笑)。

(注1)1986年に日本ファルコムが発売したアクションアドベンチャーゲーム。謎解きが極めて理不尽で難易度が高いことで知られる。キャッチコピーは「かわいさ余って、難しさ100%」。
(注2)1985年に日本ファルコムが発売したアクションロールプレイングゲーム。日本国内のパソコンゲームとしては破格の40万本を売り上げたヒット作。当時のゲームとしてはアイテムや数値の管理が極めて複雑で、システマティックな攻略が要求される硬派な作品。
(注3)カプコンが発売した2D対戦格闘ゲーム「ヴァンパイア」シリーズの第3弾。
(注4)「ヴァンパイアセイヴァー」に登場するプレイアブルキャラクター。赤ずきんちゃんを思わせる風貌ながら、隠し持った火器を使いこなしてモンスターを狩る冷酷非道なハンター。

「ストリートファイターV」について

「ストリートファイター」シリーズは、1987年に業務用ゲーム機として第1作目を発売後、1991年発売の「ストリートファイターII」において大ヒットを記録しました。革新的な対戦システムが話題を呼び、家庭用ゲームソフトでは全世界でシリーズ累計 4,400万本(2019年12月末日時点)の出荷を誇るなど、対戦格闘ゲームというジャンルを確立。登場から 30年経た今なお世界中で人気を博しており、eSportsにおける格闘ゲーム分野を牽引するタイトルとなっています。「ストリートファイター」シリーズ史上初の「PlayStation®4」ユーザーと PC ユーザーが対戦できる「クロスプラットフォーム」プレイの導入を実現しております。

最新作は2020年2月14日発売の「ストリートファイターⅤ チャンピオンエディション」(PS4®/PC)になります。http://www.capcom.co.jp/sfv/

sako

世界有数のテクニックを持つ技巧派プロプレーヤー。現在はプロチーム「FAV gaming」に所属。国内外の数々の大会で好成績をおさめ、2013年にはCAPCOM公式世界大会「CAPCOM CUP」を制し、初代世界王者の座に輝く。「ストリートファイターV アーケードエディション」ジャパン・eスポーツ・プロライセンス保有者の中で国内最年長。「EVO JAPAN 2020」では3位に入賞するなど、技量にますます磨きをかけている。

akiki

sako選手の妻で、マネジャーも務める。Twitterでsako選手の動向や対戦格闘ゲーム界隈の情報を発信し、ファンと交流。Twitchでの動画配信にも積極的で、sako選手が参戦している大会の応援配信もする。長く活動してきた経験から、後輩たちの相談に乗ることも。