毎年ラスベガスで開催される「EVO」は、格闘ゲームを競技としてプレーする人なら誰しもが憧れる、格闘ゲームの世界大会です。ネット配信を通じた観戦の楽しみ方を紹介していきます。

EVOとは

「格闘ゲームの祭典」とも呼ばれる「EVO」の注目度は凄まじく、昨年開催された際のネット配信では、ピーク時に25万人近くの視聴者が集まったほどです。

主催者側は予定通り開催できるかコロナウイルスの影響を注視していますが、今年の「EVO」は7月31日~8月2日にかけての開催が予定されています。その熱狂を肌で感じるなら現地で観戦するのが一番ですが、ラスベガスまで行くのはハードルが高いと思う方がほとんどでしょう。

そんな方でも手軽に「EVO」の盛り上がりを体感できるのが、ネット配信を通じた観戦です。格闘ゲームのプロシーンに馴染みが無い方や、大会の観戦をしたことが無い方でも「EVO」のアツさを感じられるよう、配信の楽しみ方を紹介していきます。

観戦するゲームを決めよう!

今年の「EVO」では全9タイトルがメインの大会として開催されますが、全てを横断して見るよりは自分の好きなゲームの大会に絞って追いかける方がおススメです。
そうすることで、選手たちの間で繰り広げられるドラマや因縁が、自然と見えてくるはずです。

9タイトルの中に遊んだことがあるゲームがあればそれを追いかけるのがいいでしょう。

もし無い場合は、競技人口が多くルールもシンプルな「ストリートファイターV チャンピオンエディション」(以下ストV)を観戦するのがおススメです。

「ストV」は数ある格闘ゲームタイトルの中でも、特に激しい心理戦が繰り広げられるゲーム性が特徴です。ベテランプレイヤーがプレッシャーの重さから心理戦で後手に回ってしまい、勢いのある若手プレイヤーに圧倒されてしまう……そんな番狂わせが見れるのが「ストV」の魅力です。

昨年のEVOの様子。かずのこ選手(中央左)VSえいた選手(右)(撮影・スサキリョウタ)

選手のバックグラウンドを知ることで、観戦に深みが出る!

大会を追うときにオススメしたいのが、気になる選手を集中的に追いかけること。ただ観戦するのではなく、応援する選手を決めていると、より試合を楽しめるはずです。

応援する選手の基準は人それぞれです。日本人選手を応援するのもいいですし、自分と同じキャラクターを使っている選手を応援するのもいいでしょう。

昨年のEVOの様子。SonicFox選手(手前)VS GO1選手(奥)(撮影・スサキリョウタ)

例えば筆者であれば、「ストV」部門に出場予定のときど選手が推しです。

筆者がときど選手を追いかけたくなる理由は、eスポーツ界でも他に類を見ないくらいのストイックさがカッコいいからです。

ときど選手(撮影・志田彩香)

ときど選手は「東大卒プロゲーマー」として有名ですが、ときど選手がeスポーツ界に身を投じる決断をした当時、プロゲーマーの認知度は今とは比べ物にならないほど低いものでした。

そんな状況の中、ときど選手は東大卒生に与えられる様々なエリート進路を差し置いてプロゲーマーに。その決断を支えたのは、ときど選手のゲームへの熱い情熱です。

ときど選手はゲーム内の練習に留まらず、筋力や反射神経のトレーニングも取り入れていることで有名ですが、このストイックさは全てゲームに対する情熱に裏付けされているのです。

CAPCOM Pro Tour アジアプレミア 2019でのときど選手(撮影・スサキリョウタ)

そんなときど選手の「EVO」での名場面といえば、「EVO 2017」優勝の瞬間でしょう。その時の決勝戦での相手は、当時世界最強と目されていたアメリカの若手強豪プレイヤーPunk選手。

試合は厳しい戦いになると予想されていましたが、ときど選手がその強い精神力でPunk選手を圧倒し、自身初の「ストリートファイター」部門における「EVO」チャンピオンの座を勝ち取りました。そして優勝インタビューで大会の感想を尋ねられると、ときど選手はこう答えました。

“Fighting game is something so great”(格闘ゲームはかけがえのないものです)

自分の情熱を追及することは、たとえそれがゲームであっても、こんなにも美しいものなのかと、このセリフは多くの格闘ゲームファンを感動させました。ときど選手はゲームを通じて、人々を感化できる数少ないプレイヤーなのです。

このように、選手のバックグラウンドや大会遍歴などを知っておくと試合のひとつひとつにストーリーが見えるようになり、より楽しく観戦できるはずです。

TwitterとTwitchで「EVO」を網羅!

「EVO」は主にTwitchというストリーミングサービスで配信されます。

PCはもちろんスマホからの観戦も可能なので、事前にアカウント作成・アプリのダウンロードを行うと良いでしょう。

Twitchロゴ

Twitch配信は日本語実況・解説付きで放送されます。ただの対戦動画とは違い、ひと目見ただけでは分からないプロ同士の読み合いや選手間の因縁を実況者が解説してくれるので、初心者でも自ずと試合のアツさが見えてくるでしょう。

昨年のEVOの様子。Nairo選手(左)VS Lumbre選手(右)(撮影・スサキリョウタ)

「EVO」のスケジュールは非常に流動的です。注目の試合を見逃さないために、Twitterを活用しましょう。

試合情報は「EVO」や各ゲームタイトルの公式Twitterアカウントでリアルタイムに発信されるので、これらのアカウントのフォローは必須です。

また膨大な数の試合が行われる「EVO」では、配信されない試合も多くあります。選手の勝敗に関する情報は、選手本人のツイートを確認するのが一番確実なので、自分の注目する選手については、忘れずにTwitterをフォローしておきましょう。

またフォローした選手には、積極的にリプライで応援の言葉を送ってみましょう。厳しい試合を控えた選手には、何気ない一言が緊張がほぐれるキッカケになることもあるはずです。

「EVO」のような大型のeスポーツ大会は、初めて観戦する方でもエンターテイメントとして楽しく観戦できるイベントです。

遠方の大会ではありますが、TwitterやTwitchなどを通して観戦すれば、まるで他のファンたちと一緒に現地にいるような盛り上がりを体験できるはず。

この記事を読んで気になった方は、是非「EVO」を観戦してみてください。