ゲームで身についた要領の良さ

「地道なレベル上げを見ているのも好きでした」と話すほど、両親がゲームを楽しむ姿を見て育った古川さん。

自然とゲームに触り始め、中学生のころ、「ラグナロクオンライン」というオンラインゲームにハマり、そこから人生が一変したと言います。

「はじめは『スーパーマリオブラザーズ』や『ポケットモンスター』などの全年齢向けのゲームを遊び始めて、みんなが触るようなゲームは一通りやりました。中学生の頃にはインターネットに没頭して、ハンドルネームで会話をするチャット文化の楽しさを覚えました。その流れもあり、MMOと呼ばれるネットゲームにハマりましたね」

※MMO:Massively Multiplayer Onlineの略。大人数が同じサーバーに一度にアクセスをして遊ぶオンラインゲームのこと。

現在は、でんぱ組.incで「効率厨(ちゅう)」とちゃかされる古川さん。

その生活スタイルは、ネットゲームを中心とした様々なゲームと青春時代を過ごす中で磨かれたそうです。

「ゲームからはいろいろなことを学びました。強いていうなら時間管理でしょうか、とにかく効率を考えてしまうんです。ゲーム内で『あと1回勝てばレベルアップするから、まだ回復しなくても大丈夫』みたいな場面を何度も経験したので、良い意味でゲーム脳になっていて。その考え方が今の仕事や日常にも生きています」

でんぱ組.incのセンター、古川未鈴さん

「今の私がいるのはネットゲームのおかげ」

両親はゲームに対して寛大で、まさにゲーム一家で育ってきた古川さん。

父親とは今も変わらず仲良しで「『マリオカート』が好きだから、すぐに運転もできるようになる」なんて冗談交じりで言われたことも。

しかし1度だけ、「高校を辞めます」と言った際にはけんかになったそうです。

「ちょうど学校へ行かなくなって、ずっと家でゲームをしていたころです。父から『そんなんでいいのか』と怒鳴られました。心配だったんだと思います。学費も出してもらっていましたし、今思うと考えなしの決断で、申し訳なさもあります」

昔からゲームの功罪は話題になります。

古川さんも「一概には言い切れないですよね。たとえば、子どもがゲームばかりで部屋から出てこないと悩んでいる家庭もあるかもしれませんし……」。

常日頃から、ファンの方々やスタッフ、報道陣はじめ、言動に細かい心配りが感じられる古川さん。

全員が同じ家庭状況ではないことに配慮を示しながらも、自分自身と重ね合わせた意見も口にしてくれました。

「ただ私の場合は、ネットゲームをやっていた時間があってこその、今の私なんです。両親も私にゲームをさせたことを後悔していないですし、もちろん私自身も後悔はしていません」

ゲームが好き、ゲームは楽しむものだから

2019年には人気マンガ「斉木楠雄のΨ難」の作者、麻生周一さんとの結婚を発表。

変わらずアイドルとしての活動を続けるとともに、ゲームで遊ぶ時間も欠かしていません。

「私も相手もゲームが好きなので、家ではお互いに好きなだけゲームをしています。プレイステーション4もゲーム部屋も二つずつそろえているので、それぞれのゲーム環境で楽しんでいます」

良い距離感でゲームを楽しみ続けている一方で、アナログで対戦相手が必要なカードゲームなどを家で一緒に遊べるなど、良いことも増えたようです。

「ポケモンカードも好きなんです! スターターセットを買って」と、にこやかに話す姿が印象的でした。

自身のTwitchチャンネル(通称みりっち)では、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(PUBG)のプレー動画配信などで、視聴者の方とコミュニケーションを密に取りながら、ゲームを楽しんでいます。

「配信を通して、『みりんちゃんがやっていると、すごくおもしろそうに見える』と言われるのがうれしくて。ゲームには軽く触れる程度の方々にも、ゲームの楽しさが伝わったらいいなと思います」

古川未鈴(ふるかわ・みりん)

愛称はみりんちゃん。香川県出身で高松市の観光大使。全員が何らかの「オタク」である6人組ユニット「でんぱ組.inc」で不動のセンターを務める。キャッチフレーズは「歌って踊れるゲーマーアイドル」。「週刊ファミ通」にて「みりん小さじ2杯」連載中。2020年3月28、29日は「#DSPM STREAM FESTIVAL」に出演し、4月15日には最新アルバム「愛が地球救うんさ!だってでんぱ組.incはファミリーでしょ」をリリース。